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#117 不動産売却は仲介がホット?
不動産の市況についてまとめたnoteがあります。
つまるところ、今は個人の買主を見つける「仲介」がアツいんじゃないかと考えました。
コロナ禍の中でも、不動産購入者の購入意欲は低下していません。
2020年4月7日に発令された緊急事態宣言を受けて、仲介会社はお客様との対面を控えることが増え、売主も対面を避けるために内見を断り、買主も案内を避ける人が増えたため、同時期の成約件数は軒並み減少をしていました。
その後2020年5月25日に緊急事態宣言が解除されると、翌6月の成約件数は5月の約2倍近くまで戻りました。
いわゆる「ステイホーム」期間中に、不動産の購入を考えている人はくまなくポータルサイトを見ていたのではないかと、つまり、新型コロナウイルスの状況下であっても、物件を探す、内見をするという購入の根底にある意欲は下がることはなかったという見解をしています。
さらに現在は、仲介物件の在庫が減少しており、売却を考えている売主にとってはまさに売り時であると考えています。
なぜ売り時なのか。
3つある要因をひも解いて見て行きたいと思います。
①買取会社に物件情報が回ってこない
戸建、マンションを購入し、リフォームをして再度販売をする事業を行う買取会社がいます。買取会社が不動産を買う為には物件情報を得るところから始まるのですが、その方法は主に2つあります。
いえうりや一括査定サイトを使うか、仲介会社や不動産業者から情報をもらうかです。
いえうりに登録いただいている買取会社に話を聞くと、口を揃えたように「仲介会社から物件情報が回ってこない」と仰っていました。
これはどういうことか。
不動産の売却をしたい売主は、仲介会社と媒介契約※を結びます。
※仲介会社に販売の依頼をするための契約
媒介を得た仲介会社の仕事は「買い手」を見つけることなので、SUUMOやathomeに物件情報を掲載して個人の買い手を募ります。
しかし、掲載後、反響があまりなかったり、買い手がつかない状況が続くと、仲介会社が買取会社に買取金額の打診をすることがあります。
「この物件、買取だといくらになりますか?」
と仲介会社が買取会社に聞きます。
これが買取会社が仲介会社から情報を得るパターンです。
しかし「最近はその情報を得ることが少なくなってきた。」
なぜなら、仲介で物件を売却できてしまうから、ということが背景です。
売主からすると、買取よりも仲介の方が高く売れるため、仲介で売れるなら買取を選択する必要がないわけです。
つまり、そこにはちゃんと「買い手」がいるということです。
でもその買い手さんは新築を検討するんじゃないの?
②新築マンションの販売が低調
不動産経済研究所が2月24日に発表した2020年の全国の新築マンション発売戸数は前年比15.2%減の5万9907戸と、1976年(4万9955戸)以来44年ぶりとなる低水準でした。https://www.fudousankeizai.co.jp/share/mansion/454/z2020.pdf
新型コロナウイルスの影響を受けて販売を一時停止していた影響も少なからずあると思いますが、その他に考えられる要因があります。
・探していた物件の条件が新築よりも中古の方がよかった
・新築は中古よりも高い
・売却のことを考えると、中古となって値段が下がるリスクがある
新築マンションと言えど、入居した瞬間、それは中古マンションに変身します。先行き不透明な現況で、売却の将来を考えた時に、それをリスクと考えた方もいるのかもしれません。また、建築費高騰の影響を受けて、新築マンションの値段も高くなっています。そこまで手は出せないけど、中古マンションの手ごろでいい値段のものを探すという金銭面も関与しています。
つまり、中古を探している人が多いということ?
③不変の購入意欲
東日本不動産流通機構が開示している「サマリーレポート」というものがあります。
その月にどれくらいの取引がされて、何件の物件がレインズ(※不動産業者が閲覧できるポータルサイト)登録されたか等のデータをまとめたものです。
http://www.reins.or.jp/pdf/trend/mw/mw_202103_summary.pdf
例えば、2021年3月の成約件数を見てみましょう。
成約件数 4,228件
では2020年の3月を見てみましょう。
成約件数 3,642件
3月は仲介会社の期末であるため、件数が増える傾向にあると思うのですが、新型コロナウイルスの影響がこれから広がっていくだろうという見立てだった2020年3月よりも成約件数は約1,000件多い結果となりました。
次に、在庫件数を見てみましょう。
在庫件数は2020年6月から2021年4月まで10ヵ月連続で、前月比がマイナスとなっています。毎月新規登録物件は10,000件を超えていますが、在庫がどんどん減ってきている状況です。
在庫が減る要因は、売主が売却を取りやめたため登録をはずしたこともあると思いますが、成約件数が前年同月比よりもプラスになっている付きが多いことを考えると、与える影響は少ないと予想します。
つまり、需要に対して供給が追いついていないのが現在の不動産市況であると考えています。
総じて
①不動産の購入を検討している人はいる
②購入検討者に対して物件の供給数が少ないため、需要過多
この状況の為、現在の状況でも、不動産の売却をできるチャンスは大いにあります。
売り時っていつなの?買い時っていつなの?
タイミングです。
そのタイミングが構成される要因はいくつかありますが、買いたいと思ったら、売りたいと思ったらが大きな要因だと考えています。
買うにしても、売るにしても損をしたくないという心理が働くことは当たり前だと思いますが、そもそも不動産を所有する時点で多少のリスクは覚悟しないといけません。
将来価格が下落するのかしないのか、それは誰にも分りません。
オリンピックの影響を受けるまで売却を待つ、でもそんな影響があるのかもわかりません、もっと言えばオリンピック前の方が高く売れるかもしれません。
大事なことは自分が納得できる購入or売却か。
不動産の購入or売却で、実現できるもの、解決される課題、そこに紐づけられて自分が納得すればそれでいいんじゃないでしょうか。
そんな風に考えています。