#232 カーバイトランプ
カーバイトという石をご存知ですか?
このカーバイトという石に水をかけると、石からガスが発生します。
その原理を利用してできたのが、「カーバイトランプ」。
石から発生したガスを使ってランプに火をつけるものです。
カーバイトとは炭化カルシウム、この炭化カルシウムに水をかけると発生するのがアセチレンというガス、このガスを燃焼させたものです。
このカーバイトランプをじゅんいちダビットソンがyoutubeで使用していました。
下の筒の部分にカーバイトと水が入っています。
カーバイトランプの歴史
アメリカ合衆国で最初に発明されたアセチレンランプ1900年8月28日にニューヨークで特許が取得されたようです。
そして、日本の仙台もカーバイトと関係は深いのです。
仙台はカーバイドの国内製造発祥の地です。
1888年に宮城紡績会社によって設立された日本で最初の水力発電所の電力を利用して、同社の技師長が1901年日本で初めてカーバイドの製造に成功しました。
当時のカーバイドは主に自転車灯火用でしたが、時代の変化とともにカーバイドは照明用から工業生産用に用途が変わっていきました。
終戦後、カーバイドは一気に生産量が増えました。
戦争で発電所がダメージを受けたり石炭が手に入らないことによる電力不足(当時の火力発電所は石炭が主流)が起こり、照明用の代替燃料として再び需要が増したこと、そして食糧不足を解消するため、カーバイドが肥料(石灰窒素肥料)の原料として国を挙げての大増産体制に入ったことが大きな理由でした。
現代のキャンプにおいてのランタンは、ガスランタン、電気ランタン、アルコールランタンがあり、マニアックな人はこのカーバイトランタンを使っているみたいです。
カーバイトの火が、またエモさを際立たせるみたいなので、機会があればぜひ使ってみたいと思います。