〜のしのし、ぽかぽか、ガラガラ〜64年前の日記
昭和32年 12月11日 火曜日 晴れ
学校の帰り道です。
小宮さんの家のかどをまがるとぼくの家の方から後ろになにか積んだ荷車がやってきました。
後ろの車にたくさん積んであるのはひりょうだと思っていましたが、近づいてみると
なんとただのわらたばです。
ぽっか、ぽっか ひずめの音が近くなります。
前で馬のひもを持つ人は、いばったかっこうをしてむねをぐんと突きだしています。
ぼくの二、三メートル前まで来るとぼくは立ち止まりました。
馬の大きな体が一歩一歩進んでいきます。
ドスンドスン、と小さく地ひびきがしています。
前ではのっし のっし、次はぽっかぽっか、 後ろはガラガラっ。
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