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トロフィー道#30 好きすぎるが故の苦悩『龍が如く8』

プレイステーションタイトルのプラチナトロフィーを取る過程やトロコンしたからこその感想、トロフィーハンターとしての奮闘をお届けする「トロフィー道」。第30回は『龍が如く8』です。なんと2024年初めての更新になります(笑)毎回お久しぶりですという登録者100人くらいのYouTuberみたいになっていますが、それでも飽きずに自分のペースで続けていきますので更新をお待ちください。今後トロフィー道でも書くと思いますが龍が如く8発売から今に到るまで、嬉しいことにゲーム関連のお仕事をたくさんいただきまして、『ペルソナ3 リロード』『ファイナルファンタジーVII リバース』など100時間超えの作品ばかり担当させていただきました。その間にも様々な作品を遊んでいたので、休みがほぼない状態で4月まで生活していたのです。今回から数回は空白の3ヶ月のお話なども交えつつ、トロフィーについてお話ししていきます。時間が経っているためネタバレ全開でいきますので、読み進める方は注意してください。

プラチナトロフィーはかなり前に取得していましたが、DLCを100%にしたのはかなり最近。諸々が落ち着いたら龍8とコラボしている「アロハビール」でも飲みながらゆっくり遊ぼうと思っていたら数ヶ月経っていました。
トロフィーについてですが、時限要素や難しいトロフィーは無いので、冒頭でも言ったように今回は思い出アーカイブのような形になります。細かいシステムの話は僕が担当したネタバレなしのレビュー記事を読んでください。

※トロフィーの詳しい話に入るまでの前置きが長くなるため、目次をみて必要な箇所だけ読んでもいいと思います。


好きが仕事になる嬉しさと苦しさ

時は『龍8』の発売日の少し前まで遡ります。自身の連載では「龍が如く」シリーズを何度も扱ってはきましたが、発売日前に遊べるいわゆるメディア先行の形でプレイできるのは初。事あるごとに龍好きをアピールし続けてきた甲斐あったのか定かではありませんが、1番好きなシリーズにメディアとして関われるなんて夢のようです。初代『龍が如く』を遊んでいる僕に「龍の8作目が発売されて、お前が先行プレイするんやで」と話しても信じてもらえないでしょう。そのくらいあり得ないことです。ただ、最初は受けるかどうかかなり考えました。理由は2つ。1つはトロフィーハンターであること、もう1つは好きすぎるからです。
この2つの組み合わせって実は最悪で、ゲームの進行を大きく遅らせる危ないものなんです。クリアレビューと銘打っているだけあって、僕は本当にクリアまでがっつり遊んでいます。当たり前のことですが、最近はエアプレビューが増えているので、きちんと最後まで遊んだことを証明するのも大事になっている気がします。個人のブログならいいけど、メディアである以上ゲームには誠実に向き合いたいです。そうでない人は書いちゃダメ。絶対。

話を戻しますが、僕はトロフィーハンターであるが故、細かいところまで探索したりマップを全部埋める、武器を全部作るなどのやりこみをしたくなるし、サブコンテンツを全てを終わらせないでストーリーをクリアするのが気持ち悪い。加えて龍が好きすぎるので、小さなネタも見逃すまいと丁寧に時間をかけて遊んでしまいます。これが仕事でなければOK。ですが、仕事を受けてしまうとクリア重視のプレイとなってしまいます。僕はこの楽しさと苦しさの狭間でだいぶ揺れていました。

それでもせっかくいただいたチャンスは無駄にしたくなかったので、できる範囲で精一杯やろうと決意。少しでも長く遊ぶため寝ないことを選択します。当然、そこまでしろとは言われていませんが、僕が納得いかないので個人の判断でそうしました。「龍が如く」は本編以外の遊びにも魅力がいっぱいですからね。
とはいえ、それでも全てを堪能できるはずもなく。泣く泣くコンプを諦めたサブコンテンツもあります。それに、深く遊んだり本編をクリアしたとしてもネタバレの関係上後半部分に関してはほとんど触れられません。クリアレビューといいつつも、ソフト発売日に出る記事だと書き方に困ります。おそらく本当に好きな人はネタバレが無かったとしても、すでにゲームをプレイしていたり情報を入れたくないなどの理由でこの手の記事は見ないでしょうし。僕は全く情報入れたくない派なので、どんなに早くてもクリアまで見ません。皆さんはどうですか?発売日だから話題性があるとしても、面白さをアピールするのにクリアまでする必要はあるんですかね。発売日にクリアレビューがでるのが当たり前になり何も考えなくなっていましたが、自分が書き手の立場になり色々と考えさえられました。どの層にリーチしているのだろうかと。

現在僕がほとんどレビュー記事を書いていないのも先ほど挙げた2つが要因となっていることが大きいです。トロフィーハンター目線となってしまう点や、好きすぎる作品に関しては公平な判断ができないかもしれないという怖さもあります。それでも一応はプロなので俯瞰で作品を見ることはできるしレビューも書けます。でも、それは僕じゃなくても良いのでは?と思うこともあり、なにかがなければ仕事を受けていないことが多いです。単にレビューが苦手ということもあるんですけど。面白さや熱を伝えるのは好きですが批評は苦手。粗探しは得意で、重箱の隅をつつこうと思えばいくらでもつつけるので、良くない面にフォーカスするとかなり不快なものになると思います。僕自身そういうものが嫌なので、僕はそれを生産しないというのをモットーにしています。もちろん、なんでも褒めちぎるのも誠実ではないので、気なった点に関しては正直に書くようにしています。そもそも論ですが、僕がクソゲーと思うものは僕のセンサーには全くひっかからないしプレイすらしないのでクソだという記事自体出ることはないんですよね。仕事だったとしてもプレイしてクソと言えるということは、本当にクソではないんじゃないかなと思います。

トロコンした過程で苦労したところと、初心者が苦戦しそうなポイント

本編

プレイスキルが必要なトロフィーはないので、時間をかければ必ず取れるトロフィーばかり。それゆえ時間がかかる場面が多い印象だったので、少しでも時間短縮に役立つようなことを載せておきます。DLCは後述するのでまずは本編のトロフィーについて。スジモンやドンドコ島関連のトロフィーはコンテンツが新鮮なため作業感が少なく僕は楽しみながら取れました。もっと難しいというか深くプレイさせるトロフィーがあっても良かったと思うくらい。対して、春日がLv.70以上になることが条件の「伝説の龍」はしんどかったです。どんなゲームでもレベル上げの楽しさには限界があります。これについては僕が全クリと同時にプラチナトロフィーを取りたいというこだわりがあったために辛くなっただけで、トロフィー自体はめちゃくちゃ簡単です。ストレスがかからない方法は、DLC前提ですが、まず全クリして、それからDLCでプレイできる最高難易度にしてその辺の敵と戦ってレベル上げをするだけ。最高難易度のEX-HARDではたとえ雑魚とのバトルであってもありえない経験値がもらえるのですぐにレベルが上がります。

どうしても本編内でレベル70にした場合は、「極道養成ギプス」などのキャラ経験値増加アクセをつけてダンジョンに潜りましょう。春日のレベルさえ上がれば良いのでマイナス効果がない「龍魚の手ぬぐい」があればそっちを装備。さらに、アイテム「極ドリンク」を使うことでも取得経験値がアップします。効果は重複するので、毎回アイテムを使用するのは面倒ですが、少しでも早くレベルを上げたい方は使ってみてください。で、ここからがポイント。上記画像にあるように、初回特典で育成アイテムをもらっている人は「レベル・アッパー(限定品)」を5つ持っているはず。このアイテムを使用するとキャラのレベルを1上げることができます。なので春日のレベルを65まで上げればOK。レベルが上にいけばいくほど必要経験値が増えるので、65〜70に使うのが最も効率的です。特典の使用がありならばRTAには必須のムーブになりそうですね。

DLC

DLCの難関トロフィーはPREMIUM NEW GAMEをEX-HARDの状態でクリアすることが条件の「俺たちが最強!」だと思います。DLCにはPREMIUM NEW GAMEをクリア(難易度問わず)とHARDでクリアのトロフィーもあり何周もしなければいけないのと思われるかもしれませんが、1周ちょっとで大丈夫なので安心してください。

まずはHARDでのクリアを目指します。春日編のラスボスを倒し、桐生編のミレニアムタワーに向かう前のセーブデータと、桐生編ラスボス直前のデータの2つを用意しておきます。まずはHARDで海老名を倒し難易度問わずとHARDクリアのトロフィー2つをゲット。その後、ミレニアムタワーに向かう前のデータをロードして難易度をEX-HARDに変更し育成→難易度をNORMALにしダンジョンを一気に駆け抜ける。ラスボス手前でセーブした後、難易度をEX-HARDに戻しラスボスを倒せばトロフィー獲得です。この流れでいけば何周もせずに済みます。ただ、EX-HARDの海老名は一筋縄ではいかないので準備が必要。僕はレベル70以上あるし難易度変更だけして簡単にクリアできるだろうと思って挑んで散々な目にあいました。

〜最終戦にて〜
桐生レベル80「加減できねぇぞ」
海老名レベル95「うぉぉぉぉお!」

思わず目を疑いました(笑)いやいや強すぎるって。加減できねぇが違う意味に聞こえてきます。『龍が如く7 光と闇の行方 インターナショナル』のスーパー・ファイナルミレニアムタワーの亜門たちですらここまでではなかったような…。最初はレベル73くらいでジョブレベルも低くなんの対策もしていなかったため瞬殺されました。結局80レベルで倒せはしたものの苦労はしたので、僕なりの攻略を載せておきます。本来ならばレベルに関しては全員99、ジョブもいくつかは99にして、ほかは全て5、60は最低あった方が良いはず。そのくらいやり込んだ想定の難易度だと思います。ゲームに慣れている人は僕くらいで問題ありません。

パーティメンバーと最終的なジョブはご覧のとおり。キャラレベルは全員80で、メイン以外のジョブレベルは5、60くらい。桐生がメインアタッカー、ソンヒと紗栄子は回復役、ナンバはデバフ担当にしました。桐生の動きとしては、ワイルドダンサーの「ウォークライ」で攻撃力を上げ、堂島の龍の「真・追憶の極み」などで攻撃するだけ。お金があれば全てデリバリーヘルプにつぎ込みましょう。回復役の2人は、隙あらば攻撃も良いですが、くノ一の「変わり身の術」で桐生にターンをゆずればずっと桐生のターン!ができます。ナンバはホームレスの「未知の悪臭」でデバフ状態を維持しましょう。あとは運です(笑)
決して冗談ではなく、その時によって攻撃パターンが全然違うんです。状態異常対策とかもしましたが、最後は運。ほかに言えることは、レベルが低い僕のような状態ではジャストガードが必須です。成功率は80%くらいないと厳しいかもしれません。準備さえしっかりすれば勝てない相手ではありませんが、あえて厳しい状況で戦いたいとか育成に時間をかけたく無いという人は参考にしてみてください。

評価

プラチナ取得時間 120〜150時間
難易度 ★★
トロコン難易度 ★★
ゲーム評価 ★★★★★
オススメ度 ★★★★

僕がDLCを含めトロコンまでにかかった時間は約93時間ですが、この前に仕事で80時間以上プレイし本編をクリアしているというアドバンテージがあるのであてにしないでください。初見で遊ぶ人は少なく見積もっても120時間はかかるはずです。しっかり遊ぶ人は200時間も覚悟しておいたほうが良いボリュームです。本編は普段あまりゲームを遊ばないライトユーザーでも楽しめる難易度で、トロコンに関しても時間さえかければ誰でも取れるということで難易度は低めです。コマンドバトルRPGというジャンルは攻略の再現性も高いので詰まったら攻略動画をみればたいていのことは解決できると思います。トロコンまでがっつり遊んでも、いい意味でボリュームを感じさせないくらい楽しいので自分のペースでゆっくり遊んで欲しい作品ですね。


遊んでみて気になったことや次回作に期待すること

ネタバレ感想は方々で言っているので、気になったことや次回に期待すること、ちょっとしたエンディングの考察などをして終わりたいと思います。
ストーリーについては皆さんが思っていることとおおむね一緒です。僕は「龍が如く」というお店を信頼して店内に入り注文しているので、何を出されても食べるのみです。思うことはあれど、それは僕が思ったことなのでね。

気になったこととしてはジョブについてです。DLCまで全てのトロフィーを獲得するまで遊びましたが、結局固有ジョブ(春日なら勇者、桐生なら堂島の龍)が強くてそれしか使わないというか高難度だとそれしか使えないので他のジョブが死んでいる気がしました。それは7から感じていて、ジョブやパーティが固定されているチャレンジ的なものがあれば面白いのかなと思いました。どのジョブも能力関係なく魅力的なだけにもったいない!例えば、今は他の人にバレちゃいけないから固有ジョブにはなれない場面とかがあっても良さそう。
他には、□ボタンに色々割り振られ過ぎていて、物を拾ったりするときに「アロハ〜」「おーい」と言いまくるのが気になりました(笑)文字通り気になった程度なのですが。基本的にはユーザーフレンドリーで遊びやすく、龍が如くスタジオの方々の愛というか人柄が出ているなと感じました。

ストーリー以外で次回作に期待することとしては、ミニゲームまわりでしょうか。今のままでも充分楽しいですが初代から遊んできた人間としてはそろそろマンネリ化してきた感も否めません。全部刷新とまでいかなくても、新規のミニゲームが出ればいいなと。欲をいえばパチンコ・パチスロを…。


結局、桐生さんはどうなったの?

この記事をみているということはエンディングを迎えた人がほとんどなはず。皆さんはこのエンディングから桐生さんがどうなったと思いましたか?ムービーの通りに解釈するならば、遥とハルトが病室を訪れたが桐生はいなかった。遥はハルトの「なんでお爺ちゃんいないの?」という問いに「お爺ちゃんは帰ってきたんだよ。やっとね。」と返していた。桐生はというと、放射線治療に行っており、名前も取り戻していた。これだけ見ると生きていそうですが、僕は亡くなっていると思いました。時系列が違っているのかなと。
クリア後に見れるMOVIE MUSEUMでのこの場面のタイトルは「生きる」。生存の可能性も残しつつではありますが、最後まで病気と闘い"生きる選択"をしたということではないでしょうか。会わせようとしただけで会ってなくても伊達さんをボコボコににした大道寺が、いくら最期とはいえ名前を戻したうえに遥たちに会わせてあげるほど優しい組織とは思えません。最初の遥たちが病室を訪れる場面は桐生が闘病を決意し亡くなった後ではないかと考えます。遥のセリフや表情が再会を喜んでいるようには思えなかったし僕には桐生への「おじさんお疲れ様。」が聞こえたような。この考察が正解ではないし、なぜ名前を取り戻したのかや遥たちがなぜ病室を訪れることができたのかなど、それでも多くの謎は残ります。僕のように色々考えて欲しいという"余白"とも取れますが、後々語られるような気もしています。どちらにせよ1つの物語が終わったのは事実。桐生さんにはゆっくり休んでほしいものです。

所々トロフィーの話はしていますが、終始「俺の話を聞いてくれ!」というただ伝えたいんだの回になってしまいました。それでもここまで読んでくれた方、ありがとうございます。多分あなたは「龍が如く」が大好きな人でしょう。良ければあなたの感想もきかせてくださいね。


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