見出し画像

6月5日 Rewards for Information Specialists スペシャリストの昇進

おはようございます。今日は #6月5日
#ドラッカー #365の金言  では、 

#Rewards_for_Information_Specialists

#スペシャリストの昇進  がテーマ。

 感染症や欧州戦争など事件や災害が起こるたびに、政府の「専門家会議」だったり、メディアでも「専門家」が課題に対して現状分析をしてくださるわけですが、プロを名乗る医師がトンデモ発言したり、40万人死ぬ、3回目のワクチン打たないと、とか、マスクを常時せよなどのトンチンカンな予測や解決策を提示して、かえって社会を混乱に陥れる、ということがありました。

 また、外資系企業での実績を掲げて雇ったマーケティングの専門家を経営幹部にしたところ、外部でトンデモ発言をしたため、企業ブランドが毀損された、とクビになるという専門家って何?って見聞もしたこの2年間(笑)。

果たして、企業経営者も、こうした「専門家」「プロ」「職人」をどのように遇するかが、問われる事態。

#年金基金社会主義  となっている現代日本の中、中高年となれば誰もが己の強みを活かすため、 #生涯学習  でスキルアップし続けて、 #ジョブチェンジ  含めて #人生100年時代  を生き抜こう、という話をドラッカーは、よくされます。

 しかし、でございます。私も含めて多くの方々は、長年やってきたことを手放して、成長市場である異業種、別業界へ旅立ってゼロから始めようという「冒険」に乗り出して成功することが難しいことを知っていると思います。

 なぜなら、どの業界にもその道を長年続けてこられたプロフェッショナルがおられます。現在のような超競争社会には、トップ1に市場が集中し、2番手以降は低価格でなければ受注できない、という「超集中市場」となっております。
かつてのGEのように、「トップ2位以内」の市場以外は撤退、とした場合、参入できる市場がありそうで、実は無い、という壁にぶち当たるからです。

 例えば、他の業界でブイブイ言わせてきた人であっても、いったんサラリーマン人生に終わりを告げて、退職金を元手に、手打ち蕎麦屋を始めよう、として、繁盛店にするには容易いことではありません。蕎麦屋としての実力を鍛えるためには相当の修行も必要ですし、他店が持たない「必殺技」となるような強力に魅力のあるメニューも必要となります。しかも、マーケティングなしに始めては、日々の来客すら見込めません。

 かつては、大企業や外資に就職すればタワーマンションに住めて人生勝ち組になれる、という人生シナリオから外れたら、負け組かというと、そうでは無い道もありました。

 知人は、人付き合い苦手で口下手。話もできないような性格ですが、手先が器用で集中力を持って作品づくりに没頭できるため、職人の道を進み、素晴らしい伴侶に巡り合い、子宝に恵まれ、幸せに暮らしています。
 こうした「職人人生」の成功はもう見込めないのでしょうか?知識を中心とした情報化組織が中心となっている現在、そんなことを思いながら、今日の金言を読んでみました。

#スペシャリストにとってマネジメントへの転進による昇進は難しくなる

 情報型組織に働くスペシャリストは、イギリスのインド統治体制はもちろん、オーケストラや病院よりも大きなキャリア上の機会を与えられなければならない。だが昇進の道は、それぞれの専門分野に限定されている。しかも、これからはマネジメントへの転進による昇進は難しくなる。ミドルのポストが激減する。
 ところが今日にいたるも、彼らはマネジメントの道だけを意味ある昇進としている。マネジメント側の人たちも、そのように考えている。事実、ほとんどの企業の昇進システムが、マネジメント上のポストを重視することによって、相も変わらずスペシャリストの考えを裏書きするものになっている。問題の解決は容易ではない。
 おそらく参考となるのは、アメリカの法律事務所やコンサルタント会社の人事システムであろう。それらの組織では、最上席のパートナーさえスペシャリストである。しかも、パートナーになれないスペシャリストは、かなり早い段階で外へ出る。
 どのような方法をとるにせよ、今日の報奨システムは根本的に変えることが必要である。

(『新しい現実』)

ACTION POINT

#異動の機会が横か外にしかなくなったときスペシャリストの報奨システムはどのようなものに変えたらよいでしょうか

 本日のテキストは、昨日に引き続き、『新しい現実』 14章 情報化組織 312〜313ページより。

 ドラッカーは、情報に責任をもつ情報化組織に働く者たちをマネジメントする問題として以下の4つを挙げている。

①専門家に対する有形無形の報奨システムを作ること、および専門家としての経歴上の機会を作ること
②組織の中に共通のビジョンを作ること、
③タスクフォースのための経営管理システムを作ること、
④トップの座に着くべき人たちを養成し、準備させ、かつ彼らをテストすること、

同書、311〜312ページ

 終身雇用型の組織は、人材育成のため、外部の専門家をうまく活用できないことが多い。そして外部専門家の活用を、問題解決ではなく問題対処である、と断じる企業も少なくない。

 だが、もともと日本は、先進的な技術やノウハウを有する専門家や職人たちを取り入れて、スキルアップ、技能アップを成し得た国です。古くは飛鳥時代に百済の職人たちを、信長は鉄砲職人たちを、江戸時代には、宮本武蔵を兵法家として遇して藩内の兵力が向上した熊本藩、イギリスから軍備を取り入れ強化した薩摩藩のように。

 専門家を雇いたいが、企業側が提示する額が低すぎて、日本企業を敬遠する専門家も少なく無いとか。


 もともと「1円5銭で」農村出身者をリクルートするのを当然としてきた日本政府および日本企業です。人材を大切にする、人材こそ資産と言いながらも、十分な報酬を出さないように、という意識であれば、専門家が居付くはずもありません。

スペシャリストも、マネジメントも、誰もが良い働き方となりますように。今日を変えていこう。愛を込めて。

いいなと思ったら応援しよう!

ごんごんごんちゃん
サポートもお願いします。取材費やテストマーケなどに活用させていただき、より良い内容にしていきます。ご協力感謝!