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5月31日 Post-Economic Theory 新しい経済学

おはようございます。早いもので、今日 #5月31日  で今月も終了。いい成果が上がってきたでしょうか?長い行動制限もなし崩し的に終わりつつあるのは本当にいいことですね。誰もが「自分の頭で考え、行動する」ことができる自律的な人が増えたきたのは良いこと。そういうふうに教育し、自発的に行動する人材をロールモデルとしてきたのに、いざ自律的に行動する人や子供たちがマスクを外せば、同調圧力で攻撃する人ってなんなんでしょう。自分が嫌なら人を攻撃しないで、自分が外せば良いのに。他責なのかな?なんて思ったり。

この5月はGWだったり仕事も夏・秋に向けての仕込みとか色々ありましたね。僕らも、色々と準備してきましたが、まだ追いつきません。どう普及を広めるかと経済的なバランスから、長期的に持続的に進むビジネスモデルを見つけるのに試行錯誤中です。

さて、今日のテーマは、 
#Post -Economic_Theory
#新しい経済学

ということで、今日も #ドラッカー #365の金言  でやっていきましょう。

本日の金言は・・・

#経済学は価値論を必要とする

 明日の経済学は、成果とは何か、いかに成果をあげるかという二つの問いに答えなければならない。収支では答えにならない。収支では短期と長期を結びつけることはできない。短期と長期の両立こそ、マネジメントにとって決定的な試金石である。
 イノベーションと生産性が道しるべである。イノベーションと生産性を犠牲にした利益は、利益ではない。資本を喰いつぶしているにすぎない。逆にイノベーションに成功し生産性を向上させるならば、必ず利益をあげることができる。今日だけでなく、明日も利益をあげることができる。
 知識は仕事に適用されて富の源泉となる。そこに企業の機能がある。そのときわれわれは、はじめて経済学を人にかかわる理論とし、価値に結びつける方法を見出したことになる。事業が正しい方向に向かっているか、成果が現実のものかを知る理論を手にしたことになる。かくしてわれわれは、富の創造について、われわれが知り理解しているものを基盤とする新しい経済学の理論の入り口に立っている。

(『すでに起こった未来』)

ACTION POINT

#あなたの組織をイノベーションと生産性の観点から評価してください

 今日のテキストは、1994年刊『すでに起こった未来』と記されているけれど、日本版は収録されていなかったり、他の著書に収録されているという謎の編集がなされています。

 本日のテキストは、米版『すでに起こった未来』に収録されていた1987年の論文「経済学の貧困」からですが、日本版では、『すでに起こった未来』ではなくて1992年刊行の『未来企業』の36〜38ページに収録されています。

 80年代〜90年代のドラッカーの著書は、今回のように、米版には収録されている論文が日本版では削除または別の著書に収録されていたり、日本版限定の著書にまとめられていたりしていることがあります。

 米トルーマンタリー社、EPダットン社のトルーマン・M・タリー氏がドラッカーの論文、論説から一冊の本をまとめることを提案し、彼が選んで編集してできたのが80〜90年代のドラッカーの著書にはいくつかあります。

 『変貌する経営者の世界』(1982年)、『マネジメント・フロンティア』(1986年)、『未来企業』(1992年)、『未来への決断』(1995年)、そして、2002年の『ネクスト・ソサエティ』の5冊がそうです。これら5冊の奥付を見ると、Original English language edition published by Truman Tally Books, New York, U.S.A. とあります。(下図の赤字がタリー氏が出版に携わったと思われる著書です)

 しかし、米1993年刊のこの『すでに起こった未来(The Ecological Vision)』の奥付は、Original English language edition published by Transaction Publishers, New Jersey, U.S.A. とあり、米国ではタリー社ではなく「トランザクション出版」となっています。

 また、1989年刊行の『新しい現実』と1993年に出版された『ポスト資本主義社会』は、Harper社から刊行されています。ドラッカー先生は著名で人気ですから出版オファーがたくさんあったんでしょう。80年代からの著書を表にまとめると次の通りです。

後藤作成

 出版社が複数になる中で論文もダブることがあったんでしょうね。そのまま出版されると、「あの論文読んだことがあるよ」と日本ではクレームがあるのでしょう。

 ダイヤモンド社は、多彩なドラッカー論文をさまざまな著書に振り分けたのかもしれません。

さて、今日のテキストに戻りましょう。今日のテキストは、前述した通り、日本版では、『未来企業』に含まれた論文「経済学の貧困」です。

 本論文は、「何が富を創り出すのか」という問いに対して、経済学者はきちんと答えなかった、答えられなかった、と学者批判から始まります。

 第一世代の経済学者は、「富とは購買力である」とした。(中略)別の経済理論では、富を創り出すのは、人間ではなく、自然であり、土地こそその源泉であるとした。また、別の経済学者たちは、富を人間と結びつけた。彼らによれば、「富は人間の労働によって創り出される」ものだった。(中略)マルクス経済学は、富を創造するものは、人間つまり労働とする。しかし我々は、それが間違った解であることを知っている。(中略)

『未来企業』 経済学の貧困より

 マクロ経済学者が「購買力だ」といい、サプライサイド経済学者が「貨幣供給量だ」と言い、供給を増やしたが、富は増えず、経済学は間違い、役に立っていない。

 今や、我々は、富の源泉が、ある人間的なもの、すなわち知識であることを理解するに至った。すでに知っている仕事に知識を応用するとき、これを「生産性の向上」といい、全く新しい仕事に知識を応用するとき、これを「イノベーション」という。知識こそ、「生産性の向上」と「イノベーション」という2つの目標を実現するものである。

 我々は、事業の運営方法をどのようにして成果に結びつけていくか、そして、成果とは何かである。伝統的な答え、つまり「利益」であるというのでは答えになっていない。(中略)生産性とイノベーションという2つの灯台が我々の道標でなければならない。生産性を軽視したり、イノベーションを行わなければ、揚げられた利益も実は利益ではない。資本を喰い潰しているに過ぎない。他方、我々が、あらゆる重要資源の生産性を向上させ、イノベーションを行うならば、利益を上げることができる。今日ではなく明日、利益を上げられるようになる。
 人間の仕事に知識を適用することをもって富の源泉とすることの中に、我々は経済的組織の機能を見る。(後略)

『未来企業』 経済学の貧困より

https://note.com/dialogjapan/m/m740de8d0218d

 何が富を創り出すのか、それは知識である。
知識を仕事に応用して「生産性向上」「イノベーション」を実現して儲ければいい。世界は、あなたの知識を待っている。上のNOTEには、そんな知恵のいくつかをご紹介しています。

今日もやっていきましょう。愛を込めて。


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