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この本を読んでいなければあなたはサルです 『必読書150』を読んで

「このブックリストを読まなければサルである」そんな過激な主張が本書では繰り返し語られる。ここでいうサルとは、人類の積み上げてきた思想的な蓄積を知らない無知さの例えである。

確かにそうだな、ここに挙げられている本をほとんど読んだことがないわたしはサルも同然だな、と思う。だが、だからと言ってこのブックリストを全て読み切ってやろうと息巻く気持ちにはなれない。そんな一時の感情は長続きしないことを知っているからかもしれないし、単純に天邪鬼なだけかもしれない。

しかし、リストの中には自分が聞いたこともなかったものもある。興味をそそられるタイトルもいくつかある。そんな出会いのきっかけを作ってくれただけで読んでよかったと思える。

たとえば『レオナルド・ダヴィンチの手記』。彼が手記を残していたことなんて知らなかった。多才で歴史に名を残すダヴィンチが考えていたことを現代になっても読めるとは言葉という発明はなんと素晴らしい。手に取って読んでみると「運の女神には前髪しかない。ためらわずにつかめ」という言葉に出会う。チャンスの神様は前髪しかない、というのは彼が発祥なのか?それとも、この時代ではすでに言われていた諺なのか。それにしても厳しい言葉が多く、説教じみているとも感じる言葉たち。こういう人柄なのかーとダヴィンチを身近に感じる。

ブックリストの中で気になったものはちょびちょび読んでいこう。


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