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良いリーダーになれるかどうかドラッカーの選択基準はシンプルだった。 4月5日 Picking a Leader リーダーの発掘

今日のテキストは、『非営利組織の経営』第2章 イノベーションとリーダーシップ>リーダーを見つける(2007年版だと17〜18ページ)から。


今日も #ドラッカー   #365の金言  からスタートしていきましょう。
本日 #4月5日 金曜日 のテーマは
#Picking_a_Leader  
#リーダーの発掘

ドラッカーのリーダー選出基準はシンプルです。「わが子をその人の下で働かせたいと思える人かどうか」。
それだけです。
YESならリーダー。NOならリーダーには向いていない。

#重要なことはわが子をその人の下で働かせたいと思うかである
#次の人事ではお子さんをその人の下で働かせたいかを考えてください

多くの企業や組織でも、リーダー選出基準は似たり寄ったりではないでしょうか。

成績も重要ですが、人格面も重視されています。

ただし、今は人手不足。いや、人口減少により、人手よりも人材が不足している時代です。特に、これからのリーダー層たる優れた人材はより一層不足している、という声が私にまで届いています。

リーダーは求人募集しても見つからない時代です。なぜなら、「私はリーダーでした!」「リーダー適任です!」と声だかに主張する人こそ自己顕示欲が強いサイコパスが多くリーダーに不向きだからです。

昨日、川勝知事の臨時記者会見をご覧になりましたでしょうか?

産経新聞に全文が紹介されていましたので以下転記いたします。

会見冒頭での川勝知事の主な発言は以下の通り。

「昨日、私の新規県庁職員として採用した職員への激励、励ましの言葉の中に、人々の心を傷つけるものがあったということを厳しく受け止めております。私はまず、この15年間、静岡県民の皆さまのために奉じてきたことを大変光栄に思っております。私の人生における最高に充実した15年間でした。そうした、私と心を一つにしていると、あるいは心を一つにしたいと思っている方々の心を傷つけたということがありましたならば、特に第一次産業、農業・酪農・あるいは水産業、これは最も大事にしてきた産業で、そういう方たちの心を傷つけたとすれば、誠に申し訳なく、心からおわびをいたします。申し訳ありませんでした」

「この言葉の問題で、議会、マスコミから、あるいは県民の皆様方から、アドバイスを含めてご批判をいただき、そしてその都度、以後こういうことはないようにと努めてまいりましたが、再びそうしたことが思いもかけぬ形で浮上をしまして、自らの不徳のいたすところと思う次第です。私の職業に対する、あるいは県民の皆さまに対する気持ちは、常に尊敬と敬愛と、そして心一つと、特に弱い立場にいる人たちのために働いてきたつもりですので、心を傷つけられた人がいるとすれば、本当に本意ではありません。心からおわびを申し上げたいと思います。重ねて、どうか自分のお仕事に誇りと使命を持って続けてください。私も陰に陽に、可能ならばお力になりたいと常々思ってきましたし、これからもそうしたいと思っております」

「(知事職の)辞任の背景にあるものですが、大きな区切りを迎えているなという考えがあります」

「昨年の『東アジア文化都市』、これは皆さまとともに苦しみあえいだコロナの時期を乗り越えて、見事に東アジア文化都市、日本の文化の顔を、文化首都として、恥ずかしくないすばらしい実績が残せました。3月下旬に報告書が出来上がりましたが、これまでの日本の文化の顔のそれぞれの代表者の、数字の面では大きく塗り替える実績が載っております」

「この東アジア文化都市が認定されるについて、やはり富士山が2013年(の世界文化遺産登録)から10年たったということを当時の文科大臣から言われ、ぜひ富士山のある静岡県で担ってほしいとに言われ、富士山も無事(世界文化遺産登録)10周年を迎えて、これも皆さんとともにお喜び申し上げたいと思うところでした」

「また、静岡県は人口に対して医者の数が少ないということで、これは最初から心を砕いてきたことですが、そうした中で3年前に社会健康医学大学院大学という日本で最初の大学院大学ができ、これをさらに発展させて総合医科大学院大学にしようということで基本構想がまとまり、そして基本構想に基づいて基本計画をつくるという段階になり、先般その委員長になられる先生からごあいさつをいただき、これも静岡県にとっては朗報になって、一里塚を超えたなというふうに思っております」(②に続く)

https://www.sankei.com/article/20240403-VGN36IPUKZPH3OUUBSGNDUNHBI/

「そうした中で、やっぱり一番大きかったのはリニアです。この4期目は、リニアの南アルプストンネル工事から南アルプスの水と生態系、環境、こうしたものをいかに守るかということに心を砕いてきました。そして、JR東海さんと真摯(しんし)な対話を続けてきたわけですが、昨年社長が代わり、全く雰囲気が変わりまして、いい方だと。向こうもそう思ってくださってればいいんですけれども」

「画期的なことは、2027年に必ず立ち上げるんだと、(品川から)名古屋まで、そうおっしゃっていたのが、『2027年以降』に変更すると。また、コロナ前に5・5兆円で名古屋までつくると言ってたのが、1・5兆円の増資をしていると。この2つについて、正式に国交省に事業の変更を申し出るとおっしゃって。私は、リニア問題を解決するのはこの事業計画を見直す以外にないと従来から思っていました」

「事業計画の見直しに丹羽(俊介)新社長が踏み出されたことで、2027年のくびきが外れて、従って残っているのは2037年だと。そういう好意的な臆測をしていたのですが、『2027年以降』と言っているので、2027年までの完成をあきらめたのではないという発言があり、そうした中で、2月に矢野弘典氏を座長とするモニタリング会議が発足して、矢野座長が3つの柱を立てられました」

「1つ目は、モニタリングと事業計画は表裏一体だというものでした。2つ目は、専門会議とは別に静岡県、JR東海、当事者としての国交省、この三者のトップでなくてもナンバーツーのレベルでひざを突き合わせて信頼関係をつくり上げ、それに基づいて問題を解決していく、これが2つ目でした。3つ目は、モニタリングをする対象は自然なのでフレキシブル(柔軟)に対応したいと言われました」

「私が一番関心を持ったのは事業計画でした。モニタリング委員会には、矢野さんが最も信頼されてきた、NEXCO中日本でずっと仕事をされてきた方が入っています。事業計画とに対するプロが入っていますので、関心を持ったわけですが、やっぱりそれが一番重要な問題だったとみえて、この1回目の会議の最後のほうで矢野さんが丹羽社長に『事業計画はどうなっていますか』と率直に尋ねられ、丹羽社長は詳細を恐らく把握されていなかったとみえ、『いまブラッシュアップをしている』というように言われました」

「それが、3月29日の2回目のモニタリング会議で静岡工区に関する事業計画が出されました。皆さんにお配りしたのは、最初の質問とその答えです。一番下から6行目のところですけれども、資料1のページ2の工程は、それぞれどの程度の期間を想定されていますかという座長の質問に対し、センシングボーリングは1キロ当たり3カ月から6カ月、工事ヤードの整備は3カ月、トンネル掘削工事が10年、設置工事などは2年と。これは初めて、南アルプストンネル工事についての時系列といいますか、年数が公の場で正式に公表されたものです」

「単純に足すと、10年、2年、そして数カ月ということですから、12年プラスアルファ、13年弱かかるということです。いま立ちどころに工事をしても13年かかるということですので、(現在は)2024年ですから、13年を足すと2037年になります。2037年というと、もともとの事業計画は、実験線の延伸・完成、これが第1段階。第2段階は、そこから間断なく東京から名古屋を2027年に完成させて、体力をつけて、そして大阪まで延伸させる。これがタイムスケジュールにおける事業計画です」

「JR東海は民間会社なので、経営の自由、投資の自主性を貫徹するのが大原則で、国からは一銭もいただききませんというふうに国交省の諮問委員会で事業主体として明言されていました。しかしながら、3兆円の財政投融資があり、その3兆円分の体力をつける分が省けましたので、(全線開業は)2045年が2037年になっていたわけです」

「こういう事業スケールだったものが根本的に崩れました。2037年になっても(南)アルプスのトンネル工事が完成しているかどうか分からないという。この報告を私は3月29日夕刻に受け取り、仰天しました。同時に、すごい中身だと。トンネルだけでも10年以上かかるということなので、これは従来の工事計画の根本的な見直しになるということですから、矢野さんがこうしたものを踏まえて、この3者でひざを突き合わせての会議を設置するようにといわれた理由がよく分かりました」

「昨日、午後1時に県庁に矢野さんから突然電話があり、ぜひ昨日のうちに会いたいと。実際に来られたのが3時45分。4時半までこれに関わるお話をうかがいました。私は『もう全面的にご協力申し上げたい、あとはお任せします』と言ったわけです。矢野さんを尊敬しており、この方に任せることができるということで、これで私はリニアの問題は大きな区切りを迎えたと思っております。これが一番大きかったということです」

「一つの区切りを迎えたということで、県民の皆さまとお約束したリニア問題について、この一里塚をしっかり超えて、あとは矢野さんの委員会にお任せして、情報だけは逐一ご提供し、JR東海との信頼関係をつくり上げて、何とかみんなが喜ぶような形になればいいというふうに思っております。こうした中で、まずは矢野さんのリーダーシップに敬意と感謝を申し上げると同時に、こうした率直な丹羽体制の在り方、丹羽社長個人のお人柄に対しても高い敬意を私は持っており、この方を信頼できると思っているところです」

「そうしたことで、大きな区切りを迎えたというのが、今回、ここで辞表を出せるというふうに至ったことです。ここ2、3カ月で大きく動いた、リニアの問題で大きく動いたというのが、ここで仕事が一段落したということで、辞表を提出することになったということになった理由であります。以上です」
(③に続く)

https://www.sankei.com/article/20240403-RGTYCHLCPJOEZK3V47GDKERAYI/ 

冒頭発言に続き、報道陣との質疑応答に移った。主なやりとりは以下の通り。

--辞職を決めたのは、自身の発言が理由というよりも、リニアの問題に区切りがついたということが大きかったのか。また、辞職を決断するまでの経緯や、どの場面で決断したのか

「理由は2つです。やはり、私の不十分な言葉遣いで人の心に傷をつけたということです。これはやはり大きいです。意図せざる形で人が傷ついているということで、皆さんのご指摘、県議会の、県民の方々のご指摘によって知ったので、ここは大きく反省すべきことだと。これが繰り返されているということもありました」

「リニアについては、やはり将来世代のことも考えなくちゃいけない、南アルプスは国立公園ですから、その自然を保全することは日本の国策であると信じていますし、(南アルプスは)ユネスコのエコパークですから、政府が関わっておりますので、国際的な公約であると。そうしたものと、(リニアは)国家的事業とはいえ営利事業ですから、そうしたものに堂々とものを言わなくちゃいけないと思ってましたが、なかなか情報が上がらないので、専門部会も進展しなかったという面があります」

「今回、(JR東海が)丹羽(俊介社長の)体制になって、アルプス問題に関して最低でも13年余りかかるということで。もう本当に重要な、私にとっては爆弾的なニュースでありまして、すぐに(モニタリング会議の座長を務める)矢野(弘典)さんにお礼の、『よくこれを引き出されましたね』と言いたかったところに、昨日来られたんですよ。これであとは任せられます、よろしく頼みます、と(矢野氏に)言ったことです。これが大きな理由です」

--(辞職には)2つの理由があるということと、辞職を決めたのは昨日(2日)の段階ということか

「2010年5月にJR東海がただ1社だけで営業したいと、事業主体として国交大臣の諮問機関の国土政策審議会中央新幹線小委員会で事業計画を言ったわけです。(JR東海は)この事業計画にずっと固執してきました。これが、昨年の12月にぐらっと揺らいだわけです。そして、本当に揺らいだどころか、リニアの事業計画を根本的に書き直すことが3月29日に出たので、そして、昨日、矢野氏が思いもかけず来て、2人でさしで話す機会ができた。『あとはお任せしたい』ということまで(矢野氏に)言えましたので、つまり、矢野委員会にこの仕切りをお願いしたいと、私の手はもう離れたと。『君は来なくていい』と言われましたから。ここで手が離れたなと。リニアの問題がこれでひと区切りというか、従来とはもう全く違う次元に来たと。これは『矢野流』で解決できるので、皆さんも注目していただきたいと思っています」

--リニアが(辞職の)大きな理由とのことだが、南アルプスのトンネルの話はある程度、予想はできたことではないのか

「明確に事業主体が言ったわけですから。(JR東海の)前社長のときには2027年の開業が可能であると、それを目指してやっているんだということを繰り返し言われていたと。それが変わったというのはやっぱり大きいと思います。正式に公の場で、大臣や他の関係者が見ているところで言ったというのは非常に大きいと思います」

--JRも実質的には2027年(の品川-名古屋間の開業)はかなり厳しいと言い続けていた。予想はある程度できたことだったと思うが、知事は予想していなかったということか

「例えば私が2037年ぐらいまで余裕ができたと言ったら、そんなことは事実認識としては間違いではないかといわれて。『2027年以降』と言っているから、2027年は入ってます、旗印は降ろしていませんといわれていたので、それと比べると、公式に具体的に10年、2年、あるいは数カ月かかると言ったのは画期的と思っています」

--(来年7月の)任期(満了まで)1年残して辞職するのはなぜか

「一番の大きな公約は、リニアの問題を任期中に決定するということだったわけです。一方で県議会も、私の言動が一因になり、政局がらみで動くというのが常態化して、これは何とか解決したいと思っていました。新聞報道でもありましたように、知事選についての会合が持たれたりしていると。そうすると、もうどうしてもこれは政局絡みになりますね。ですから、党派を超えて、県政の福利を上げていかなくちゃいけないというのにはあまり健全ではないので、私が原因の一つをつくっているわけですから、どういうふうにしたら解決できるかということは常々考えてはいました。ですから、問題が減ったということになるんじゃないかと思いますね」

--いつ付けで辞職するのか。いつ(県議会)議長に辞職願を提出するのか

「細かなことは事務方にお任せしていますが、二元代表制ですので、正式の定例会で。直近の定例会は6月になりますが、その定例会の冒頭でお許しを得て、お礼とごあいさつをする機会を得たいと思います」

--6月定例会の初日で

「議会のご承認をいただかないといけないので、辞表が提出され、その理由も含めてごあいさつをし、そして委員会に付されて、可決されれば正式に辞任ということになります」

--辞職を決断した理由の一つに(職業に関する)発言があったとのことだ。昨日(2日)の段階では不適切な発言だとは思っていないというような話があった。撤回をしない意向も示していた。現状はどうか

「心を傷つけられる人がいますよということは、指摘を受けると、直接行って謝りたいぐらいです。そういう意図は違うし、説明すれば分かるぐらいのつもりでしたので、言葉のあや、あるいは不十分な表現が針小棒大な形で批判に結びついてという面もあるので。じかに話せば分かるというぐらいなのですが、傷ついた人に対しては申し訳ないという気持ちがあります」

--責任を取る形で辞職するというのも、その理由の一つだという認識か

「(人々の気持ちを)傷つけたことについては、私の心も傷ついていますので。申し訳ないと思っております」

--正面から回答していない。発言は不適切だと思っているのか。撤回する意思はあるのか

「皆様方に(問題の発言が含まれた新規採用職員への訓示の)全文を読んでいただきたい、音声も含めて聞いていただければ分かるという気持ちがあり、言い換えると不適切だとは思っていなかったと。しかし、その一部だけを取れば差別発言とも取られかねないところがあることは確かにその通りなので、傷ついているということは不本意ですから、申し訳ないという気持ちがあります」

--では、撤回はしないことでいいのか

「そうです」

--一部報道では、知事が後任候補として渡辺周氏(立憲民主党の衆院議員、元防衛副大臣)に打診したとのことだが

「これは、約束を果たしただけです。渡辺氏は国会議員になる前に県議をしていたということで、私が知事選に出たときに何度も応援してくださったわけですが、そのときに、『自分も県議会の経験もあり、県のかじ取りをしたい』とおっしゃいました。ただ、『川勝が出るのであれば私は出ない』とおっしゃったわけです。ああそういうことですかと。『じゃあ、私が出ないときには連絡を差し上げましょう』というふうに約束したわけです。ですから昨日、辞職のことを言おうと思っていましたので、その前に電話を差し上げて『これで約束は果たしました』ということを言ったので。人を選ぶのは有権者ですから。約束を果たしたということに尽きます」

--知事としては、自身の後任として渡辺氏に打診したという認識ではないということか

「全く違います。約束を果たしたというだけのことです」

(④に続く)

https://www.sankei.com/article/20240403-BWFVCTV53ZMRVAGWWIOKQ3LQWI/

--確認だが、辞意を固めたのは(モニタリング会議の座長である)矢野(弘典)さんに会った後か

「矢野さんも恐らく気が付かれたんじゃないかと思うくらいですが。辞めるという言葉は使ってませんけれども、(リニアは)すべてお任せするとという2人での話でしたので」

「繰り返しになりますが、(JR東海の)丹羽(俊介)社長のいくつかのご決断。そして、モニタリング委員会における1回目の丹羽社長に対する事業計画の打診、質問があって、それに正面から丹羽さんが答えて、3月29日の会議で数字が出たというわけです。これは私にとってはすごいことだと、文字どおり本当にそう思いました。これで、南アルプスは2037年どころか、単なる臆測じゃなくて、工事をやるとすればどうしても10年プラス2年プラス数カ月変わり、まだ工事もできる状況じゃありません。さまざまなことをやらなくちゃいけない」

「そのあとどうなるかというのが、言ってみれば工事の段取りなわけです。場合によっては2040年近くになると。そうすると、最初に言っていた工事計画と全く違いますから、これは見直しをする、つまりいったん立ち止まって考え直すと、こういう提案を直接ではなくて、三者会談でじっくり話し合って、信頼を醸成をした後に決めていけばよいというのが矢野座長の方針であるということで、また、この方針は正しいと、それに全面的に委ねたいと私は思っています」

--リニアの問題はひと段落がついたと。ただ、このタイミングで辞意を表明したのは、やはり不適切な発言があり、県議会との関係もあるからということか

「総合的にはいろいろありましたが、やはり15年やってきて、富士山(の世界文化遺産登録)、いまの花博もそうですけれども、食の都づくりとか、オリンピック・パラリンピックの自転車競技の誘致、(サッカー)ワールドカップの誘致、成功しました。新しいステージで駆け上がるというように冒頭で申しましが、態勢が整ってきて、この6月の議会でそうしたことのご質問があると、担当の部局長が答えると思うのですが、任せられるなというふうに信頼してますので、職員を。確信できたのは大きいですね」

「私がいないほうが建設的な議論ができるかなというようななことは、議会でのやり取りで、厳しい、政局絡みかなと思われるような、そこに議論が収斂していくことがあって、これは本当に心を痛めておりました。これをなるべく早くやめたほうがいいというふうに思っていた。(前回2021年の)知事選が終わった後の9月議会、12月議会と、3年前のことですね。そこからずっと続いているんじゃないでしょうか。一度も途切れたことがないような感覚があります」

--任期途中で辞めることになったことについては

「県議会はそれぞれ皆、県民の代表ですから、県民のためになっているかどうかということでは、恐らく皆さんは何とかこれは解消したいと。一部の人は、川勝が辞めれば解消できると思っている人もいるので。それはもうビンビン伝わってきていますから。県民のために何が役に立つか。県議会とけんかをしないということが大事なことで。今回、新しい人が党派を超えて、県のことをよくご存じで、県を愛しておられて、能力のある方が選ばれればいいと心底より思います」

--知事を4期務めてきて、これまでで「これを成し遂げた」というものがあれば。また、次の知事にどのようなことを期待するか

「やっぱり一番うれしかったのは、富士山が世界文化遺産になったことです。しかし、1人ではできませんから、みんなと一緒にやったというのが、みんなと一緒に喜べたというのが、これは最高ですね。次の(知事の)方はやっぱり、キャラクターがあると思います。個性があると思うので。しかし、県民を愛するというか、県民に仕えるわけですね。人のためにやるということは、結果的に自分にもよい形で返ってくるわけです。私はそういう信念があります。『利他は自利に通ずる』という信念でやってきていますので」

「その意味では、1人でやっていることではない。今回、『東アジア文化都市』が破格のレベルまで達したわけです。これは誰ができますか。県民360万が一丸になっていろんな形でこの事業に参加したりとか、結果的に367億円ですか、すごい経済波及効果も得たというわけで、これまでのものを大幅に上回ったわけですね。目指したわけじゃないんですけれども、みんなで一緒にやったらそうなったと。日本の理想郷に一番近づいてますねというようなことをケレン味なく普通に言えるところまで来たというのは、皆一緒になったからではないでしょうか。そのうちの一部であったことを、大変誇りに思っています」

--出直し選挙で、自身が出ることはあるのか

「全くありません」

-その理由は

「もう私は十分に仕事をした。1期4年というのはいつも次どうするかを考えたことはなくて、1期4年だけ任せるということで、1期目も2期目も3期目も、いまもそういうつもりでやってきて。4期目は何しろリニアが非常にヒートアップした争点になりましたので、これが県民のためになる形で、JR東海、営業主体で思い切って正直な話をしていただいたということで、JR東海には本当に感謝していますが、ここで一つの解決を見たので、次どうするかということは、私は出直し選挙なんてとんでもない。全く考えていません」

--次の(知事を選ぶ)選挙で、候補者の応援演説をするとか、後継候補の支援をするとか、そういった関与をする可能性は

「皆さんにお約束しました。しませんと。その通りのことをします」

--6月まで知事を続ける理由は

「3月にリニアの新しい事業の実態が分かった。15年間、奉仕してきましたので、ノートも1000冊以上ありますし、本もたくさんあるし、たくさんの方たちにお世話になってますから、ごあいさつをしたり。それから、新しい陣容で各部局が立ち上がっています。ですから最後、できる限り下支えをしていきたい。6月の(辞職の)機会を迎える直前まで。そういう思いです。そのぐらいの日程は要るかなと思って、6月と申し上げました」

--6月にボーナスが出るが、受け取るのか

「そういうことは全く考えていません。自然体でいきたいと思っています」

--周りの意見などを踏まえて、ということか

「ともかく、そこまでいられるかどうか分かりませんから。議会との関わりがありますから」

--出直し選挙には出馬しないとのことだが、政界引退という理解でいいのか

「一に勉強、二に勉強、三に勉強で、私はフィールドワーク、これを現場主義と言ってましたけれども、原発から、福祉から、徳川さん、ともかくですね、もう現場で勉強するということをやってきたわけです。これからも一に勉強、二に勉強、三に勉強と、死ぬまで続けたい。正解という気持ちを持ったことはなくて、政治家ということで選ばれたのでそう言われますが、私は一学徒としてお役に立てればと思ってきました」

--今後、何かの選挙に出馬する可能性はないと考えていいのか

「全く考えていません」

--後継(知事)の打診に動く可能性は

「ありません」

「(静岡県は)明るい県ですから。健康なスポーツとか、ブドウとか、こうしたものに理解のある方がなってくださると本当にありがたいとは思っています。いま、スポーツ、ブドウツーリズムとか、スポーツの総合産業化、そういうことを考えていますから、そういう政策との絡みで理解してくださる人がいて、ぴったりの人がいれば、それはありがたいとは思います」
(⑤に続く)

https://www.sankei.com/article/20240403-EYIN2WG5P5LGTCMLLADKVBJ7WM/

--昨日(2日)、職を辞すると宣言し、記者の問いかけに応じずに知事室に戻った。なぜか

「辞職の件はぜひ言いたいとは思っていましたが、(報道陣の)皆さまとの関心が違った。別途、6月8日の記者会見のときに時間をゆっくりいただいて言おうと思っていたいわけですが、こういう形で会見が持てたことを喜んでいます」

--知事はリニアの工事に伴う南アルプスの生態系への影響や、大井川の水を守るということを強く強調していたが、道半ばでは

「解決していないというふうに言わなくてはならないが、いかに南アルプスのトンネル工事が長い時間かかるもので、経営の観点からペイするかどうかということを問われているんじゃないかと思います。それぐらい、大きな実態の表明であったと思っています」

--「水を守ってほしい」と思っていた県民は置き去りにならないのか

「それは心配していません。1つは(モニタリング会議の座長を務める)矢野(弘典)さん、NEXCO中日本のトップだった方です。山のこと、自然のこと、地域のことをよく知っている方だから、県民との関係を大事にされている方は心配していないと。また、県外の方たちと情報を共有するために、リニア中央新幹線建設促進期成同盟会に入りました。これは1979年からありますけれど、私どもは2~3年前に入ったわけですが、そこで情報を共有できる総会や事務局レベルの会議がありますので、そうしたことを通じて共有できるようになったので徐々に理解は深まっていくだろうと思っています」

--3月29日のモニタリング会議後の知事のコメントは、辞める方のコメントとはなかなか取れない

「リニアに反対しているのではない、むしろ、これを促進する立場だと。技術は継承していかなくちゃならないと。他のところの事業がそれぞれ進んでいるといわれていますので、こうしたものをどう活用していくかと。そして静岡県の、2037年前後までかかるということを踏まえてどうするかということになりますので。両方は連動していると思っています。ここは非常に大きいと思っています」

--(新規採用職員への訓示での)発言について謝罪はした一方、撤回はしないという理由が分からない

「人の心を傷つけるというのは、自分で気が付かない場合があります。意図せざるところで傷ついている人がいると、それが分かった以上はおわびをしなくてはならないと思います。傷ついた人たちに寄り添う、傷ついた人たちを助けるのが私の公僕としての仕事であったので、それと反対のことをするのは本意ではありません」

「しかし、そうなった以上、悪かったということはありますが、本意ではないということで、言葉不足、あるいは報道も含めて、やはりヒートアップしたということもあって。職業に貴賤はない、差別はない、違いがあるだけですというのが基本的な考え方ですから。そのつもりですべて発言しているので。ただ、言葉が不足していたと。そこは申し訳なかったというのがいまの私の心境です」

--それなら、撤回するという流れになるのでは

「言葉が不足していたということについては反省しています」

--今回は(発言を)撤回しないということだが、不愉快に思った人がいる

「自然の流れで、県議会に提出する辞表との関係もありますので。自然の流れで辞めることができればと思っています」

--知事は1期目の選挙の際の公約で、退職金を受け取らないということを掲げて当選した。退職金についてはどう考えるのか

「これも、しかるべき委員会で勧告があり、これに従うということにして今日に至っています」

--いまのところは受け取るという考えでいいか

「ともかく、どういう形になるか、規則通りにしていくということです」

--辞職の決断は側近にも話が伝わっていなかったようで、かなり急転直下の感じがする。やはり、自身の発言があって追い込まれたのか。それとも、考えた結果、このタイミングを見計らってのことなのか

「まあ両方ですね。ただ、大事なことは自分で決めます。出馬のときもそうでした、1回目のですね。賛成する人、反対する人も出てきて、これは万機公論ではなくて、私自身の職責に関わることですので、自分で決めると。それは急に決めるのではなくて、この4期目を預かってどうするのかというのは、いかに辞めるかというのを最初から考えていますから」

--誰かに相談したりとかは

「していません」

--取材した支持者からは「任期途中で辞めて残念だ」という話もあった

「残念だと言ってくださって、本当にありがたいと存じますが、申し訳ないという気持ちもあります。ただ、皆さんに選んでいただいたのは、やはり何をするかということを訴えたからですね。その最大の眼目はたくさんあります、静岡県のためにやることは。しかしながら、やはり六十数万人の人たちの水道であり、また、産業を支えている水ですから、これだけは守らないといけないということで、これが今回、営業主体の(JR東海)からそれなりの事業計画が出されて、従来とは全く違うものですから、ここで一つの回答が出て、私としてはこういう形になると思っていなかったのですけれども、公約に掲げた解決の一里塚に達したなという思いです」

--公約の一里塚に達したから、4期目の責任は果たしているということか

「リニアに関してはね。ただ、4期目は3期目、2期目、1期目と違って、県議会との関係は非常にギクシャクしていました。これは県のためにはならないということは全員が思っているわけです。その一端を私が担っているわけですから、原因は除去すればいいと。これは県民のためになるとも思っています。辞めることが」

--(任期を)1年残しても県民のためになると

「1年、ヒートアップして、いわゆる選挙がらみの県議会になるというのはよろしくないと思います。新しい人が、政党を超えた形で、県民党というとおかしいかもしれませんが、皆さんのためになるような人が出てきて、分断されたものを何とか解消していただくような、そういう知事さんになってほしいです」

=終わり

https://www.sankei.com/article/20240403-WSQWR2PPXBLQRGCNOSJQP2Q4IQ/

「(人々の気持ちを)傷つけたことについては、私の心も傷ついていますので。申し訳ないと思っております」

これらの発言に首を傾げることばかりです。そして、このようなリーダーの元、振り回される部下たちの悲劇があります。

彼のような人物を長年リーダーの地位に置いた静岡県民は不幸でした。彼を支援した人たちの見る目の無さは犯罪的でもあります。貴重な血税を彼に1億円近い退職金として支払われるわけですから。実にもったいないことです。

リーダー育成は難しいもの、と言われています。

社内から育成することが第一となりますが、育成には時間が掛かるものです。時間が掛かることはしっかり時間を掛けるしかありません。変にショートカットしようとしないことです。特に、中小企業は時間を掛けて、じっくりとやっていくことが必要になります。

午後からもやっていきましょう。それではごきげんよう。


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