4月17日 強みによる人事
おはようございます。
昨日の続きです。
#ドラッカー #365の金言 #4月17日 #強みによる人事 #働いてもらっているのはできないことのためではなくできることのためである
このNoteは、「ドラッカー365の金言」に記された1日1テーマに対して、自分の感想や想い、そして、私自身の実践について書いたNOTEです。本文そのものを全て引用することはありませんので、ドラッカー博士の論文をお読みになりたい方はぜひ本書をご購入されることをお勧めします。
“汝の時間を知れ“ ドラッカー
上記は本書の扉の次のページに記されていたメッセージです。これは「時間は無限ではないから集中せよ」という意味かも知れません。ドラッカーの65年以上にわたる著作集を読み続けるほどの時間がない方のために、本書がある、という意味かも知れませんね。
編者のマチャレロ教授は
“最後にACTION POINTとして取るべき行動を示唆した。ここでお願いしたいことは、読者ご自身が「すでに起こった未来」を探すことである。新たなトレンドを見出したならば、ドラッカー学校の伝統に従い、自ら行動していただきたい。“
と記して、本書を実践する書、として欲しいと述べています。
著作権等の関係から、日々のドラッカー論文(つまり、本書の本文)を全文引用することはしませんので、ご関心の方はぜひお手元にお持ちになることをお勧めします。
今日のテーマ:強みによる人事
今日のアクションポイント: #ともに働く人たち全員の強みを把握してください
野村監督だか落合監督だかも言ってましたね。
プロに入ったということはどっか良い所があるということ。そこを伸ばせば良いのであって、できないことをしようとするな。できることを精一杯やってくれ。失敗したら監督の俺の責任。
みたいな発言。
オールラウンドプレイヤー目指さなくていいよ、という名将のお話ですが、今日のマーシャル将軍の話は、さらに輪をかけてすごいですね。なにせ600人もの将校を司令官や参謀に任命し、ほとんど成功した、というのですから。
Marshall would then ask, “What is the assignment? To train a division? If he is first-rate as a trainer, put him in. The rest is my job.”(「何の任務ですか?師団の訓練ですか?彼が訓練者として一流なら、彼を入れてくれ。あとは私の仕事だ」 deepl 訳)
日露戦争の際、陸軍の大山巌司令官が部下の児玉源太郎に任せ切った、というマネジメントのエピソードをご存知の方も少なくないと思います。
「任せた以上は口出ししない」
「結果に対して自分が責任を取ればいい」
「知っていながら、知らんふりをする」
リーダーたるもの、この態度こそが理想像だ、という話です。これは中途半端では失敗します。経営者として自分自身も経験がありますが、「任せた」と言いながらも、うまく行かない。
流石に某首相のように「僕は詳しいんだ」と現場を混乱に陥れ、結果、自分の手に追えなくなってしまって、部下に丸投げして逃げ出す、というところまではいきませんが、投げ出すまでには至りませんでしたが、部下をもち、組織を抱え、自分個人の意思から、組織のビジョンに基づいて行動する立場になると、己を虚しゅうして、使命感と顧客のこと、社員のこと、と三方良しから決断することとなります。そこに気づくまでに何度も失敗を繰り返しました。
さて、歴史を振り返ってみると、部下の辻政信参謀が独断専行を繰り返し、戦略的にも間違ってのモンハンでもガダルカナルでも大失敗しているのに任せたままのほったらかしで無責任なマネジメントを行なった上司の服部卓四郎のコンビは、大敗戦を繰り返し、何千人、何万人もの兵士を死に至らしめました。これは結果論で言っているわけではありません。そもそも、辻政信参謀は大本営でトラブルが絶えず、独断専行を繰り返す「不誠実な」人物です。
ドラッカーは「マネジメント」の中で
結局のところ、人材を開発するのは、ある根本的な資質が経営管理者に要求されるのである。この根本的な資質とは、技能を学び取ったり、課題の重要性を強調したりして創出できるものではない。それは、人間としての誠実さである。(「マネジメント」野田一夫訳版、1974年刊行)
後日、上田氏は
「根本的な資質が必要である。真摯さである」(「マネジメント」エッセンシャル版 )
と訳されたが、真摯さとは仕事や任務に対する態度です。真摯であれば免責されるか、というとそうでは無いでしょう。しかし、戦場という生死に関わる場面においては、任務に真摯であっても、全滅(玉砕)を強いるような命令を下すことは、自軍の戦力ダウンとなるばかりで、中長期的な視点を欠き、適切な命令とは言えない。砦を確保しろという命令で、任務だとしても、部隊が全滅となり、しかも、砦確保と継続的な支配が可能とは思え無い場合、命令に従うことが正しいと言えるのか。戦場の最前線で敵軍を直面する部隊と後方からああだこうだと無謀な指示命令ばかりを繰り返す参謀や大本営。。。
そもそも「人間としての誠実さ」を欠いた人物に責任ある立場に任命した服部、そして、服部の上司である田中新一らを任命した、日本陸軍の人事制度に問題があったと思います。
多くの犠牲となり、戦場に散った諸先輩方、ご先祖様の想いに胸が張り裂けそうになります。ご冥福をお祈りいたします。
さて、本文に出てくる、ジョージ・C・マーシャル将軍は、第二次大戦では欧州戦線で陸軍司令長官として活躍、戦後もヨーロッパの復興計画「マーシャルプラン」を立案するなど優れたリーダーシップの人物として知られています。しかし、わずかな期間で1300万人の部隊を組織した、というのは痺れますね。それが「個人の長所に着目する」という指導だった、ということです。
ぶつくさ他人の欠点に目を配るより、長所をみろ、ということで、今日もやっていきましょう。
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