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10月7日 Elements of the Decision Process 意思決定のステップ

10月7日月曜日になりました。今週もよろしくです。
今日の #ドラッカー365の金言 テキストも、50年以上前に発行された経営指南書の名著『 #経営者の条件』と 、eラーニング教材『意思決定の要因』より。



今日のテーマ:
#Elements_of_the_Decision_Process (決定プロセスの要素)
#意思決定のステップ

今日の金言:
#1つでも必要なステップを省くと意思決定はできの悪い壁のように崩れる

今日のACTION POINT:
#現在直面している問題は何でしょうか
#問題を完全に把握するまでは意思決定に取りかかってはいけません

ドラッカーが60年近く前の『経営者の条件』で記した、効果的な決定を行うための5つの原則は以下の通りです。

(1)問題が一般的であり、そして、それは一定の法則ないしは原則を確立するような決定を通してのみ解決されうるということをはっきり認識すること。

(2)問題に対する解答が満足させなければならない要件、つまり、<限界条件>をはっきりと定義すること。

(3)<正しい>回答は何かということ、すなわち、決定が受け入れやすいようにするために必要な妥協であるとか、適応であるとか、譲歩であるとかいったような事柄に留意する前に、要件を完全に満足する解決策は何かということを考え抜くこと。その決定が何を成し遂げなければならないかということを、明確に規定すること。

(4)決定それ自体のうちに決定を実施に移すための方策を組み入れること。

(5)決定の妥当性と有効性を、現実の成り行きに照らして検証するための<フィード・バック>を設けること。

同書、227〜227ページ

今日のテキストでは、途中で改訂があったのかな?
6つのステップというか、6要素を踏まえて意思決定せよ、になっている。

第1に、意思決定を行なうべきときを知る。
第2に、本当の問題についてのみ行なう。
第3に、問題を正しく定義する。
第4に、何が正しいかを考え、何が受け入れやすいかを考えない。
第5に、やがて妥協が必要になることを覚悟しておく、
第6に、実行の手配がすむまでは決定したことにならないことを知っておく。

しかも、かなり内容が違います。
前者は5つの原則。後者は6要素。

そもそも決定についてドラッカーはどう記しているか。

 決定は1つの判断である。それはいくつかの選択可能な方法の間の選択を意味する。しかし、それは正しい決定と間違った決定との間の二者択一であることは稀である。それはせいぜいおおかた正しい決定と、おそらくは間違っているであろう決定との間の選択であるか、あるいは、より多くの場合には、一方の方が、他方よりも正しいということが立証できないような2つの行動方針の間の決定である。

同書、262ページ

 意思決定に関する書物は、大抵我々に「まず事実をはっきり掴め」と教える。しかし効果的な決定を下す経営者は、我々が一般に事実から出発しないことを知っている。我々は、むしろ一定の見解から出発するのである。見解というものはもちろん、いってみればまだ検証されていない仮説に過ぎないものであり、そして、そのようなものとして現実に対して検証されなければ全く価値のないものである。

同上

 何が事実であるかということを確定するためには、まず適切な基準について、特に適切な測定法についての決定がなされなかればならない。これが効果的な決定のいわば「かなめ」であり、最も論議のやかましい点である。

同上

 効果的な決定は、また、意思決定に関する多くの書物が最もらしく述べているように、事実に関する意見の一致から生ずるものではないのである。正しい決定のもとになっている了解というものは、多くの異なる見解の間の衝突と対立の中から、そして互いに競合するいくつかの選択可能な方法の真剣な検討の中から生まれるものというべきである。

同上

事実から始めよ、というが、事実から始まらず、見解から始まる。日本の運命を変えた関ヶ原の合戦、ミッドウェイ海戦にしても、後評定しても、渦中の勝因・敗因はわからない。未来を予言することはできないのだから。

勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし

なのだから。できる限りの準備をして、今日に挑もう。

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