新規事業を作れる人とそうでない人

昨日は仕事に向かうマインドセットやリーダーシップについて書きました。

それとほぼ同義な感じがしますが、新規事業を作れる人とそうでない人という観点もあります。
新規事業を作るためには、「自分が欲しいものやりたいことがはっきりしていて、自分が起点となって行動できるか」がポイントだと考えます。

まず、こういう世界観を描きたいという自分なりの考えが必要です。
ビジョンといった言い方もしますが、世界経営計画のサブシステムを担うという表現が私は好きです。

「今生きている世界をどのように理解し、どこが嫌で、どこを変えたいと思い、自分は何をすることができるのか」。僕はこれを「世界経営計画のサブシステム」を担いながら生きると呼んでいる。

世界、社会への洞察がまず必要です。そのためには、本を読んだり、人と会ったり、行動して体験を積んだりすることで自分の視野を広げ考えを深めていきます。
その中で、この社会のここがおかしいのではないか、こうあるべきではないかという自分なりの考えが出てきます。
一方で、流れ着いたところ、一生懸命働くというのも個人的には大事にしています。
スタジオジブリの鈴木さんが以下のようなことを言っています。

キキが好きか、雫が好きかで人間は分かれる。キキは、自分の持ち物である魔法をつかって仕事をしようとする。雫は「小説になろう」と思って、行動する。

「僕はどちらかというと後者で「何者かになろう」と思ってたが、本当にそれでいいのか。「むしろキキの生き方のほうがいいんじゃない?」と言われた。何かやっても、目標に足しないことがほとんど。鈴木さんは「とにかく一歩一歩だぞ」って言い続けた。それはすごく励みになりました。

映画「男はつらいよ」のフーテンの寅次郎、あの人には「自分がこういう人物になりたい」というのはないでしょ。そうすると、目標設定をしないことで毎日明るく元気に暮らせたわけ。寅さんの最大の特徴は、自分のことを何も考えていない。人のこと考えていると、深刻の問題が起こってもあまり疲れないんですよ。自分ことばっかり考えていると多分疲れる。

世界のサブシステムをどうしたいか、社会がどうなったら良くなるかは、自分というよりは他人に関することです。
そうすると、深刻な問題が起こってもあまり疲れずに、明るく元気に働けるというのは合っていそうです。
自分が起点になる必要がありますが、あくまで他人や社会のために何かをしたいと考え続けられるかが、新しい事業を粘り強く作れる人とそうでない人の違いではないでしょうか。

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