令和の時代の労働組合の役割はどこにあるのだろう? 10月26日 Needed: Strong Labor Unions 労働組合の役割
いよいよMLBは最高峰、NLチャンピオンのLAドジャース vs ALチャンピオンのNYヤンキースのワールドシリーズが始まります。
楽しみ!
さて、今日の #ドラッカー365の金言 テキストは、1986年『 #マネジメント・フロンティア 』26章 #労働組合は存在意義を失うか 255~260ページより。
ドラッカーは記しています。
現在、ボーイング社がストライキ中。
日本では労組が悪い、と思われがちですが、実際は違うようです。
以下ツイートによれば、赤字でもCEOの報酬が従業員以上にアップされて、しかも51億円ってプロスポーツ選手以上の報酬を受けているのですから、組合側の怒り、折り合いがつかないこともわかります。
人を大切にする経営、とか、社員も顧客も投資家も幸せにする経営とか、利他の経営とか色々言いますが、簡単なことではないことがわかります。
翻って、わが国にも昭和30年に話し合われた経営側と労組側との約束があります。
日本生産性本部には経済界・労働界・学識者の三者が参画しており、生産性運動の推進には労使の協力が不可欠との設立当時の強い思いを反映して、昭和30年に合意された?「生産性運動三原則」(①雇用の維持拡大、②労使の協力と協議、③成果の公正な分配)を掲げていますが、それは、バブル崩壊以降派遣制度の導入などによって、なし崩しにされ、「失われた30年」の要因の1つに感じています。
雇用の維持拡大はなされているか?
労使の協力と協議はなされているか?
成果の公平な分配はなされているか?
この検証のされないまま、経済界の望むまま、制度が整えられ、派遣制度やブラック労働といった悪しき労働慣習が導入されてしまっていないでしょうか。
もちろん、労組側が全て正当だというつもりはありませんし、今から70年近いものを日本国憲法のように一言一句違えてはならない、といった運用もそれはそれでおかしなことではあります。
とはいえ、労使協調しながら労働者にも良し、消費者にも良し、経営者にも良しの「三方よし」を実践し続けようと尽力されている企業も少なくありません。
昨今は、時給1500円すら払えない組織など潰してしまえ、という乱暴な外国人の暴論提言もある訳ですが、和(輪)を大切にする日本的な感覚で言えば、彼らをクビにすれば、失業率がアップするだけですし、結果的に、生活保護などの手当は国が行わねばならず、増税という国民負担が増えるだけとなってしまいます。
働くことの意義は、賃金を得て生活基盤を得ることだけではなく、時間とエネルギーを投じ、それに対する感謝や消費者との言葉のキャッチボールなど心の報酬があることで、幸せを感じる、という情緒的な側面も大切です。
ドラッカーがどこかで言及していたことですが、現在の労働者は、労働組合の庇護のもと存在する弱い存在ではなく、年金基金を通じて、労働者は企業の株主となっており、年金基金を通じて、企業オーナーへ物申す事ができるようになっています。結果、労働組合の意義が失われつつある、という話があります。
年金基金が東証1部上場企業の25%の筆頭株主になっていて、年金基金は、労働者からの毎月の引き落としで積み立てられている訳ですから、労働者は、年金基金を通じて、企業オーナーへ経営に関して意見を述べる権利が生まれても良いように思います。
と取り止めも無くなったところで、今日もお元気で。