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ベンチマーキングを戦略的に有効活用するには? 12月9日 Benchmarking for Competitiveness ベンチマーキング

9日、月曜日になりました。今週もよろしくです。
今日の #ドラッカー365の金言 テキストも昨日に引き続き、『 #明日を支配するもの 』第4章 情報が仕事を変える 1999年版 137ページより、eラーニング教材『データ通から情報通へ』

自分の事業の生産性について、ドラッカーは、EVAとベンチマーキングの2つの手法によってうまくいっているものから何を学ぶべきかを考えようになる、と記しています。

今日のテーマ:
#Benchmarking_for_Competitiveness
#ベンチマーキング

今日の金言:
#誰かにできることは他の者にもできるということである

今日のACTION POINT:
#他産業を含め他の組織の製品・サービス・プロセスについてデータを収集しベンチマーキングのための分析を行ってください
#常に一流であるために仕事の水準を高く設定してください

富の創造のために必要な情報は、4つあるとドラッカー。

その4つとは、
①基礎情報、
②生産性情報、
③強み情報、
④資金情報と人材情報、
という自社に関する4種類の情報が不可欠である。
事業をマネジメントするには、これらの道具が不可欠である、という。

今日のベンチマーキングは、EVAとともに②生産性情報に含まれる。

少なくとも、リーダー的な地位にあるものと同じ水準の仕事ができなければ、競争力は維持できないとの前提にたつ。生産要素すべてについて自らの生産性を把握し、コントロールするための道具が、EVAとベンチマーキングである。

同書、137ページより

多くの経営者の方々が、自社の生産性向上目的として、他社へのベンチマーキング研修が盛んに行われています。しかし、単なる「慰安旅行」にしかなっていないでしょうか?どういうふうに有効活用すべきでしょうか。

ベンチマーキングを戦略的に有効に活用するためには、以下のプロセスを踏むことが重要です。ドラッカーの示唆を取り入れつつ、具体的な実践手法を以下にまとめます。

1. 目的と範囲の明確化

目的を明確にする
ベンチマーキングを行う理由を明確にし、どの分野で改善が必要かを特定します。たとえば、製品の品質向上、コスト削減、顧客満足度向上など、目的を戦略的に定義します。

対象範囲を絞る
すべてを比較しようとするのではなく、企業にとって重要なプロセスや指標(KPI)に焦点を当てます。例: 生産性、効率、リードタイム。

2. 適切な比較対象の選定

同業他社または異業種リーダーを選ぶ
自社と同じ業界の競合だけでなく、異業種のベストプラクティスを持つ企業も対象とします。ドラッカーは「新しい視点を得ることの重要性」を強調しており、異業種から学ぶことで革新のヒントを得ることが可能です。

実行可能な比較データを収集
公開データ、業界報告、顧客調査、または協業によるデータ共有を通じて、信頼性の高い情報を収集します。

3. 基準の設定とギャップ分析

目標となる基準値を設定
ベンチマーキング先企業のパフォーマンスを参考に、自社の改善目標を具体的な数値で設定します。

ギャップ分析を実施
自社の現状とベストプラクティスの間の差異を分析し、どの部分が改善の余地があるのかを明らかにします。

4. 戦略の策定

成功要因を特定する
ギャップを埋めるために必要な要因(リソース、スキル、技術など)を分析します。

革新を取り入れる
ベンチマーキングは単なる模倣ではなく、学んだ手法を自社の戦略や文化に合わせてカスタマイズすることが重要です。ドラッカーは「企業の特性に応じた適応」を提唱しています。

5. 実行とモニタリング

段階的な実施計画を策定
ベンチマーキングで得た洞察を元に、段階的な改善計画を作成します。リソース配分や優先順位を明確にします。

継続的にモニタリング
改善状況を定期的に評価し、必要に応じて戦略を修正します。ベンチマーキングは一度きりの活動ではなく、継続的なプロセスであるべきです。

6. 学びを共有し、組織文化に統合

知識を全社で共有する
ベンチマーキングの結果や学びを社内で共有し、社員全員が同じ目標に向けて取り組めるようにします。

文化の一部とする
ドラッカーの提唱する「学習する組織」を目指し、ベンチマーキングを日常的な業務改善の一環として組み込みます。

まとめ

ベンチマーキングを戦略的に活用するためには、「目的の明確化」「比較対象の選定」「ギャップ分析」「実行計画」「モニタリング」という段階を踏むことが重要です。また、単に他社の成功を模倣するのではなく、学びを自社の文脈に合わせて応用し、組織全体の競争力を高めることが鍵となります。

街はもうホリディシーズンの装いとなっておりますが、残りの日々も大切に。
それではまた!

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