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アニメ「寄生獣」 やっぱりおもしろい。

YouTubeでアニメ版「寄生獣」が鑑賞できる。(アニメ製作委員会、編集部、関係各所に正式許諾を得ているチャンネル)
1988〜1995年に漫画が月刊アフタヌーンで連載され、このアニメは2015年ごろに放送された。ずいぶん長い間、人気の作品である。
ストーリーのあらすじを以下に紹介する。

ある日突然、宇宙から人知れず多数の正体不明の生物が飛来する。その生物は鼻腔や耳孔から人間の頭に侵入し、を含めた頭部全体と置き換わる形で寄生して全身を支配し、他の人間を捕食するという性質を持っていた。

自在に変形する寄生後の頭部は、様々な人間の顔に擬態することができる上に、刃物のように鋭くもなり鞭のようにしなやかにもなり、数名以上の人間を一瞬で切り裂くのだ。さらに彼ら「パラサイト(寄生生物)」は、高い学習能力で急速に知識や言葉を獲得し、人間社会に紛れ込んでいった。

Wikipedia参照

ずいぶんバイオレンスな作品と思うだろう。実際にそうなのだが、人間社会に紛れていったパラサイトにも個性があり様々な人間(?)ドラマを見せてくれる。この作品の有名なセリフをいくつか紹介しよう。

ミギー「シンイチ……“悪魔”というのを本で調べたが……いちばんそれに近い生物は やはり人間だと思うぞ…… 人間はあらゆる種類の生物を殺し食っているが わたしの“仲間”たちが食うのは ほんの1~2種類だ……質素なものさ」

漫画「寄生獣」より

ミギーとは主人公の右手に寄生したパラサイトのことだ。主人公の家の本を読み漁り、豊富な知識と非情とも言える冷静さを持つ生き物だ。「悪魔に一番近いのは人間」というセリフが我々読者に突き刺さる。

「わたしは…仲間全体の未来の可能性のために努力している」田村玲子

漫画「寄生獣」より

田村玲子とは女性の姿をしたパラサイトだ。パラサイトの中で最も理知的で、好奇心が強く、そして冷酷な物語の中軸をなす人物だ。「人間」と「パラサイト」が共存できないかということを考え、実行するも…

「地球上の誰かがふと思ったのだ・・・生物(みんな)の未来を守らねばと」

漫画「寄生獣」より

地球上に人間は必要なのだろうか?という疑問を投げかけるセリフだ。なんとも重く、考えさせられる言葉だ。「自然を大切に」といっても、それはあくまで人間中心の自然であって自然界全体を考えた「自然」ではない。本当の意味で自然を大切にするのなら、人間の数はもっと減るべきだ。これはそういうメッセージなのだ。

久しぶりに観た「寄生獣」はとても良かった。シリアスな作品だが、温かな気持ちになれる作品である。観たことない人はぜひ!

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