筋力、テクニック、そして認知で、アジリティを向上させる!!
こんにちは。Dice Trainingです。
岩手県でトレーニング指導を生業にしています。
アメリカ留学中にNSCA CSCSを取得。
留学中のインターンシップも含めると、
トレーニング指導に携わって20年以上になります。
先日、高校生を対象としたトレーニング講義を行ってきました。
テーマは「SAQトレーニング」。
S → Speed
重心を速く移動させる能力
A → Agility
運動時の重心位置をコントロールする能力
Q → Quickness
刺激に反応して素早く動き出す能力
どれも、スポーツ競技を行う上で、
とても重要な能力です。
これらを構成する要素は
・筋力(最大筋力)
・瞬発力(力の立ち上がりの速さ)
・技術(ステップワークや姿勢保持)
・認知(情報処理、判断、予測)
になります。
一昔前だと、
”アジリティ=方向転換”
みたいな認識でしたが、
今では、”認知”の部分が
より重要視されているかなと思います。
でも、これも前提条件というか、
段階があるなと、
今回のトレーニング講義を通じて感じました。
参加してくれた高校生たちは、
何かしらの部活動(スポーツ競技)を行っているメンバー。
それなりの基礎体力はあります。
実際、スピードのトレーニングとして、
プライオメトリクスでいくつかのエクササイズを実施。
みんな上手いんですよね。
きちんと力の出力がされて、
連続動作も結構いい感じ。
でも、そこから方向転換動作で、
簡単な切り返しのドリルに移行すると
その出力がうまく使えていない。。。。
方向転換のドリルは
いわゆるクローズスキル。
・方向を変える場
・次に進む方向
が指定されている状態です。
つまり、やるべき動きは既にわかっている。
でも、思ったほど速くない。
重心移動もスムーズとは言えない。。。
アジリティの練習ではずせないのは。
・重心位置
・荷重位置
・力の発揮方向
・姿勢
です。
今回のメンバーの場合、
”足と重心の位置関係”
があまりうまくハマっていないので、
方向転換動作が遅くなっている印象。
次に行きたい方向が決まっているので、
・接地する足は、進行方向と反対側につかなくてはいけない。
・重心は進行方向に向かって行かなくてはいけない。
このポジションができると、
力の発揮する方向が決まり、
スムーズに方向転換ができるようになります。
プライオメトリクスがうまくいっていた
=単純な力の発揮はできている
という評価をしていたので、
方向転換動作を見た時に、
「もったいないなぁ。。。」
というのが僕の感想でした。
でも、これは外部環境を整えて、
反復練習をしていけば、
絶対に動作は改善し、安定化していきます。
ここは指導者が設定しなくてはいけないところです。
まずはベースとなる筋力・瞬発力を作る。
これはウェイトトレーニングや
クイックリフト、プライオメトリクスで作れます。
次に方向転換のテクニックを身につける。
これは様々なクローズスキルの
練習ドリルで作れます。
最後に、認知まで含めアジリティ能力を上げる。
これは方向転換の練習ドリルに
”認知機能”を加えたり、
戦術的な実践トレーニングで向上できます。
逆に言うと、認知が良くても
方向転換のテクニックがないと、
速く動けない。
方向転換のテクニックがあっても、
ベースの筋力がないと、
速く動けない。
対象に合わせて、
段階的に練習メニューを
構築してあげることが
指導者の役割です。
・身体能力
・テクニック
・認知能力
どこがウィークリンクなのか。
それがわかれば、
改善策は準備できます!
よろしければ、サポートをお願いします。情報発信するためのトレーニングセミナー開催費用や、ジュニア世代へのコオーディネーショントレーニング指導などの活動費として活用させていただきます。