幹事で失敗した全ての人へ…ビジネス会食“究極のメソッド本”を読めば「もはや幹事がしたくなる」
社会人にとって「会食スキル」は暗黙の了解
――まずは、この本の企画がスタートしたきっかけはなんですか?
「社会人なら分かっていて当然のことって、誰にも教えてもらえないな」と思ったことがきっかけです。
前職の保険業界でほぼ毎月社内飲み会の幹事をしていたんですが、上司が刺身を苦手なのを知らずに海鮮のお店を予約したり、お店探しを2週間先延ばししたりで怒られてばっかりでした。当時は分かっていませんでしたが、今考えると当たり前ですよね……(笑)。でも、全然気づいていなかったんです。
これまでの僕の実体験から、「怒られないと気付かない人」っているよなという確証はありました。今もどこかで、店選びで怒られている人や2次会をどこにするかで困っている人っているはずなんですよ。
『ビジネス会食』は、23歳の自分に読んでほしくて作った本だったんです。
――『ビジネス会食』には、そんな人たちを救うためのメソッドが集約されていますが、読者の反応で特に印象に残っているものはありますか?
一番嬉しかったのは、「もはや幹事をしたくなった」ですかね。元々この本を通して、読者に感じてもらいたかったゴールだったので嬉しかったです。
ちなみに秋岡さんは幹事とかって、これまでに経験したことはありますか?
――大学の飲み会なんかはノリと勢いで決まることが多かったので、幹事をすることはなかったですね。多分、無意識にみんなそういう面倒な役割は避けようとしていました。
ですよね(笑)。幹事って基本的に誰もやりたくないし、やったわりに評価されるわけでもない。その上、失敗すれば減点される。でも社会人になると、絶対に誰かがやらなきゃいけないというジレンマがあります。
その中でも、『ビジネス会食』を読んだことによって「むしろやりたい!」に変わったのなら、会食のためのメソッド本だけでなく、幹事のためのメソッド本にした意味があったかなと。
会食の幹事は、すべての食事会の幹事に通ず!
――「幹事」のための本にするために、特に編集で心がけた点はどこですか?
この本で伝えたかったのは、「会食の幹事は、すべての食事会の幹事の上位互換だ」ということです。
著者のyuuuさんは会食メソッドを中心にnoteで投稿していました。しかし、よりたくさんの読者に喜んでもらうためにも、会食だけにとどまらず「すべての食事会の幹事にとって役立つ」というのをアピールしようと思いました。
この本の25ページに「すべての食事会の中でも難易度の高い『会食設定』を学んでおけば、他の食事会への対処は間違いなくラクになる」という一文があります。ここは著者のyuuuさんと相談し、僕の意見も取り入れて執筆してもらいました。読者に一番届けたい言葉が凝縮されています。
最難関の会食の幹事さえできれば、プライベートな飲み会、上司との飲み会、新年会といったすべての食事会の幹事もできるというお得感を出したかった(笑)。
――確かに、会食未経験の私でも「すべての食事会に役立つ」という前置きを読むことで自分事のように感じました。
それに加えて、著者の熱がこもった文章にも惹きつけられるものがあります。編集を担当する中で「これは名言!」と思った言葉は他にありますか?
表2(本の表紙の裏)に記載されている「すべての食事会は『千載一遇のチャンス』」ですね。
これはnoteでもyuuuさんが仰っていた言葉なんですが、この一文を読んだときに圧倒されました。たくさんの人がなんとなく思っていることを言語化する時の着眼点とワードセンスに惹かれましたね。
それと、「おわりに」の冒頭部分もアツい文章なんですよ(笑)。yuuuさんの魅力は文体にも現れています。
会食のイメージを180度変える考え方
――最後に、担当編集者視点で『ここだけは絶対読んでほしい』というおすすめポイントやページを教えてください。
「プロローグ(はじめに)」です!
まずは、ここだけでも読んで、これまでの幹事とか会食に対するイメージを変えてほしいんです。この本で一番分量があるのは第2部の「会食メソッド事前準備編」なんですが、「はじめに」があってこその第2部になっています。
今までの向き合い方を変えるために一番大事なのは、「はじめに」の太字にしている部分なんです。
本を最後まで読まないと結論が分からないという仕様にはしたくなかったので、最初にすべてを詰め込みました。だからこそ、そこさえ読めば「幹事」や「会食」の見え方が180度変わるきっかけになると思います。
あとは第2部の第3章にある「珠玉の会食店・困ったときの『ハズさない店』・手土産」リストは狂気的なので絶対に見てください。今もまだ更新され続けています(笑)。
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