5年前の実験作品と今の作品
画像の透明レモンは、2019年の12月くらいにレモンを透明シリコンで型取りし、UVレジンを入れてくるくる回しながら中空にして固めたものです。
UVレジンの収縮でシワが寄っちゃったり、適切なレジン量がわからないもので、回してるうちに薄い部分や欠けた部分が出てしまい、画像のものも3-4回目に成功したものだった気がします。(UVレジンをモールド内で回しながら固める方法は大手手芸メーカーさんのサイトで紹介されています)
透明シリコンも扱いに慣れておらず、型枠が決壊してテーブルと床に溢れたり、シリコン同士がくっつかないように『食用油』を使って失敗(まだらにくっついた)したり、材料費をいくらwasteしたか考えたくもありません……。
2020年の4月から、レジンやシリコン型取りの専門書や参考書、レッスンブックを取り寄せ始め、「中空化」は一旦横に置いて基礎から練習を始めました。
両面型取りも一旦横に置いて、片面型取りから練習しました。生のレモンスライスにシリコンを流しましたが、果肉のでこぼこが綺麗に転写されて感動しました(╹◡╹)
片面型取りができたので、両面型取りに挑戦をします。
型取りはできました。でも、研磨がまだまだ下手なのでパーティングラインの主張が強いし、注型時の圧迫が浅く、傷のような凹みが出てしまっています。
さて、ここで家庭の事情から約1年間のブランクに入ります。ヽ(;▽;)ノ
1年後──。
時は流れて2021年の冬。
泡泡ですが、一応中空のリンゴが作れました。
透明だし、中空だし、殻は薄いしで理想通りの成果物を作れたのですが、なんか物足りないなと思っていました。
そこからまた実験もとい迷走をします。また1年くらいブランクが発生します(笑)早送りして2022年の冬、やっとメソッドが完成します。
製法は言いたくないので伏せますが、フルーツの有機的な形状を保ちつつ、不規則な厚みのある殻をレジンで作ることによって、私の求めていたビジュアルを表現できる作品ができました。しかも、中空ながらグラデーションの表現ができます。離型後の塗装ではありません。
さて、メソッドが確立した2022年でしたが、またも長期ブランクに入ります。今度は2024年まで飛びます。( ; ; )一応ブランク中でも、モチーフや製法のアイデア出しだけはやめませんでした。
こちら最新版2024年のレモンです。
画像を並べてみましたが、初期のものとの違いが分かりにくいですね……。とりあえず殻の厚みが違い、極端な薄い部分やヒビカケシワがないです。
リンゴで比べてみましょう。初期のものは均一な薄さで、軽そうです。実際、軽い。最新のものはガラスのような氷のような印象の厚みですね。This is it.
そんなわけで製法の工程が定まるまでの七転八倒録でした。願くば、「1年おきの秋冬しか制作活動ができない」ジンクスを破りたいものです。いっぱいたくさん透明でキラキラしたオブジェを作りたい!!!