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11月18日  Hierarchy and Equality 階層と平等

おはようございます。今日も #ドラッカー #365の金言  より人生と経営を深めていきませんか。

本日 #11月18日   テーマは #Hierarchy_and_Equality  

 #階層と平等

こちらの続きです↓

#階層の終わりなる言葉を耳にする
#あきれた馬鹿馬鹿しさである

 上下関係の存在を根拠としてなされる情緒的平等主義者による産業社会批判は、産業と社会への無理解以外の何ものでもない。社会的な目的のためにともに働くことを必要とするあらゆる機関と同じように、企業も階層を必要とする。そこでは、社長から掃除人にいたる全員が同じように必要とされる。
 しかし西洋社会では、機会の平等は実現しなければならない。それは人間の尊厳にかかわるキリスト教の伝統に立つ正義の要求である。新しいことは、今日その正義の実現は、現世では産業の領域において求められるようになったという点だけである。
 平等とは、往々にして誤解されるような結果の平等ではない。逆に、それは必然的に結果の不平等を招く。まさに正義のコンセプトは、報奨には、同等でない仕事ぶりを反映した差のあるべきことを要求するからである。(『企業とは何か』第7章個の尊厳と機会の平等 3 社会の代表的組織としての企業 結果の平等ではない 129ページより、『明日を支配するもの』第1章 マネジメントの常識が変わる 第2の間違い  11ページより 『イノベーターの条件』)

ACTION POINT
#あなたの組織では社長の貢献と掃除人の貢献をともに評価していますか
#それとも社長の貢献だけですか

 多くの組織は、階層構造を持っています。今流行りのフラットな組織、といえども、場面においては誰かが責任者となり、決済します。リーダーができる、ということは、リーダー以外の組織人はフォロワーとなる、ということです。さまざまな組織構造が出現していますので、かつてのようなピラミッド構造1つだけ、というわけではありません。しかし、経営層ー中間管理職ー一般職員ー派遣・バイト、という縦の構造をもつ組織は今だ少なくないと思います。

したがって、地位、収入、機能(能力)全てにおいて全員が平等である、という意味の平等(=それを結果平等と言いますが)、を実現している組織は、ほとんど存在していないと思います。ただし、多くの組織は、機会平等は提供していると思います。

機会平等と結果平等とは異なります。

結果平等とは、どういうものか、というと、

人々がほぼ同じ物質的富と所得を持つ状態、またはその者の生活全般の経済状況が同等であることを、指している。平等な結果を達成するには、社会における個人や世帯間の物質的な不平等を減らすまたは排する必要があり、大抵は所得や富を豊かな者から貧しい者へ移転させたり、他の手段を用いて条件の平等を促したりすることになる。結果の平等を「人生において中心的で価値あることの平等」と考えることも、その定義付けに関係している。

一部の政治イデオロギーを持つ人の中には、この状態を理想と考えています。「格差」を強調し、物質的・経済的な不平等を廃することを求めています。

最近出版された、マイケル・サンデル教授の「実力も運のうち〜能力主義は正義か?」の中では、一部の富裕層に富が集中する現象を憂う表現があります。個人が努力し、獲得した地位、能力、財であっても、その能力を獲得するには、「実家が太かった」という事実を持つ人が少なくなかった、つまり、あなたは能力を高めて、現在の地位を獲得した、というが、実際は、努力できる時間を確保できるだけの「富」を一族を有していたからできた、という背景があるケースも少なくないのです。具体的な例としては、「眞子騒動」です。

実際のところ、地位・収入・機能・能力・昇進・昇給の全てにおいて、平等にすべきである、という「結果平等」は現実的ではありません。人はそれぞれ持っている能力・機能・技術が異なり、それが個性として活かせる能力が異なるからです。逆に、結果平等ということは、人には平均値しかなく、個性を認めない画一的にしか人を見ない、ということでもあるように思います。

一方で、機会平等とは

全ての人々が同様に扱われるべきであるという観念で、特に人為的な障壁・先入観・嗜好などを「明らかに合理的と見なされているもの」以外全て取り除くべきであるというものである

逆に、機会平等を確保することが求められています。昇進の機会や提案・提言の機会を持てない組織は、能力があっても機会がないから発揮できない個人を埋もれさせてしまいます。

日本国憲法14条 法の下の平等で謳われている理想実現のための努力は、

まだまだ不十分という声があるものの、わが国では機会平等が実現される社会に向かって改善が続けられています。

ちょっと、今日は固い話になっていまいましたが、機会平等の実現がなされ、個人が組織で重んじられるといいなと思います。今日もやっていきましょう。

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