トロフィー道#32 最速トロコンへの挑戦!『無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜 Quest of Memories』
プレイステーションタイトルのプラチナトロフィーを取る過程やトロコンしたからこその感想、トロフィーハンターとしての奮闘をお届けする「トロフィー道」。第32回は『無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜 Quest of Memories』です。この作品の発売日前後の予定が"全くなかったので"良い機会と思い、今回は「世界最速トロコン」を狙ってみることにしました。以前『みんなのGOLF2』で世界最速トロコンを達成しましたが、特に狙ってやったわけではなく遊んでいたら偶然取れたのです。嬉しい反面、達成感は無くなにかモヤモヤしていました。なので、今度こそは自分の力で強い意志を持って狙ってみることに。補足しておきますが、僕がここで言っている「世界最速」は世界で初めてトロコンした、と言う意味で英語では「FIRST ACHIEVER」となります。RTA勢の最速は「FASTEST」となりトロコンするまでの時間。ややこしいですがちょっと認識が違いますのでご了承ください。記事の性質上、ネタバレを含みますのでそちらも注意ください。
僕がGameWithで執筆した先行プレイの記事を載せておくので、どんなゲームかということは省略します。
世界最速までの道のり
ためるほどの事でもないので先に結果から申し上げますと、世界最速トロコンを達成できました!トロフィーランキングサイト(非公式)PSNPROFILES調べでは、本記事を書いている6月24日の時点で僕がトロコンしたPS5版でのトロコン達成者は2名。ただ、取得時間を見ると、その差は6時間程度。おそらく寝ていたら負けていたと思います。先にトロコンされないか不安で数時間おきに調べながらやっていたのですが、2位の方がじわじわと迫ってくる感じがかなりプレッシャーでした。最初はもっと差があったような気もしたのでやはり睡眠時間というリアルなフィジカルの力が出たようです(笑)それでも5時間くらいは寝ましたが。
そもそも、世界最速を目指すにあたってクリアしなければいけない問題があり、それをクリアして初めて挑戦権が獲得できる感じになっています。
まずは謎のトロコン者問題。この問題は有名、注目作ほど深刻です。DL版が最速プレイ開始できるのはご存知だと思いますが、発売日の0時に開始すると既にトロコンしている人がいる場合があります。こうなると世界最速は不可能になるのです。ここからは僕の経験からの推測ですが、おそらく、開発者側の人か先行プレイしているメディアの人の可能性が高そうです。あとはフラゲですかね。トロフィーハンターでフラゲするような悪質な人は少ないイメージなので前者の方が確率が高そう。まずは、発売日にプラチナトロフィー獲得者がいないことを確認しないと何も始まりません。
かくいう僕もメディアの仕事として先行プレイはさせてもらっていたので、トロコンしようと思えばできる環境にはいました。しかし、自分がされて嫌なことはしない、というかしてはいけないことなのであくまでも仕事は仕事の範囲内でプレイし、発売日の0時まで待ってきちんと自身のアカウントで購入し開始しました。セーブデータはおろかトロフィーも1から取り直しであっても「お前は先にプレイしているんだから初見の人より慣れてるしズルい」と言われれば…弁解しようがありません。確かにちょっとズルい気もしますが、攻略も見てない(というか出てない)しやり込んではいなかったのでそこまで差は無いはず。
もう1つの問題はトロコンの見通しが立つかということ。これはリークでもされない限り発売当日になるまでわからないのが怖いです。トロフィーリストを確認して規模や難しそうなトロフィーがないかを調べ、プラチナトロフィー獲得までのざっくりとした計画を立てます。「100時間プレイする」「ランキング世界一になる」など明らかにやばいトロフィーがなければ挑戦する気になりますよね。本作に関してはアニメのゲームでそこまで難易度が高くなさそう+トロコンまで40時間はかからないだろうという判断をしました。これでようやくスタートラインに立てます。
あとは、ひたすら遊ぶだけ。睡眠時間についてですが、少しは寝た方が良いと僕は思います。だらだらやる系ならまだしも、強敵に挑むこともあったので集中力が持たなくなりました。それに身体に負担がかかりますから(笑)あくまでも自己責任で、無理のないようにしてください。ゲームは楽しむものですからね。今回はボリュームがそこまでないと踏んでのことなので。訓練されているとはいえ、僕はおじさんなので年々徹夜がしんどくなってきました。でも狙って世界最速トロコンを達成できたのは嬉しいですし良い経験になりました。
トロコンに向けて
トロフィーについてですが、時限はなく全クリ後でも取れるのであまり気にしすぎなくてOK。後々のことを考えるならば、地図をできるだけ埋めておくことと敵から逃げないことは意識すると良いでしょう。地図については、後述しますがすべてのフィールドを埋める必要が出てくるため、少しでも負担を減らしたいならやるべき。敵から逃げないのは、レベル上げをしておこうという意です。ボスはなかなかの強敵揃いだったのでレベルは高いにこしたことはないです。「レベル上げしよう!」と思うと一気に作業感がでてくるので、僕の場合は地図を埋めつつエンカウントした敵からは逃げずに進めていきました。結果的に作業感は軽減できましたし、レベル上げはほぼ必要なかったです。
トロコンした過程で苦労したところと、初心者が苦戦しそうなポイント
苦労したトロフィーは2つで、全てのフィールドの踏破率を100%にする「フィールドマスター」と全てのフィールドの宝箱収集率を100%にする「アイテムは全部欲しい」というもの。この2つはセットのようなものなので、「フィールドマスター」を狙っていれば「アイテムは全部欲しい」も同時期に取得できるはです。なので、基本的には踏破率100%を狙っていきます。
まずは下記の画像2枚をご覧ください。
<達成前>
<達成後>
プレイヤーの矢印を近くにしているのでわかりやすいと思いますがどうでしょう?フィールド踏破率100%にするためには、ひたすら地図とにらめっこしなければなりません。画像のように行っていない場所があればまだ楽な方で、本当に難しいのはショートカットを解放していないパターン。地図にはショートカットが存在し、指定された方向から解放すればどちらからも行き来が可能となります。踏破率100%にはショートカットも含まれるため、踏破していても100%になっていない場合はそこを疑わねばならないのです。ショートカットは地図では確認できないため、実際にその場に行かない限りどこが未解放かがわかりません。しかし、この考え自体が間違っている場合もあるので注意が必要です。僕はショートカット未解放と思っていたら実は行っていない場所があったパターンで、時間をかなりロスしました。地図にマーカーが置けたりできれば良かったですね。
対策としては、ショートカットに出くわしたらスマホで写真を撮っておく、または地図をスクショし画像を印刷して通った場所やショートカットなどを書き込んでおくのが確実です。
もう1つ注意というかお知らせしておきたいのが、序盤では踏破率100%にできないフィールドがあるということ。本作は主人公のほかにもう1つのパーティがあり、そちらでも探索することとなります。お互いに踏み入れる場所が異なるため(最終的には繋がる)、全てをまわれるようになるのは終盤になるということを覚えておいてください。
苦労したトロフィーの2つ目は、魔窟のヌシを倒すと取得できる「Sランク魔物討伐」です。先ほどの2つのトロフィーがゴールドなのに対してこちらはシルバーですが、圧倒的にこっちの方が難しいです。順番的にはラスボスを倒してから挑むことを想定されているっぽいのでやり込み要素の1つですね。初見では勝てないとしても流石につまることはないだろうと甘く考えていたら、手も足も出なくて絶望しました。全クリした程度の装備、戦略では数ターンでやられてしまいます。通常攻撃をガードしても死にます。ここまでトロコン世界最速を目指して半ばゴリ押しで攻略してきた僕にとって最大の試練が訪れました。
とりあえず、装備を見直すことにしました。キーとなるのが「ミリスの護り」と「金剛の護符」です。どこで手に入れたかは失念しましたが、宝箱を全て開ける+全てのクエストをクリアしていれば持っているはず。装備にはそれぞれ特殊な効果が付与されており、「ミリスの護り」は全てのダメージ半減、「金剛の護符」は一定確率で物理攻撃を無効化となっています。ヌシは物理攻撃しかしてこないのでこれがあれば!と思ったのですが、パーティメンバーは3人なので2つでは足りません。アクセサリ強化で同じ効果を付与することは可能ではあるんですけど、「ミリスの護り」のプロテクションを付けるにはヌシが落とすアイテムが必要なので現時点では無理で、「金剛の護符」の障壁を付けるには出現率が低い魔物のドロップ確率が低いアイテムを2つ要求されるため、こちらも時間がかなり必要で現実的ではありませんでした。そりゃそうですよね、エンドコンテンツなのですから。ただ、僕には時間がない。妥協案として、致命傷を受けた時一定確率でHP1で生き残る「食いしばり」を付けることにしました。
パーティに関しては、初期メンバーのルーデウス、エリス、ルイジェルドです。全クリすることでもう一方のパーティと合流できるうえ、クエストクリアでも仲間が増えるので、探せばもっと良い組み合わせがあると思います。ヌシを倒した時のレベルは60前後。全クリ時はもう少し低かったのですが、先ほど言った「障壁」の効果を付けるための魔物を狙いつつレベルも上がればいいなと思い2時間くらいは挑戦しました。その間、目当ての魔物と出会ったのは4回で、ドロップ率を高める装備をしてもアイテムは1つも落ちなかったので諦め、結果「食いしばり」に落ち着いたということです。
それでは各キャラの装備を見ていきましょう。
ルーデウスには「食いしばり」でなんとか頑張ってもらうとして、全体回復やバフかけなどに徹してもらう装備に。他につける効果はなんでも構わないと思いますが、僕は 「最大SPアップ++」や治癒魔術の回復量が20%上昇する「治癒魔術の心得」をつけて、あとはVITを上げて少しでも死ににくくしました。結局死ぬんですけど。
エリスは打たれ弱いので「ミリスの護り」を。エリスは攻撃にもまわれるので、攻撃力やHPを上げるのが良いかなと思いました。ミリスが頼みなのであとは結構テキトーです。
ヌシ攻略の重要キャラであるルイジェルドは絶対に死んではなりません。「ミリスの護り」でも良かったのですが、半減とはいえ確定でダメージを受けるのは危ないので「金剛の護符」を装備させました。かなりの確率で物理攻撃を無効化してくれますし、仮に当たってもHPが高く打たれ強いので即死することはありません。基本的に攻撃しかしないので攻撃力を盛った方がよさそう。まぁ後はお好きなので問題ないです。
準備ができたらバトル開始。僕だけなのかもしれませんが、初手では半減や無効化対策をしていないルーデウスばかり狙われました。まずは魔法やアイテムでバフをかけることから始まるのですが、ヌシの通常攻撃をルーデウスが食らうと確実に死ぬので、ルーデウスが「食いしばり」で耐えるかヌシが他のキャラを攻撃したらそのままバトル継続。そうでなければ初めからやり直します。ルーデウスはターンを消費せずに敵の行動が予知できる「予見眼」が使えるので最初に発動するのを忘れずに。これがめちゃくちゃ大事です。
ルイジェルドは「デッドエンドの番犬」で自身の攻撃力と防御力を上げ、攻撃間隔の短い「スナイプ」を連打し必殺技を発動するためのゲージを溜めます。仲間のHPが低かったり誰かが死んだときなどはアイテムで回復やサポートをして立て直しをしましょう。
ルーデウスはエリスとルイジェルドの命優先。最悪自分がやられても構わないので、2人のHP管理とバフを切らさないようにします。ルイジェルドはスキルを多用するのでSPの回復もルーデウスにさせました。
エリスは自身の生き残りを優先。HPが満タンであって攻撃できる余裕があっても無理にせず、ガードして被ダメージを減らしここぞという時に行動できるようにした方が安全ではあります。ルーデウスの治癒魔術も効果は高いですが、その分攻撃後の待ち時間(次の行動まで)やそれによる被ダメージも多くなる可能性があるので、1人を回復する時はアイテムの方が効率が良かったりします。エリスは基本アイテムでサポートする役ですかね。
アイテムの話もしておきましょう。HPやSPの回復アイテムは多いに越したことはありません。最低20個くらいは欲しい。それと、ルーデウスが死にまくるので蘇生させる「きつけ薬」も最低20個くらいは欲しいです。僕は10個では足りなかったです。
ゲージが溜まったらルイジェルドの必殺技「三叉の槍」を発動。タイミング次第で大ダメージも狙えるため、この作戦の要でありダメージソースになります。あとはこれを繰り返していくだけ。
1つ警戒しないといけないのはヌシの強力な技「蛇の酸」。発動までに数ターンかかる分かなり危険な技で、ガードしてもHPの6割以上はもっていかれます。ここでいかに態勢を立て直すかがで重要で、この技が来たらルーデウス蘇生、全員のHP8割以上の状態にまで全員で戻しましょう。この場面ではどれだけ余裕があっても絶対に無理はしないように。調子に乗ると一瞬で全滅します。
何度か挑戦してみましたがこの作戦の再現性は高めで、無理をしなければ倒せると思います。この方法で、ボスだけでなく時間との勝負にも勝つことができました。
評価
トロコンまでにかかった時間は約28時間。ですが世界最速を狙ってのプレイなのであまりあてにはならないでしょう。とはいえそこまでボリュームがあるわけではないので、どれだけゆっくり遊んでも50時間以内ではトロコン可能だと思います。ヌシとのバトルで僕の方法が再現できればさらに時間短縮になるしょうし。
自分で「無理はしないように」と言ったくせに、しっかりトロコン後に体調をくずしたので、繰り返しになりますがこのようなプレイ方法はおすすめできません。昨今はエナジードリンクなど誰でも簡単に大量のカフェインを摂取できるものが増えたので、どんなことでも無理がきくようになったのは問題ではありますよね。プレイ中、命を削っている感覚があったので命に余裕がある人は挑戦していてください。その際、どのくらい遊ぶのかやトロコン後に休む時間を確保するなどきちんと計画を立てるようにしましょう。闇雲に挑むと人生ゲームーオーバーになるかもしれませんよ。
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