#321 生保の過剰契約
生命保険は、みんなで集めたお金を必要な時に必要な人へお届けする相互扶助の精神から成り立ちます。
生命保険の大原則は、「もしあなたが亡くなったらあなたの代わりに必要なお金を給付します」です。
つまり、今の給料が30万なら、もしあなたが亡くなったらあなたの代わりに生命保険会社が家族に30万円をお届けしますよと、必要なものに必要なだけ入ればいいのです。
プラスアルファでその人の想いを保険金としてお届けするお話もありますが、今回は割愛。
歩合制の功罪
次に営業マンの視点から。
生命保険会社は歩合制を敷いている会社が多いので、契約内容に連動してその月の給料が左右されます。
プルデンシャルにも年間で1億の給料を稼ぐ営業マンがごろごろいました。
そのため、今回のニュースのように、自分の営業成績がかかっているからお願い契約をすることも多々あります。
「月1,000円の保険でいいので、契約してもらえませんか?」
備えあれば憂いなしですが、お願いをされて入るものではありません。
でも、その営業担当のことが好きで、応援したい気持ちで入ることもあるでしょう。
冒頭に述べたように、保険は必要なものを必要なだけ入ればいいので、「お願い契約」が横行しているのは歩合制が起こす功罪なのかなと思います。
保険に加入している人の割合
ちなみに日本で生命保険に加入している人って全体の何割くらいいると思いますか?
約90%なんです。
ほとんどの人がなにかしらの保険に入っています。
俯瞰してみれば、生命保険業界はレッドオーシャンです。
新しい保険契約を預かるには、現在の保険から乗り換えさせるのがほとんどなんですね。
昔は会社に生保レディと呼ばれる方が来て、なんとなく保険に加入している人たちが多かったのですが、現在はその姿をあまり見なくなりました。
また、CMでは「ライフ♪ネット♪生命♪」でおなじみ、ネット保険の台頭もあります。
不動産と同じように、生命保険について学ぶ機会がありません。
本当に知識がない人があのCMを見ると、「ネット保険ってあんなに安いの!?」となることでしょう。
うまいところついているなあと毎回思います。
不動産も生命保険も、わからないまま進めるのは危険であることを、色んなお客さんを見て知らされました。
わからないなら、一旦立ち止まる、そして聞く、教えてくれない担当者なら別の人に相談をする。
理解をして前に進むことを大切に。
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