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ドラッカーの理想と現実のM&Aとのギャップを考える 12月11日 Six Rules of Successful Acquisitions 企業買収6つの原則

11日水曜日になりました。今日の #ドラッカー365の金言 テキストは、1986年に発刊された『 #マネジメント・フロンティア 』313〜317ページに収められた 30章 #企業買収成功のための5つの原則  より、eラーニング教材『成功する企業買収』
5つの原則が1つ追加されて、ここでは6つの原則となってるみたい。

企業買収6つの原則とは、

1、企業買収は、金銭上の操作ではなく事業上の戦略にもとづいて、はじめて成功する。
2、企業買収は、買収する側が買収される側に貢献して、はじめて成功する。
3、企業買収は、買収する側と買収される側との間に、市場、マーケティング、技術、卓越性などの共通の核があって、はじめて成功する。
4、企業買収は、買収する側が買収される側の製品、市場、顧客、価値観に敬意をもって、はじめて成功する。
5、企業買収は、買収した側が買収された側に一年以内にトップマネジメントを送り込むことができて、はじめて成功する。
6、企業買収は、買収した側と買収された側の双方の者を多数大幅に昇進させて、はじめて成功する。

「買収した側が買収された側に貢献してはじめて成功と言える」という2番目の項目が印象に残りました。

現在の企業買収における傾向

現在のM&Aでは、ドラッカーの原則とは異なるポイントが浮き彫りになっています。

1. 短期的な利益の重視
• 現在、多くの買収は株主価値の最大化や、短期的な収益向上を目的として行われています。そのため、買収の長期的な戦略や文化の統合が軽視される場合があります。

2. コスト削減の優先
• 買収後の統合(PMI: Post-Merger Integration)では、コスト削減が主要な目標となり、買収先の強みや独自性が失われることがあります。

3. 敵対的買収の増加
• ドラッカーの原則では、文化的な調和が重要視されていますが、現在は敵対的買収が増加し、買収先の従業員や経営陣の反発を招くことも多いです。

4. 技術や市場シェアの買収が目的化
• 特定の技術や市場シェアの確保が目的となることがあり、ドラッカーが求めるような「価値の創造」よりも、「競争相手の排除」に重点を置くケースが目立ちます。

5. 統合計画の不備
• 買収プロセスのスピードが重視されるあまり、事前の統合計画が曖昧なまま進行し、買収後の混乱が発生することがあります。

6. リーダーシップの欠如
• 買収のリーダーシップが不明確な場合や、現場レベルでの管理が不足する場合が増え、長期的な成功に繋がりにくい事例も見られます。

ドラッカーの原則と現在のM&Aの違い

まとめ

ドラッカーの原則は、長期的な視点で持続可能な成長を目指す一方、現在のM&Aは短期的な利益や競争力の確保を重視する傾向が強いです。これにより、文化の摩擦や統合の失敗といった課題が発生しやすくなっています。

しかし、現在の市場環境が求めるスピード感と利益志向を考えると、ドラッカーの原則を全面的に適用するのは難しい場合もあります。それでも、両者のバランスを取ることで、より持続可能なM&Aが可能になるといえるでしょう。


今日のテーマ:
#Six_Rules_of_Successful_Acquisitions
#企業買収6つの原則

今日の金言:
#企業買収は成功してしかるべきものである
#しかし実際に成功しているものは少ない

今日のACTION POINT:
#あなたの組織にとって可能性のある企業買収を3つあげ
#これら6つの原則に照らして評価してください
#3つのうちいずれを推奨しますか


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