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YOLOv8 object detectionを試してみた所感
YOLOの物体検出を今更試してみた
AIの進化は、私たちの生活にリアルタイム分析と自動化の新しい可能性をもたらしています。その中で、物体検出分野の最前線に立つ技術が**YOLO(You Only Look Once)**です。この高速かつ高精度な物体検出アルゴリズムは、監視カメラ、自動運転、医療、そしてエンターテインメントまで、さまざまな場面で活躍しています。
エンターテインメントや広告、デザインの分野で無限の可能性を秘めている可能性があります。本記事では、その所感と体験装置としてできそうなアイデアをつらつらと(AIに助けてもらいながら)書いていきたいと思います。
YOLOとは?
YOLOは、画像や映像内の物体をリアルタイムで検出・識別するために開発されたディープラーニングベースの物体検出アルゴリズムです。その大きな特徴は、名前の通り**「一度の処理で解析を完了する」**効率性にあります。
YOLOの動作の流れ
画像のグリッド分割
入力画像を一定サイズのグリッドに分割します。例えば、画像を13×13のグリッドに区切ることで、各セルが物体の存在確率を計算します。境界ボックスとラベルの予測
各セルが検出した物体の位置(境界ボックス)とクラス(車、人、動物など)を予測します。信頼度のフィルタリング
各予測に信頼度スコアが付与され、最も重要なボックスのみが残されます。これにより精度が向上します。最終出力
検出された物体の位置とラベルが一目で分かる形式で出力されます。
YOLOの特徴と利点
1. リアルタイム処理の実現
YOLOは、従来の物体検出アルゴリズム(R-CNN、Faster R-CNNなど)と異なり、単一のニューラルネットワークで画像を解析します。このシンプルな構造が高速処理を可能にし、1秒間に数十フレームの処理を実現しています。
2. 多物体同時検出
1つの画像内に複数の物体が存在しても、それぞれの位置とクラスを正確に検出可能です。たとえば、街中の監視映像から車、歩行者、自転車を同時に認識することができます。
3. 高い汎用性
画像解像度や物体サイズに柔軟に対応可能で、低解像度の映像でも効率よく検出を行えます。また、特定のニーズに応じて簡単にカスタマイズできる点も魅力です。
4. バランスの取れた性能
YOLOは、高速処理だけでなく、高精度も兼ね備えています。特に、誤検出率が低く、物体を正確に識別できる点が評価されています。
試してみた
以下を参考にさせていただきました。
windowsでGPUでゴリゴリ動かした方が速度でるしいいのですが、手持ちで使えるのがmbpしかなかったのでmbpで試しました。CPUで動くの最高!
人以外のモノをトラッキングしてそこからエフェクトなりなんなり出せないかと相談がありひとまず持ってたボトルでどこまでトラッキングできるかなどを試してみました。やはり遠くなればなるほど画像が小さくなりトラッキングできなくなりますが、CPUでも早いし精度もまあまあなので今後色々使えそう。オブジェクト認識以外にもセグメンテーションやポーズなどもできるのでかなり今後お世話になりそうです。追加学習とかもしてみたい。
生成系AIが何かと話題で、相談も圧倒的に多いのですが、実際のところこういった解析系の方が使う場面が多くもっと突っ込んで触っていけたらなと思うところであります。
YOLOの実際の活用例
1. 防犯と監視
公共施設や商業施設の監視カメラ映像を解析し、不審者の行動や危険物を自動で検出。犯罪予防や迅速な対応を支援します。
2. 自動運転
車載カメラが歩行者、他車両、交通標識をリアルタイムで検出することで、衝突回避や安全運転を実現。YOLOの高速処理が車の制御に大きく貢献しています。
3. 医療画像解析
X線、MRI、CTスキャンなどの医療画像から腫瘍や異常箇所を検出。診断の精度を高め、医師の負担を軽減します。
4. 小売と物流
店舗内の映像から在庫状況を自動分析し、補充が必要な商品を特定。物流センターでは商品やパッケージの自動分類にも活用されています。
5. エンターテインメント
スポーツイベントの映像解析や、映像制作における自動編集ツールとしても利用され、エンタメ業界での可能性を広げています。
課題と改善の方向性
課題
小型物体の検出
画像内の小さな物体を検出する際に精度が低下する場合があります。重なりや隠れた物体への対応
複数の物体が重なっている場合や一部が隠れている場合、正確に検出できないことがあります。トレーニングデータ依存
YOLOの性能はトレーニングデータの質と量に強く依存します。適切なデータセットを準備する必要があります。
改善の方向性
最新バージョン(YOLOv4、YOLOv7など)の導入により、検出精度と計算効率がさらに向上。
高解像度データや多視点データを活用することで、小型物体の検出精度を改善。
自動データ拡張技術により、より多様なシナリオに対応可能なモデルを構築。
YOLOの未来展望
今後、YOLOは以下の分野でさらなる進化を遂げる可能性があります:
スマートシティ:交通量のリアルタイムモニタリング、ゴミ収集ルートの最適化。
農業:作物の成長や害虫のリアルタイム検出。
教育:AI学習プラットフォームにおける実践的なトレーニングツール。
まとめ
YOLOは、物体検出技術の新しいスタンダードとして、リアルタイム解析と高精度を両立する画期的な技術です。その高速性、汎用性、多様な応用例は、現代社会の課題解決において重要な役割を果たしています。
次世代のAIソリューションとして、YOLOがどのように社会を変えていくのか。その可能性にぜひ注目してください!