見出し画像

勝者の意識を持つかどうか 08 Nov 2021

学びになるコンテンツを発信していて影響力のある発信者二人(しっかりとした本業があるのでインフルエンサーという括りではない)について、比較してみた。影響力の大きさや本業は全く異なるお二人だが、どちらの発信もとても有用でたくさんの気づきを与えるもので、それぞれがご活躍のプラットフォームではいずれも大人気でフォロワーが多い方々だ。

Aさんは、Youtubeで様々な学びになる教育コンテンツを発信し、絶大な登録者数を誇る。これまでも本業で何度となく名を馳せ、傍から見たらものすごい勝者。本業のほうで陰りが見える同業者をよそにいち早くYoutubeに活動を移し、またたく間に大成功。夫婦円満ですてきなご家族があり、公私ともに充実されている。

Bさんは、音声発信で様々な学びになるコンテンツを独自の切り口から発信して、まずは一定の属性からの大きな支持を得る。私はその音声メディアでBさんを知ったが、それよりまず、ブログやnoteではかなり以前から発信されていて、さらにYoutubeにも挑戦していた(いまはもう更新されていないらしい)。Twitterでもすでにある程度のフォロワーがあったそうだが、この音声発信の大成功でTwitterのフォロワーも爆増。書籍も出版され、それを見越して先んじてインスタでも発信、書籍は重版されるほどに大ヒット。発信をする以前より本業のほかにも副業をされていたが、本業は音声発信が軌道に乗ったころに一旦離れ、今は加えて新たな複業をされ、そちらも好調の様子。ご家族のことも、発信内容によっては登場している。

共通点は、ふたりとも、オンラインコミュニティを主催(?)している。発信しているコンテンツは、教育系(学びになるもの)の枠に入る。学齢の近いお子さんをお持ちである。
おふたりとも、それぞれ発信されているプラットフォームで大成功をされていて、影響力が大きい。影響力の大きさで比べると、AさんはBさんよりも1段も2段も上回っているが、これは本業の違いによるところも大きい気がする。おふたりともご自身はまだまだであると、さらに高みを目指しているようである(目指しているのはご自身が発信しているプラットフォームで、という限りではない)。

私が感じる二人の違い。
Aさんは、いまだにハングリー精神が強く、向上心を持ちながらも、周りから見たら自分は成功者のステージに乗ったと見えていることを自覚されていること。自分がいるステージを眩しそうに見ている人がたくさんいる、ということを理解して、Aさん自身が登ろうとしているもっと高い山は、そういう人たちの目線からみたら自分のいるステージとそう変わらない高さに見えるということに気がついている、という印象の発言をされ、ときには自分を見上げている受信側視点を置き去りにしてしまいがちな自身の発信を振り返り自分自身を戒めている。
Bさんの発言には、Aさんが気づいたそういう視点があるように聞こえない。いつもBさん自身が目指す高い高い山とご自身がいるステージの場所を比べて、「自分はまだまだである」という印象が強い。謙遜しているのだろうけど、それはBさんを見上げている人たちの目線ではなく、Bさんが目指す山の山頂にいる人達の目線を意識した発言のように聞こえる。ご自身は決して尊大に驕ることなく、いつも謙虚で学ぶ姿勢でいるのに、なぜだかときどき、受信者が見下されているように感じさせることがあるような印象を受ける。

ふたりとも、受信者が学びになる内容をかなりの努力をして発信してくれていて、私はいつも勉強になるなぁと思いながら見たり聞いたりして、次の更新を心待ちにしている。。。のだけれど、Bさんの配信はときどき少し、私の心の中にモヤモヤしたものを残すことがある。楽しみにしているのになぜそんな気持ちになるんだろうと考えてみたとき、AさんとBさんの目線の違いに気がついた。私からみたらどちらの方も大成功をおさめた勝者で、発信で学びを与えるには日頃からご自身の絶え間ない努力があるんだろうなと尊敬するのには変わりない。そのなかで、Aさんは自身の向上心を持ちながらも私のような受信者からの視点を理解して自身を勝者と自覚し、発信するときに目線を同じ高さまで下げてくれているのを感じるのだが、Bさんのほうは、ご自身が目指す高みからの視点、への意識が強く、Bさんを見上げている私のような受信者視点への意識が薄い。それゆえに、Bさん自身が自分はまだまだ勝者ではないと謙遜すればするほど、私のような受信者にはなんだか嫌味のようにも聞こえるし、卑屈になってしまう自分を感じてモヤモヤする。Bさんの目線は受信者よりもいつも上にあり、その目線の高さにあと少しのところにあるような一部の受信者側は、Bさんと同じ高さで見たいと思ってがんばる自分になり、Bさんに引き上げてもらったと感じるのかもしれないが、ちょっとやそっとじゃその高さには届かない私には、「この目線の高さに合わせられない人はついてこないで」と言われているようでむせび泣いてしまう。実際そういう気持ちもBさんにあるのなら、Bさんの意図通りに伝わっているが、そういう気持ちがまったくないのであれば、そのような印象で受け取る受信者がいるということは少なからずBさんの発信は意図通りには伝わりにくいということだと思う。
影響力が大きくなればなるほど、発信を受け取る側は多様になっていき発信者の意図が伝わりにくくなっていくのは、皮肉なものだ。


いいなと思ったら応援しよう!

Koie Kutsumi | 海外子育て後の空の巣症候群対策実施中
サポートをご検討してくださっているとしたらとってもありがたいです。でも、どうぞご無理のないように。。。 (ちなみに、記事で有料にしている部分は、個人的な情報がかなり含まれているからです。)