飛び出せ!佐久間探検隊
第九回 阪堺線にはもう一つ幻の駅がある!
ドモ。佐久間探隊の隊長、佐久間ディックです。
第六回で阪堺線の幻の駅である海道畑電停を紹介しましたが、
実は阪堺線にはもう一つ「幻の駅」があります。
今回はそちらへ行って来ました。
スタート地点は大阪市内、東玉出電停になります。
東玉出電停は道路に線を引いただけの、ワイルドな仕様。
バリアフリーもへったくれもありません。
昔はコレが当たり前の姿だったんですが。
そのまま線の内側で電車を待ってるとクルマに轢かれるので、
電車が見えるまで道の端で待機する必要があります。
また降車時にも注意が必要。
そこそこ電車からは段差がありますし、
左側からすり抜けしようとやってくる自転車やバイクにも注意が必須です。
電停そばの交差点を渡ります。
振り返ると、ちょうど電車がやって来てました。
やはり安全上は問題が大アリですね。
とはいえ解決方法がないので、仕方ない事なのですが。
横断歩道を渡り、北へ向いたところ。
浜寺駅前行きの電停には、ちゃんとしたホームがあります。
戦後に道路の幅が、拡張されたためのようです。
さらに北へと進んで行く。
先程の電車が写ってます。
先にあるのは南海高野線の高架。
電車はまっすぐ進まずに右へカーブしながら進んで行きます。
電車の後方にある大きな建物は、大阪市建設局南工営所。
南海高野線との立体交差。
とはいえ高さが確保できないので、架線はかなり低い位置にある。
その為電車は、パンタグラフを折り畳むように低くして通過する。
阪堺線の踏切。
斜めに横断しているせいか、遮断機が設置されてない。
また上りは東玉出電停を出発した時点で警報機が鳴るため、
待ち時間はかなりのものとなる。
その為ラッシュ時を中心に、無謀横断するクルマが後を絶たない。
電車と接触する危険性があるため、
そのよう危険な行為は絶対やってはいけない。
踏切を渡ったところ。
ちょうど先程の大阪市建設局南工営所の前あたりになる。
南海高野線の高架下を潜る。
ギリギリの高さではないが、やや圧迫感を感じる高さ。
橋脚は古いレンガ造り。
かなり年季が入っている。
高架を潜った先の交差点。
ここを右に曲がります。
曲がった先には、踏切が見えます。
踏切のすぐ横には、謎の構造物が!
踏切の反対側にも、謎の構造物が!
どうやら謎の構造物は、ホーム跡のようです。
踏切を渡り、改めて構造物を見てみる。
完全にホーム跡ですね。
実はここが幻の駅、宮ノ下電停だったのです!
宮ノ下電停は1911年、阪堺線開業と同時に誕生しました。
しかし大きな謎があります。
いつ廃止されたのか、正式には分からない
という点です。
この件につきましてはTwitterでお世話になってる、
BEのぶさんのブログ「野良学徒の歴史研究」に詳しい記事があります。
いや~このブログ、他の記事も読みごたえがありますよ。
ついつい執筆する手を止めて、読みふけってしまうほど。
アカンがな。
ホーム自体はよくある路面電車のもの。
取り立てて特徴はありません。
浜寺駅前方面の下りホームも、同じようなモノ。
現在は資材置き場となっているようです。
ちょうど電車がやって来たので、撮影してみました。
現役時代は、こんな感じで停車していたようです。
もっともモ501形が宮ノ下電停に停車してたのは、
新車当時のほんの数年間のようですが。
もうすっかり忘れられた存在の、宮ノ下電停。
このまま朽ちていくのを待つばかりなのか。
阪堺線の恵美須町電停-住吉電停の区間の将来も、
決して明るいとは言えない。
探検隊は不安を胸に、宮ノ下電停を後にするのであった。
「阪堺線にはもう一つ幻の駅がある!」
おわり