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はじめてのnote

初投稿します。
よろしくお願いします。

今日は今年秋から始まった話題のレプリコンについて、日本で審査がどうだったのかという観点で自分なりに調べた事を備忘録としてまとめます。

日本のワクチン承認審査機関はどこ?

新しいワクチンが開発されて日本市場に出回るにはまず下記のPMDAで承認審査が行われます。ここで品質や安全性の評価がなされれば厚生労働省は[安全ですよー!]と言って国民に打つことを推奨しています。

起源株の審査結果報告書を見てみよう

レプリコンの製品名はコスタイベ筋注用です。下記はPMDAが公開しているコスタイベ筋注用の審査結果報告書となります。

起源株 コスタイベ筋注用 審議結果報告書

最初のページの[承認条件]みると知見が限られているので製品販売後に有効性と安全性の情報を提出する条件付きになっています。
読み進めると動物実験とベトナムでの臨床試験の記載があります。
P47,48の[7.R.6製造販売の検討事項について]をよく読むとこの審議結果報告書は起源株について審査していて、変異種に関しては起源株を親として変異種のワクチンを開発して供給可能時に調査するとあります。なのでベトナムで臨床試験(治験)したのは起源株の話ということが分かります。

...起源株を抗原とする本剤について供給予定はない。したがって、本剤を親ワクチンとして開発中のオミクロン株対応の製剤が供給可能になった際に、調査を実施する予定である。 (P47, [7.R.6製造販売の検討事項について])

https://www.pmda.go.jp/drugs/2023/P20231122002/780009000_30500AMX00282_A100_3.pdf

変異種株の審査結果報告書をみてみよう

下記リンクは変異種株(JN.1)のコスタイベ筋注用の審査結果報告書となります。

変異種株 コスタイベ筋注用 審議結果報告書

P18,19の[7.R.3.2長期安全性について]、[7.R.4臨床的位置付け及び性能・効果]をよく読むと起源株の審査で起源株のワクチンが安全評価された=変異種株(JN.1)も安全だろうと評価され、実際に変異種株(JN.1)が安全かどうかは供給後に情報収集しますとあります。

本剤の1価(JN.1)ワクチンは1価(起源)ワクチンを改変したワクチンであり、1価(起源)ワクチンや2価(起源/BA.4-5)ワクチンの臨床試験で認められた安全性プロファイル等を踏まえると、1価(JN.1)ワクチンの追加免疫に係る安全性は許容可能と考えられるとの申請者の説明は受け入れ可能である。また、本剤の1価(JN.1)ワクチン接種時の安全性については、今後実施予定の1価(JN.1)ワクチン臨床試験や製造販売後調査等により引き続き情報収集し、得られた情報は医療現場に提供するとともに、追加の注意喚起の必要性について検討する必要がある。(P18, [7.R.3.2長期安全性について])

https://www.pmda.go.jp/drugs/2024/P20240917001/780009000_30500AMX00282_A100_1.pdf

...本申請において提出された資料の評価から、本剤の品質及び安全性は抗原株の変更による影響をうけない蓋然性が高く、抗原を変更したワクチンの免疫原性が非臨床試験より予見できるワクチンと考えられる。(P19, [7.R.4臨床的位置付け及び性能・効果])

https://www.pmda.go.jp/drugs/2024/P20240917001/780009000_30500AMX00282_A100_1.pdf


つまり、秋から開始された定期接種で市場に出回るコスタイベ筋注用(JN.1)については、この審査結果報告書の日付時点(令和6年9月6日)では臨床試験(治験)の情報がない事がわかります。

Meiji Seika ファルマ株式会社の資料を見てみよう

下記のMeiji Seika ファルマ株式会社の資料を確認すると、起源株の臨床試験とJN.1についての非臨床試験しか記載がない事がわかります。

次世代mRNAワクチン(レプリコン)[コスタイベ筋注用]

最後に

話題のレプリコンについて、日本での審査がどうかという観点で調べてみました。厚生労働省の”安全”はPMDAの評価を根拠にしていると思います。しかしそのPMDAの審査結果報告書をみると市場に出回っているレプリコンワクチン(JN.1)は事実上、審査時点では治験の情報がないことが分かり驚きです。
なので今あるコロナ関連以外の他のワクチンも品質や安全性について信頼できるのか慎重にそれぞれのワクチンの審議結果報告書を見ていく必要があると感じました。

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