
まだ後ろ向いてクツ脱いでんの?「育ちがいい人」に憧れた女子大生が上品さを手にした日
こんにちは! この春に出版社のダイヤモンド社に入社したての新入社員の森です。新人研修の一環として、「自社の話題書を新人が読むとどう感じるのか?」をnoteに綴ることになりました。今回は、「こういうことが知りたかった!」と読者の欲求を刺激する50万部突破の話題書『「育ちがいい人」だけが知っていること』を取り上げます!続編の『もっと! 「育ちがいい人」だけが知っていること』も大好評なのでぜひ読んでみてくださいね!
特別感溢れるオーラを放つ人
背筋が伸びて凛とした姿勢で歩いている駅構内ですれ違う人、スープをたしなむときに斜めを向いて目の前の相手から口元を隠す友達、ベランダで植物を大事に育てるおばあちゃん、髪の毛からメイクから指先のネイルまで抜かりなく手入れする妹、ちょっとしたお礼を欠かさずに伝えてくれる会社の同期、画面の中で知性と品溢れる芸能人…。
日常生活を振り返ると、「品」が溢れています。誰もがみな、独自の品の良さを持っていると思うんです。佇まいから溢れるオーラも、ふるまいから溢れるオーラも、人それぞれの守備範囲に合わせて変化します。そして、周囲の目線を釘付けにするくらいオーラを解き放っている人というのは、そうした「品」が人より多く身についている人だと思うんです。「品」の化身みたいな。
まさに天海祐希さんや土屋太鳳さん、松下奈緒さんだってそうですよね。画面に映る彼女たちはいつも、指先を揃えて背中を直立させて座っています。こうした立ち振る舞いもさることながら、声のトーンの低さから感じられる落ち着き、丁寧な言葉選びなどが、どれもお淑やかなのです。佇まいや所作からにじみ出る「特別感」を感じます。
私が大学生だった頃、日本中で大ブームを巻き起こしたのが、韓国発の恋愛ドラマ『愛の不時着』でした。私の出身である関西もご多分に漏れずで、私も友人もみんな観ていました。そして、『愛の不時着』に夢中になるにつれて「私も主人公のユン・セリみたいにお上品になりたい!」という欲求に心が支配されるようになりました。
「お上品になりたい」欲求を刺激するマナー本と出会う
そんな中出会った、衝撃の一冊。

正直に言います。大学生のときにタイトルに惹かれて買いました。「街中ですれ違う育ちがよさそうな人を真似して自分も品良くなりたい」という隠れた私の欲求を何の躊躇もなく丸裸にし、ド直球で答えをくれそうな本でした。脊髄反射だったのかしら、無意識のうちにアマゾンで「今すぐ買う」ボタンを押していました。
読んでみると、予想は的中! なんと、「育ちがいい人」だけが知っていることがシーン別に257個も紹介されているんです! ふるまい、話し方、見た目、食べ方、結婚式でのマナーなど、生活する上でのありとあらゆるシーンが紹介されています。全て読むと、「ここ、進〇ゼミで習ったところや!」的な爽快感が1週間に1~2回は味わえますよ(ソースは私)。
著者の諏内えみさんは「マナースクールEMI SUNAI」「親子・お受験作法教室」代表を務めている人です。映画・ドラマで所作指導などでもご活躍しています。
なんと!!! 私が憧れていた土屋太鳳さんが主演したドラマ『やんごとなき一族』でマナー・所作指導を担当したのも諏内えみさんです! このドラマは、庶民の家から上流階級に嫁いだ女性の、ハッピーエンドの先にある奮闘を描くアフターシンデレラストーリーで、土屋太鳳さんをはじめとする女優・俳優陣の所作とふるまいに珠玉のような品の良さが表れています。
ああ、オーラ溢れる人のふるまいやマナーを自分のものにしたい。「特別感」のある人がまとっているオーラを、自分も人一倍、身に付けたい!
「今世で東京の上品女子にしてくださーーーい!」
大ヒット映画『君の名は。』の主人公、宮水三葉が「来世は東京のイケメン男子にしてくださーーーい!」と叫んだくらいの気分でこの本を手にした私。その日からちょっとずつ実践して、結果的には友達から「なんか、大人っぽくなったな」と言われるようになりました。

そんな私が大学時代に「育ちがいい人」を目指すため、いたって真剣に取り組んだ、「上品に靴を脱げるようになるまで」をご紹介します。
お上品に靴を脱ぎたい
大学時代はアルバイトで家庭教師をしていたので、生徒のご家庭を訪問する際に必ず靴を脱ぐ瞬間が訪れます。そんな私がちょっと困っていたのが、「靴を脱ぐ行為がなんかダサい」という謎の現象でした。
靴下を履いていたはずなのに、靴を脱いだらなぜか素足が出てきて慌てて靴に隠れていた靴下を取り出したり、後ろ向きで靴を揃えながら脱ぐと予期せぬ方向へ靴が暴走を始めるので慌てて止めたり、結構やらかしていました。

しかも、状況的に親御さんと生徒が見ているので焦ってさらに脱げなくなります! 靴を脱ぐのが怖い! ある意味、靴をいかに問題を起こすことなく脱げるかが、成功率の限りなく低い毎回のミッションと化していました。
さて、こんな私に対して本書から喝が入ります。
クルッと後ろを向いて靴を脱ぎ、上がってしまっていませんか? 大切な場でこのようなマナー違反をしてしまうと、あなたの品は著しく下がってしまいます。
ぎくっ! どうしたらいいんや!!! すでに20回くらいやらかしてるやん!!! 「後ろを向いて靴を脱ぐ」という行為により自分の品性を指数関数的に下げ続けていたと考えることはやめました。きりがないですから。
そもそも、今まで後ろを向いて靴を脱ぐ以外の発想がありませんでした。言い換えると、前を向いて靴を脱ぐという発想がなかったのです。育ちがいい人のふるまい方の新事実に、「マジか」という出版社勤務とは思えない語彙力の低さを露呈する驚きを感じました。
では、実際にどうするのが正解かというと、
正面(家の中)を向いたままで脱ぐのが正解です。脱いで玄関に上がったら、体の向きを変えてひざを折り、靴を180度回して隅に寄せます。
「脱ぐ」と「揃える」を分けるという概念にこのとき初めて出会いました。人って怖いですね。一つの固定観念で物の見方が邪魔されちゃうんだもの。

いざ、本番!!
「靴を脱ぐ」という幼稚園児が人生で初めて練習するであろう動作を、家で家族が寝ている深夜に1人で何回も練習し、いざ、家庭教師のシフトがやってきました。
私「こんばんは~」
保護者「先生、よろしくお願いします~」
私「こちらこそよろしくお願いします~」
保護者「中へどうぞ~」
ー始ー
おうちの中を向く 成功
そのまま靴を脱ぐ(靴下は足にフィットするものを着用) 成功
靴は地面に着地させる 成功
なんともないまなざしでゆっくり靴の方に体を回転させる 成功
ぎっくり腰になることなくひざまずく 成功
靴を上手く掴む 成功
靴を揃える 成功
靴から手を離し、ぎっくり腰にならないように立つ 成功
ー完ー
うおおお! 上手く靴が脱げた! 生徒が気づいてくれたかどうかは生徒のみぞ知りますが、「先生、今日はちゃんと靴脱げたやん」と思ってくれていたはずです。一つ、新たなオーラをまとうことが出来ました! 「育ちの良さを後天的に身に付けられたらいいなあ」という希望的観測が叶った瞬間でした!
心くすぐる著者からのメッセージ
最後に、私がこの本を最後まで没頭して読むきっかけになった著者の「はじめに」をご紹介したいと思います。
「育ち」を変えれば、人生が変わります。
「育ちの良さ」とは、一度身につけたら失うことのない一生の財産です。
「育ちの良さ」とは、美しさを凌ぐ一生の武器となります。
そして、どなたでも、今からでも、手に入れることができます。
「育ち」は、変えられます。変えていいのです。
「育ち」は、自分でつくるものなのですから。
なんて素敵なんでしょう! この一節で、どんなに勇気づけられるか。
『「育ちがいい人」だけが知っていること』には、お金を渡すときの振る舞いや身だしなみの整え方、公共の場所でのふるまいなど、特別な機会だけでなく普段の生活で役に立つ所作が沢山掲載されています。マナーやルールに縛られすぎず、線引きが曖昧な事項も解説されています。
さらに具体的なシーンでのふるまいにフォーカスを当てた、続編の『もっと!「育ちがいい人」だけが知っていること』と併せて読むことで、「育ちの良さ」をさらに手に入れ、周りの評価や対応が向上し、人生が変わります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。この先も面白い書籍の情報を定期的に発信しますので、ダイヤモンド社書籍編集局の公式noteをぜひフォローしてください!