5月25日 Defining Results in Knowledge Work 知識労働の成果
本日のテキストも昨日と同様、1999年刊の『明日を支配するもの』「第5章 知識労働の生産性が社会を変える」の172ページあたりのところのように思います。
#5月25日 土曜日のランチタイムになりました。
今日の #ドラッカー #365の金言 、テーマは
#Defining_Results_in_Knowledge_Work (知識労働における成果を定義する)
#知識労働の成果
金言:
#科学の知識の向上は科学者にとっては成果であっても企業にとっては意味がないことがありうる 。
ACTION POINT:
#あなたのポストにとっての成果を明らかにしてください 。
#あなたの組織があなたのポストの成果としているものと調整してください 。
成果と言っても、あなたの組織が成果としているものを提供すべきである、というお話です。
たとえノーベル賞受賞という栄誉が与えられるほどの成果を研究者として挙げたとしても、その成果は自分が属する組織にとって意味がない発明や発見という場合もある、という話です。
オープンブック・マネジメントの名著「グレート・ゲーム・オブ・ビジネス」という本があります。
この本は、1992年に発行されたのですが、その後も増版が続いている名著です。
社内の情報のやり方を「見える化」して、自分の仕事が会社の利益にどう貢献しているのかを理解して、社員全員が勝てるようにすること。
そして、社員が何をしたら、会社の収益の最大化と自分の報酬を最大化できるかを社員全員に共有して、みんなで競争に勝って、暮らし向きをみんなで良くしよう、という考えのもと記された書籍です。
現在、GoogleやGitLabなどを参考に、リモート組織の作り方、に注目が集まっていますが、GoogleもGitLab社も行なっていることは、ルールや組織の仕組みの明確さであり、ルール、社風やパフォーマンスを上げる為には何をすればいいか、など徹底した社内ドキュメント化され、それが社内で共有化されることが強調されています。
つまり、組織が何を評価するのか、が明確にルール化されており、所属している人たちも、組織が期待する成果もわかっている。だから、誰もがどう働けばいいのかも明確であり、何をしたら良いか、明らかだから、働きやすいのです。
はたらくルールが明確であり、そのルールに則って、行動すれば良いから、働き易い。日本企業は、その辺りが曖昧なため、個々の力が分散してしまっているのかもしれません。
今は、誰もがスマホでゲームに興じる時代です。ゲームにはルールが明確で、何をしたら進化成長していくか、外れたらライフを失うか、が決まっています。ルールが明確だからこそゲームは公平だし面白いのです。
ところが、仕事については、ルールが不明確だし、他人のミスは許されないが自分のミスは許されるなど、「幹部しかわからない『謎ルール』」みたいなものが溢れていて、それで困難することが絶えません。
素晴らしい成果を挙げたら、ちゃんと挙げた人やチームが評価される。
そんなことすら、できない組織は少なくありません。
これからの時代、どの組織も、「はたらくルール」が明確化される必要があるでしょう。『謎ルール』ばかりが横行する属人化した組織からオープンで公平な組織への転向が期待されています。