新入部員への初めてのトレーニング指導。変な緊張感はいつ取れるのかな。。。
こんにちは。Dice Trainingです。
岩手県でトレーニング指導を生業にしています。
アメリカ留学中にNSCA CSCSを取得。
留学中のインターンシップも含めると、
トレーニング指導に携わって20年以上になります。
新年度です。
”新しい環境”で”新たな活動”をしている方も多くいるのでは。
僕の場合はサポートしている高校スポーツチームの
新入部員たちとの出会いがあります。
つい先日、今年初となる新入部員たちへの
トレーニング指導を行ってきました。
このチーム自体に対しての指導は、
今年で5年目になります。
しかし、新入部員にとっては関係ない。
全くの初対面の場。
生徒たちにしてみれば、
「誰だ、この人は?」
「どんな人なんだろう・・・」
みたいな不安感。
「高校に入って本格的なフィジカルトレーニングができるのか!」
「外部コーチが指導してくれるんだ。」
といった期待感のようなものも。
毎年のことですが、独特の緊張感があります。
僕から見た場合も、初めて会うクライアント。
・どの程度の身体能力があるのか。
・トレーニングに対しての取り組み方。
など、選手の特性を全く把握していないので、
手探りで指導を始めていきます。
関係性がない中での指導はいつも以上に気を使います。。。。
選手特性を理解していないことも厳しいですが、
それ以上に厳しいのが選手たちとの関係性が構築されていないこと。
上級生たちは少なくとも1年以上、
一緒にトレーニングをしてきたメンバー。
外部コーチとして、接触頻度は限定的ですが、
最低限の関係性はできていると感じています。
なので、指示が通るし、内容も理解してくれる。
一方の新入生は、
今まで競技の練習はしてきていても、
専門的なストレングストレーニングは
取り組んでいないトレーニング初心者が大多数。
そして、関係性が、まだ”0”です。
僕が、トレーニングを行う理由、
各エクササイズの趣旨などを説明しても、
選手たちが戸惑ってしまう場面もあります。
学習効果を高めるためには、
・指導者側の準備(指導内容と指導方法など)
・受講者側の準備(メンタルと基礎体力など)
・接触頻度(関係性の構築)
の3項目が必要。
いい指導はこの3項目の掛け算で決まります。
今年の3月まで中学生だったメンバー。
上級生に比べて、ストレングストレーニングに対しての
肉体的な準備、そして精神的な準備はまだ整っていません。
まだまだ肉体、精神ともに未成熟。
世代的にも、ここからどんどん成長していくメンバーです。
接触頻度も同様。
ここから積み重ねていくことができます。
今の段階だと、僕がいかに
”達成しやすい課題設定からはじめ、小さな成功体験を積ませるか”
”デモンストレーション、キューイングなどわかりやすい指導方法”
”こちらからコミュニケーションを促す声がけ”
などの行動をしていくかが大切。
課題設定は重量や回数など定量的に設定しやすい部分。
一方のコミュニケーションという点は定性的になりがち。
今まで、”なんとなく。。。”だったことを、
できる限り定量的に設定して関係性を構築していきたいと考えています。
例:声がけの回数を設定。”1人に対して◯回以上、声をかける”など。
最近読んだ書籍のアイディアを実践していきます。
トレーニング受講者側の意識作りも大切。
指導者側の準備は僕次第。
定量的な行動設定をして試行錯誤していきます。
接触頻度は、時間と共に回数が増えていくこと。
学習効果を高める3項目のうち2項目は、
僕の努力と時間で改善が見込めることです。
もう一つの項目:受講者側の準備。
ここにいかに働きかけていけるかが一番の鍵です。
実際にトレーニングをするのは選手たち。
本人が頑張る状態になっていることが重要です。
以前の記事でも、関連することに触れてます。↓
担当チームの新入部員で言えば、
”Demands of sport”
を持っているのかどうか。
・もっと上手くなってスポーツを楽しみたい。
・もっと高いレベルに挑戦したい。
といった欲求がある選手は、
やるべきことを率先して実施していきます。
言い換えると、
”強い意思や明確な目標がある”
場合は、練習やトレーニングの効果が高まります。
従って、”本人にその意思や目標があるのか”ということは、
自分の目的意識を再認識してもらうためにも、
何度も問いかけるようにしています。
まして、トレーニング指導しているチームは、
県内では強豪校といえるチーム。
直近3年間では、県内大会で決勝に必ず進出。
そのうちの半分は全国への切符も勝ち取っています。
このチームは、”全国での活躍を目指しているチーム”です。
学校部活動にはいろんな意見があると思います。
しかし、スポーツである以上、勝敗は必ずつきます。
勝利することで得られるもの。
また、仮に敗戦したとしても、
勝利を目指し真剣に取り組んだ場合、
そこまでの過程で得られるものもあります。
スポーツの取り組み方は人ぞれぞれ。
しかし、どこかの集団に属する場合は、
個人の意向と集団の意向がずれていると、
双方にとって不利益になります。
この点でも、何度も選手に問いかけるようにしています。
まとめ
指導者×受講者×接触頻度。
この3項目のうち、接触頻度は定数になります。
(現状、週1回の頻度でトレーニング指導)
正直、なんとなく新入部員と関係性ができるのは半年後くらい。。。。
もっと接触頻度が高いと、もっと早く関係性ができるかなと思いますが、
ここは予算やスケジュールという現実が。
従って、上記の掛け算を大きくするのは、
指導者と受講者の部分を大きくしていくこと。
指導に関しては、僕自身が
・継続学習して新しい知見を増やす。
・実際の現場指導で試行錯誤を繰り返し実践する。
・行動を定量的に評価していく。
ことで大きくできると考えています。
受講者側の前提は、本人の目的。
・スポーツへの要求があるのかどうか。
・チームの意向とベクトルが同じかどうか。
この部分を問いかけていきます。
ここが外れていないなら、学習効果は上がっていく。
逆に外れているのであれば、
違う道を提示するのもアリだと考えています。
いずれにしても、関係性ができるまでは、
ちょっとした緊張感がついてまわる。。。
もうしばらくはこの状態ですが、
選手の身体能力が上がるようにアプローチしていきます。。。