20周年の*istD
1993年9月6日発売なので、先日無事に20周年を迎えた*istD。
メーカーからは何のインフォメーションもありませんでしたが。
「工房的モノ作り」を方針にするなら、ちょっとは触れても良いのにねぇ。
過去の自社製品をリスペクトする、という意味でも。
それもK-1(2000年)があったとはいえ、
初の量産デジタル一眼レフ
なんだから。
まぁ愚痴はコレぐらいにしていつもは隠居状態である自分の*istD、
久々に持ち出して撮影してみました。
使用したレンズはsmc PENTAX FA J ZOOM 18-35mmF4-5.6ALです。
同時発売の標準ズームですね。
色々悪評があるらしいレンズですが。
久々という事もあってか、普段使ってるカメラとは勝手が違ったので、
最初は色々戸惑いました。
書き込みの遅さとか。
サクサク撮っていく、そういう事は不可能ですね。
一枚撮って休憩し、画像を見て色々考える。
そうしたゆったりとした撮り方のカメラです。
一枚一枚にじっくりと向かい合うような。
それと液晶モニターが小さいので確認しづらい。
今の画面サイズに慣れた身なので、小さくて見づらく感じます。
当時の技術やコスト面から、この大きさになったのだろうとは思いますが。
それに経年劣化か個体差かはたまた元々なのかはわからないのですが、
ボタンの反応の鈍さがそれに拍車をかけてます。
ちょっと力を入れて押し込まないと、ボタンが反応しないんですよ。
そういう点で古さを感じると同時に、ストレスを感じます。
あと気になる人が結構いると思う画質ですが、
絶望的に悪いと言う訳ではありませんよ。
そりゃ大伸ばしとかしたら悪いと感じるでしょうけど、
こーやって普通に画像を載せる分にはまぁ使えると思います。
センサー自体は他のメーカーのカメラにも採用された、
名センサーと言えるセンサーなのですから。
しかし今回使ってみて一番困ったのが、レンズの使いにくさ。
18-35mmなのでズーム比は2倍切ってるのに、歪曲収差はそこそこあるし。
正直これ一本では、屋内写真ぐらいしか撮れないと思います。
広角~標準の領域までしかカバーしてないので。
思うんですが、このレンズってフィルム機からの買い足し用なのでは?
フィルム機の時代、標準ズームは35-105mmとか28-105mmでした。
広角~小望遠の領域ですね。
ふつーに撮影するなら、使いやすい領域です。
でもフィルム機は当然ですが、35mmフルサイズ。
ところが*istDのセンサーは、APS-Cサイズ。
センサーが小さいので、焦点距離が長くなったような効果があります。
早い話、フィルム機から*istDに買い替えて、
従来から手元にある標準ズームを継続使用すると、
広角~標準の領域が撮影出来なくなるんです。
そこでこのズームの出番。
このレンズを買い足せば、広角~標準の領域をしっかり補佐してくれます。
実際、フィルム機からの買い替えが少なくなってからは、
このレンズの後継と言えるレンズは出てませんし。
標準ズームは18-55mmへ、そして18-135mmになってます。
自分も18-55mmと18-135mmの両方は持ってますが、
18-55mm一本で撮影に行ってもそこそこ満足できます。
と言う訳で久々に*istDで撮影をしたのですが、
腰を据えて撮影するならまだまだ現役として使えるカメラ
そう思ったのでした。
そして
開発の携わった方々の熱意が感じられるカメラ
だなぁとも思うのでした。