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妊孕性温存治療について思うこと①
妊孕(にんよう)性という言葉をどれくらいの人が知っているでしょうか?
子供を授かるための力のことをさします。
がんの治療を始める前に、この妊孕性を温存しておくための治療を選択することができます。
あくまで個人的な意見ですが、将来的に子供を授かりたいと思っている方は
自分が望む方法で温存治療を選択した方が良いと、強くお伝えしたいです。
これは例えば原疾患の治療を遅らせることになったとしてもです。
私は2回、温存治療を行うかどうかの選択を迫られました。
最初の治療の前と、再発後の治療前です。
そして2回目の選択時には、選択肢がほとんどないということに気付かされました。
noteを始めた1番の理由が、私の体験が
これから温存治療を検討している方にとって、少しでも参考になってほしい
という思いが強かったからです。
拙い文章ですが、ぜひ最後まで読んでもらえたら嬉しいです。
妊孕性温存治療について
それぞれの細かな説明は、しかるべき機関が出している情報を確認していただきたいのですが、妊孕性温存治療には、3つの方法があります。
卵子凍結
胚(受精卵)凍結
卵巣組織凍結
卵子凍結はその名の通り、卵子を凍結させる方法です。
細かな説明は省きますが、凍結するまで4~6週間程度の時間が必要です。
胚凍結は、受精卵になった状態のものを凍結する方法で、
卵子凍結と同様に4~6週間の時間を要します。
また、受精卵の凍結なのでパートナーがいる方のみが対象となります。
(凍結した受精卵は、そのパートナーとお別れしたりすると使用できなくなります)
そして卵巣組織凍結ですが、正常な卵巣を片方摘出し、凍結しておく方法です。
比較的新しい手法とのことですが、2週間ほどで終わるため、
年齢が若い方と、原疾患の治療を早く始めるべき人に適用されるとのことでした。
初回治療前
私は初回の治療前に、3つ目の卵巣組織凍結を勧められました。
理由はやはり少しでもリンパ腫の治療を早く始めたいからということ。
卵巣組織凍結は全身麻酔のもと、腹腔鏡手術で行われます。
また治療が終わり、凍結していた卵巣組織を戻す際には
1回の処置で元の身体に定着するか分からないため、
3回程に分けて行われるということも聞きました。
中でも1番悩ましかったことは、
卵巣組織にがんが転移している可能性を否定できないまま凍結すること。
つまり再発の可能性が常に伴うということです。
幸いにも、私が行う予定の抗がん剤は
妊孕性を損なうリスクが低い方(といっても約30%の確率で不妊になる)に
分類されるとのこと。
悩みに悩んだ結果、妊孕性温存治療を行わないという選択をしました。
これが初回治療前の話です。
2回目の治療前の話については選択肢が少なかったと書きましたが、
初回治療以上に悩むことになりました。
そちらについてはまた別でまとめたいと思います。
一旦ここまで。