部分最適が全体最適とは限らない 3月29日 Why Management Science Fails to Perform マネジメント・サイエンスの陥穽
今日のテキストは、『マネジメント-課題・責任・実践』>40章 経営者と経営科学>経営科学が実績を上げられない理由(1973年版 下巻218〜219ページ)より。
今日も #ドラッカー #365の金言 からスタートしましょう。
本日 #3月29日 金曜日 のテーマは
#Why_Management_Science_Fails_to_Perform (経営科学が実績を上げられない理由)
#マネジメント・サイエンスの陥穽
経営科学とは何でしょう?wikiによれば、
とあるものの、経営科学はうまくいかなかった、というのが今日のドラッカーの評です。
製造やマーケティング、財務といった個別具体的な分野に限っては、科学的な分析と実践は効果的であるものの、企業全体への貢献、という点では疑問が残るとドラッカー。
#部分は全体があってはじめて意味をもつ 。
#全体の成果をあげるためには手を抜いたほうがよい活動はありますか 。
#それは何でしょうか 。
部分最適と全体最適とは異なります。トップマネジメントは、企業組織の全体最適を目指して経営しているわけですが、現場のマネジメントは、自分の担当する部分を改善することに懸命になります。現場のマネジメントは、己の部署・商圏・責任範囲内の最適化を目指します。しかし、それが、トップマネジメント的にどうか?というと疑問のケースもある、ということです。
場合によっては、トップマネジメントが目指す全体最適と現場の部分最適とが相反する場合も生じることも。
例えば、カーディーラーにおける、販売部門と補修部門において起こる摩擦です。販売部門は新車をできるだけたくさん売りたい。それでコミッションを稼いでいるからです。一方で、補修部門は、補修しながら長く乗り続けてほしい。メンテナンス料で稼いでいるからです。
お客としては、同じ組織から別々のメッセージが届くことがあります。
営業部門からは「そろそろ新車に買い替えましょう」、
補修部門からは「長く永く乗り続けるために、メンテナンスにいらしてください」。
お客としては「どっちなんだ?!」と惑い、時には怒りに繋がり、もうこのディーラーとの付き合い止める、と顧客離脱にもつながりかねません。
それぞれの部署は「部分最適」のため、お客にアプローチしているわけですが、カーディーラーの企業として「全体最適」にならない、というケースです。
こうした問題が起こらないよう、カスタマーサポート部門が販売部と補修部との利害関係を調整して、全体最適を図る、という解決策を取ることが必要です。
このようなことは、多くの現場で起こっているのかもしれませんね。
そんなことにないよう午後からもやっていきましょう。
今日もお読みくださり、ありがとうございました。ご相談ごとなどありましたら、お気軽に匿名のマシュマロなどでどうぞ。良い週末を!