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公金ちゅーちゅー問題をドラッカーは指摘していた 12月20日 The Temptation to Do Good 善への誘惑
20日金曜日です。明日は冬至。最も日照時間が短い日。今日の #ドラッカー365の金言 テキストは、1985年発刊の『 #イノベーションと起業家精神 』14章 #公的サービス機関の起業家精神 305〜307ページより
ドラッカーが指摘した社会的セクターの課題についての論考
ドラッカーが指摘した社会的セクターの課題は、非常に示唆に富むものであり、現代社会においても依然として重要な意味を持ち続けています。同氏は、社会的機関が「最適化」ではなく「最大化」を目指してしまうことで、非効率性を生み出し、結果として本来の目的達成を阻害してしまうという問題点を指摘しました。
最大化志向がもたらす問題点
ドラッカーが指摘した最大化志向の問題点を整理すると、以下の点が挙げられます。
非効率性の増大: 目標を最大化することで、投入される資源が膨大になり、費用対効果が低下します。
目標達成の阻害: 最大化という無限の目標を設定することで、達成感を得ることが難しくなり、組織が疲弊してしまいます。
柔軟性の喪失: 目標を固定化することで、変化に対応できなくなり、新たな課題への対応が遅れてしまいます。
倫理的な問題: 資源の無駄遣いや、目標達成のための手段を選ばないなどの倫理的な問題を引き起こす可能性があります。
現代社会における課題の深化
ドラッカーが指摘したこれらの問題は、現代社会においてますます深刻化しています。特に、非営利セクターの拡大や、社会課題解決への関心の高まりとともに、社会的機関の役割はますます重要になっています。しかし、その一方で、社会的機関もまた、効率性や成果を求められるようになっており、最大化志向に陥りやすい状況にあります。
解決に向けた提言
ドラッカーの指摘を踏まえ、社会的セクターの課題を解決するためには、以下の点が重要と考えられます。
明確な目標設定: 最大化ではなく、達成可能な具体的な目標を設定し、その目標達成に向けて努力することが重要です。
費用対効果の重視: 投入される資源と得られる成果の関係を常に意識し、効率的な活動を行うことが求められます。
柔軟性の確保: 社会情勢の変化に対応できるよう、目標や活動内容を柔軟に見直すことが必要です。
多様なステークホルダーとの連携: 政府、企業、市民社会など、多様なステークホルダーと連携することで、より効果的な解決策を見出すことができます。
評価指標の多様化: 単一の評価指標ではなく、多様な視点から評価を行うことで、より包括的な評価が可能になります。
まとめ
ドラッカーが指摘した社会的セクターの課題は、現代社会においても依然として重要な意味を持ち続けています。最大化志向から脱却し、最適化を追求することで、社会的機関はより効率的かつ効果的に社会課題解決に貢献できるようになるでしょう。
特に、 #行政からNPOへの公金ばら撒き 、 #公金ちゅーちゅー を目的としたNPOや医療介護機関についてへの批判が高まりつつあります。
ドラッカーの指摘は、現代のNPOやNGOにも非常に当てはまると言えるでしょう。
なぜ現代のNPOやNGOにも当てはまるのか?
最大化志向への圧力: 現代のNPOやNGOは、社会課題解決への期待がますます高まり、より多くの資金やリソースを求められています。そのため、目に見える成果を最大化しようとすることが求められ、ドラッカーが指摘した「最大化」の罠に陥りやすい状況です。
評価指標の多様化: 成果測定の重要性が認識される一方で、多様なステークホルダーから多様な評価指標が求められるようになり、何が「成功」なのかを明確にすることが難しくなっています。
競争環境の激化: NPOやNGOを取り巻く環境は、資金調達や人材確保において競争が激化しており、他の組織との差別化を図るために、より大きな成果を求められる傾向にあります。
具体的にどのような問題が生じているのか?
燃え尽き症候群: 目標が常に高く設定され、達成感が得られにくい状況が続くと、スタッフのモチベーション低下や燃え尽き症候群を引き起こす可能性があります。
非効率な活動: 最大化志向が先行し、費用対効果を十分に考慮せずに活動を進める結果、資源の無駄遣いや、本来の目的から逸脱してしまうことがあります。
短期的な成果主義: 短期的な成果にばかり目がいき、長期的な視点に立った活動が不足しがちになります。
組織の硬直化: 目標達成に固執しすぎて、変化に対応できなくなり、組織が硬直化してしまうことがあります。
現代のNPOやNGOがどのように対応すべきか?
明確な目標設定: 最大化ではなく、達成可能な具体的な目標を設定し、その目標達成に向けて努力することが重要です。
費用対効果の重視: 投入される資源と得られる成果の関係を常に意識し、効率的な活動を行うことが求められます。
柔軟性の確保: 社会情勢の変化に対応できるよう、目標や活動内容を柔軟に見直すことが必要です。
多様なステークホルダーとの連携: 政府、企業、市民社会など、多様なステークホルダーと連携することで、より効果的な解決策を見出すことができます。
評価指標の多様化: 単一の評価指標ではなく、多様な視点から評価を行うことで、より包括的な評価が可能になります。
つい先日も、大空氏が設立したばかりのNPO「あなたのいばしょ」への1.6億超えの補助金が投じられたことが報じられている。
同NPOは孤独をなくし、自殺防止の「傾聴」をチャットでおこなう組織だというが、そんな組織に1.6億円もの補助金を投じることに正当性があるのだろうか?
そして、彼らへの補助金に対する費用対効果など行政側に明確な指標と評価がなされるのだろうか?
まとめ
ドラッカーの指摘は、現代のNPOやNGOが直面している課題を理解する上で非常に重要な示唆を与えてくれます。これらの課題を克服するためには、組織の特性や活動内容に合わせて、適切な戦略を立てていくことが求められます。
今日のテーマ:
#The_Temptation_to_Do_Good
#善への誘惑
今日の金言:
#社会的機関は最適化ではなく最大化を目指す 。
今日のACTION POINT:
#初犯者の再犯罪率低下のために働いているNPOがあります 。
#常習化率ゼロを目標にしていないのはなぜでしょうか
今日もお読みくださり、ありがとうございました。
人を大事にするドラッカー哲学と人間性尊重経営をベースにしたコンサルティングを行なっています。AI活用で月1.5万円のコースと月3万円(税別)の個別コンサルコースがあります。本日までに年契約をいただくと、お値打ちです。質問やお問い合わせは、ページ最下部の「クリエーターへのお問い合わせ」 https://note.com/dialogjapan/message からどうぞ。
それでは、今日もやっていきましょう。
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