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人生100年時代の成功戦略 3月30日 Nature of Complex System 短期経済政策の無効

今日の #ドラッカー #365の金言 テキストはバブル期の1989年発刊された『 #新しい現実 』 11章 岐路に立つ経済学>経済学と複雑性の数学(239〜240ページ)より。


今日、3月月末のランチタイムも #ドラッカー #365の金言  よりスタートしていきましょう。本日 #3月30日  土曜日のテーマは 
#Nature_of_Complex_System (複雑系の本質)。
#短期経済政策の無効

 現在われわれが手にしている経済学は、その内容について現実の世界から疑問を投げかけられているだけではない。経済学の理論的な基礎と方法論についてさえ、目立たないが、同じように深刻な疑問が提起されている。(中略)複雑系の理論によれば、複雑なシステムは、短期については予測不能であるということが、すでに厳密な数学的証明によって示されている。すなわち複雑なシステムは、短期的には統計的に有意でない要素によって支配される。

同書、239ページより

#短期の現象にシステムはない 。#あるのは混沌である 。
#あなたの組織に影響を与えるであろう長期のトレンドを明らかにしてください


多くの人たちは、短期的利益の最大化に走っている。人生100年とか120年とか言われる時代を迎える中、長期的視野にたった財産設計だったり、組織経営が必要なのに、短期的利益の最大化を図り、ドツボにハマっていないだろうか?

とはいえ、長期のトレンドも見え辛いだろう。

だが、樹研工業の松浦元男会長は、家電が日本企業製品ばかりになった80年代、欧米の家電メーカーらが家電市場から撤退したのをみて、「Japan as No.1」と多くの日本人が驕っていたのを横目に、「なぜ欧米家電メーカーはシフトしたのか?彼らはどの事業へシフトしたのか?」と研究を怠らず、彼らが家電市場はコモディティ化したと判断して合理的に撤退し、モバイル通信事業へシフトしたことに気づいたという。当時樹研工業も売上の7割が家電向けだったわけだが、その事業ポートフォリオをいち早くモバイル事業へ転換し、モバイルメーカーへの営業に注力したという。

この松浦氏の話から得られる教訓は、己の業界ばかり見ていては道を誤りかねない。市場の魅力が無くなれば撤退もあり。参入すべき次の市場を常に調査し準備しておくこと。といったことでしょう。

「乱気流の時代」とはドラッカーの表現ですが、そのモバイル市場も北欧のノキア、エリクソン、米モトローラなどはすでに撤退。
2023年の調査では、アップル(米)20%、サムソン(韓)19.4%であるものの、3位以降にシャオミ(中共)、オッポ(中共)、トランシオン(中共)と3社の中共勢が市場の29.4%、約3分の1を占めるまでに成長しており、アップルを除き欧米日も入り込む余地はないようです。

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2401/18/news134.html より

シェアを失った通信メーカーや機器メーカーがどの市場へ動いたか、という視点も忘れてはならないでしょう。

例えば、GEは家電、通信機器事業から撤退するも、CTなど医療分野や航空機エンジン、原子力発電といった分野で重要なポジションを占めているし、モトローラもモバイル事業をレノボ(中共)に売却し、公共通信事業分野やトランシーバー事業を展開しています。

常態=変化という理解の元、自社の強みを活かす市場はどこにあるのか、を俯瞰することが経営者や投資家の目線となるように感じています。良い週末・月末となりますように。

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