Sカーブの法則 7月17日 Industry and Market Structure 産業の構造変化
No Music No Life 音楽はみんな大好きです。もちろん私も。
でも、日本の音楽産業は、LP、カセットテープ、CDと媒体が形を変えるたびに売上が上がってきたものの、
1999年度の6000億円をピークに、2020年以降は3000億円を割り、最盛期の半減以下まで落ち込んでいます。
YouTubeなどで無料でミュージック・ビデオが見れる時代に、お金払ってまで音楽CDを買う理由がない、と判断されたり、音楽離れが起こったりしたのでしょうか。1999年をピークにとうとう2020年以降3000億円を割り、最盛期の半分以下の規模まで縮小しています。
その理由は、
日本市場では、これまでのLP、CD、DVDという物理的な媒体に頼って売上を上げていたことがわかります。媒体の出荷によって売り上げを上げる、と言う形式では、米国も同じようなグラフになっています。
米国市場を見てみましょう。
1985年にスタートしたCDセールス(下グラフのオレンジ色)は1999年に最大だったものの、2000年から2003年まで4年間売り上げダウン。2004年からダウンロード販売が始まり、市場はダウンロード&CDのハイブリッド型で大きく伸びました。ところが、2008年をピークに物理的な媒体での売上は徐々に減っていきます。新しい販売方法、イノベーションが必要となりました。
イノベーションが行われた結果、米国の音楽市場は、年々成長しています。
2014年に69億ドル(約8363億円)だったリテール市場の売上は、2021年には150億ドル(約1兆8314億円)にまで成長しているのです。もはや最盛期の1998年を凌駕しています。
日米のこの差はどこにあるのでしょうか。
ビジネスインサイダーJPのレポートによると、それはストリーミング市場の成長が寄与しているとのことですが、全米レコード協会(RIAA)のグラフを見ると、サブスクリプションであることがわかりました。
「サブスク」というイノベーションによって、音楽市場はレコード会社からプラットフォームを持つGAFAやSpotify などに主導権が移ることになりましたが、業界としては2015年以降V字回復。蘇りました。
そして、日本市場もようやくサブスク/ストリーミング市場が成長しつつあるとのこと。2021年度には、全体の3割、900億円まで成長し、米国市場が辿った道を追いかけていくこととなりそうです。
今日の #ドラッカー #365の金言 では、そんな #イノベーション が起こった、産業構造の変化がテーマです。
#7月17日
#Industry and Market Structure
#産業の構造変化
#産業と市場の構造は変化が急である 。
#小さな打撃で崩壊する 。
ACTION POINT
今日のテキストは、『イノベーションと起業家精神』6章 源泉=産業と市場の構造変化 125~146ページ、eラーニング教材『変化の駆動力』
音楽ストリーミングの登場で、アーティストーレコード会社ープラットフォーム、という構造が崩壊。プラットフォームがアーティストを囲い込む戦略に出るも産業は崩壊。
かつて隆盛を誇ったレコード会社の多くはレコードやCDを製造して販売する、と言う「製造業」から、ダウンロードやサブスクの権利を管理する「著作権ビジネス」となっている。
製造業として、大量に人を雇用して、と言うビジネスモデルから、契約書を作り使用回数に基づき請求する「知的権利ビジネス」へと変貌した事業体には、もはや雇用すら必要ない。家賃回収に勤しむ大家さんみたいなもんです。
つまり、「権利ビジネス」化が進んでいくような気がしますね。そんなこともこちらで記しています。今日を変えていこう。愛を込めて。
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