5月12日 製造業のパラドックス〜製造業経営者の皆さん、目を覚ましてください!
おはようございます
続きです。
#ドラッカー #365の金言 #5月12日 #製造業のパラドックス #はるかに少ない労働力ではるかに大きな生産量を実現しなければならない 。
このNoteは、「ドラッカー365の金言」に記された1日1テーマに対して、自分の感想や想い、そして、私自身の実践について書いたNOTEです。本文そのものを全て引用することはありませんので、ドラッカー博士の論文をお読みになりたい方はぜひ本書をご購入されることをお勧めします。
“汝の時間を知れ“ ドラッカー
上記は本書の扉の次のページに記されていたメッセージです。これは「時間は無限ではないから集中せよ」という意味かも知れません。ドラッカーの65年以上にわたる著作集を読み続けるほどの時間がない方のために、本書がある、という意味かも知れませんね。
編者のマチャレロ教授は
“最後にACTION POINTとして取るべき行動を示唆した。ここでお願いしたいことは、読者ご自身が「すでに起こった未来」を探すことである。新たなトレンドを見出したならば、ドラッカー学校の伝統に従い、自ら行動していただきたい。“
と記して、本書を実践する書、として欲しいと述べています。
著作権等の関係から、日々のドラッカー論文(つまり、本書の本文)を全文引用することはしませんので、ご関心の方はぜひお手元にお持ちになることをお勧めします。
今日のテーマ:製造業のパラドックス
今日のアクションポイント: #あなたの組織も生産と雇用のパラドックスを経験していますか 。 #早速再教育プログラムをつくってください 。
今日の提言は、2002年に発刊された「ネクスト・ソサエティ」から。
信頼すべき予測によれば、先進国の製造業生産は2020年までに倍増する。ところが、製造業雇用は就業者人口の12%に落ちる。(「ネクスト・ソサエティ」より)
多分、この予測は2000年頃に、20年後の予測、としてなされたのでしょう。製造量は倍増するが、就業者人口のうち12%にしか製造業に従事していない、という予測。
実際はどうだったか。
わが国の状況だけでも2021年の今から眺めてみましょう。忙しいあなたに代わって、製造業生産量、製造業雇用人数、就業者人口割合の推移を調べてみました。
資料: https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/kougyo/result-2/r02/sokuho/pdf/r02s-hb.pdf
平成22(2010)年以前はこちら↓
(資料 https://www.meti.go.jp/press/2019/06/20190611002/20190611002_05.pdf )
上図によれば、平成の28年間、製造業のGDP割合は26%くらいから21%へと約30年間かけて徐々にスローダウンしていることがわかります。最新値の2018年においても、20.7%と変わらず。
https://www.meti.go.jp/report/whitepaper/mono/2020/honbun_html/honbun/101011.html
先進国の製造業の生産高は少なくとも2倍になる一方で、製造業の雇用は全労働力の10〜12%に縮小する
というドラッカーの製造業の2020推測は、
日本においては、生産高(出荷額)としては約12%増の一方で、就業者数は17%ダウンではあるものの、全雇用者割合の15.8%である。
ということでした。
この2020年の現実は、わが国にとって望ましい将来だったのでしょうか?
心配ことがあります。
それは、付加価値額が20年経って全く増えていない。むしろ、マイナスになっていることです。出荷額が12%も増えているのに、利益は減っている、つまり、生産性向上だけしていても、業績改善に結びついていないという現実を見るべきです。
以前からも「セイの法則」に則って経営指導している日本生産性本部の欺瞞性は指摘してきましたが、彼らの指導に則って経営してきた
特に、製造業経営者の皆さん、目を覚ましてください! あなたの生産性向上はホントに業績改善になっています?
現在、DX投資とか盛んに宣伝されてますが、それって業績改善に、本当につながるでしょうか?供給を増やしても需要が増えないのですよ。
ということで、智恵を学びつつ、
今日もやっていきましょう。