己を知り、市場を知れば、己に合った戦略が見えてくる 8月27日 Charlie Company: Research Strategy ニッチ追求型の研究開発戦略

8月27日 火曜日です。今日の #ドラッカー365の金言 テキストは、『 #状況への挑戦 』1978年版 15〜16ページより。いよいよ3社の最後、#新規事業 、#新規参入、#研究開発 にあたり、3社のアプローチを比較する最終日です。


今日のテーマ:
#Charlie_Company :
#Research_Strategy
#ニッチ追求型の研究開発戦略

今日の金言:
#小さな改善が独占的な地位を与える分野を求める

今日のACTION POINT:
#あなたの組織の研究開発戦略を明らかにしてください


これで3社の戦略の違いが明らかになりました。

エイブル社:
重要だ、と思う1つの分野に絞り込み萌芽の段階から積極投資し、リーダーシップを握り、支配権を確立し、長年維持する。

  •  狙い:重要分野でリーダーシップを握り、支配権を確立し、長年維持する

  •  研究選択:1つの研究分野を慎重に選択

  •  投資:選択された研究分野にのみ大量の資金投入し、独創的な理論を生み出せるようなノーベル賞学者等最高の人材を雇い、研究に従事させ、時間をかけて、量産に移る

  •  アウトプット:ほぼ100%市場に出す

  •  投資タイミング:理論研究の段階で、ようやく技術の芽が出たばかりの時。

  •  リスク:大だが、当たれば見返りは大きい

  •  成功事例:ビタミン剤、サルファ剤、トランキライザー


ベイカー社:
多様な分野に投資し、それぞれの分野で医療の進歩に著しく貢献する優れた医薬品を生み出し、医療関係者の間に「標準薬メーカー」としての評価を確立する。

  • 狙い:それぞれの分野で医療の進歩に著しく貢献する優れた医薬品を生み出す

  • 研究選択:最初は絞り込まない。研究分野は多様。

  • 投資タイミング:基礎研究には手をつけない。その後の段階から作業にかかる

  • アウトプット:「標準薬」たりえるかなどの3つの基準で絞り込み、研究所が生み出す製品の2〜3割しか市場に出さない。

  • リスク&利益:投資リスクの最小化。自社製品の利益に匹敵する特許収入を生み出し、医療関係者の間に「標準薬メーカー」としての評価を確立。

チャーリー社:
 研究選択:基礎研究は全く行わない。応用研究のみ。
 参入分野:
      第1に、簡単な修正で特許が取れる。
       ニッチでも重要な分野で独占地位を占めうる分野。
      第2に、若干の開発活動で治療効果を高める分野。
      第3に、市場が小さいため、ひとたび優れた製品が出現するや、
      新規参入のインセンティブが働かない分野。

昨日の2社のアプローチとの違いが戦略の違いです。
今日のC社が最もベンチャーらしく小コストで短期的成果を狙ったアプローチと思います。

どの企業も、ライバル不在の分野を独占し、有利に状況をコントロールし続けるために何をすべきかと己に問いかけ、己の強みや限界を知り、市場を知り、ライバルの動きを知り、参入分野を絞り込み、製品化しています。

大企業には大企業の、ベンチャーにはベンチャーの、それぞれやり方があります。あなたの組織はいかがでしょうか。今日もお読みいただきありがとうございます。台風10号の進路が心配ですが、今日も楽しく良い仕事ができますように!

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