8月18日 Hitting Them Where They Aren’t 創造的模倣
今日のテキストは #ドラッカー 『イノベーションと起業家精神』、eラーニング教材『起業・新事業戦略』より。1985年版の #イノベーションと起業家精神 では、17章「手薄なところを攻撃すること」371〜390ページより。
今日のテーマ:
#Hitting_Them_Where_They_Aren ’t
#創造的模倣
今日の金言:
#創造的模倣はリーダーの地位にある者を追い抜く 。
今日のACTION POINT:
#競争相手が行なったイノベーションを改善してください 。
「どうしてそんなにヒットが打てるのか?」と記者に問われて「人が守ってないところに打つのさ」と答えたというNYヤンキースの伝説的名選手ヨギ・ベラ氏のユーモアあふれる一言だと思ったけど、本当は誰が言ったか不明。
もしかしたら、最後の4割打者テッド・ウィリアムズ氏?
それともイチロー氏だったかも?
「手薄なところを攻撃せよ」の戦略とは、
(1)創造的模倣
(2)柔道戦略
の2つです。
今日は、創造的模倣がテーマになってます。
最初にイノベーションを行なったものよりもそのイノベーションの意味するところのものをよく理解して製品化する戦略。IBMがコンピュータ業界で、P&Gが石鹸・洗剤・加工食品の市場で、服部セイコーがデジタル時計市場で実施し成功しています。
アップル社がデジタル音楽プレイヤー「iPod」を投入した時、すでに先行するmp3音楽プレイヤーはたくさんありました。iPodにしかできないことがあったわけではありませんでした。製品としては、アップル社は「創造的模倣」をして市場にiPodを投入しました。ただ、同社は、それだけではありませんでした。デジタル音楽プラットフォームとして「iTunes」を合わせて投入。デジタル音楽市場自体を「再発明」し、デジタル音楽市場自体の拡大に貢献したように思います。
単なる模倣ならば、日本をはじめアジア諸国のハードウェアメーカーにすぐにキャッチアップされてしまいます。アップル社の「iTune」は先進性がありました。ウォークマンを生産していたSONYも同様のデジタル音楽プラットフォーム「Media Go」「x-アプリ」で対抗したものの、両方とも2017年12月をもってダウンロードサービスを終了。
現在は「Music Center」というプラットフォームで音源ダウンロードを提供していますが、
自社製スマホX-pediaにも対応しておらず、利用者数はiTunesの比ではないようです。もはやなんのために運営しているのか??な事業です。
ラジカセを創造的模倣しコンパクトにして「ウォークマン」を産んだSONYがアップルに「iPod」で創造的模倣された上に、コロンビアを買収しSonyミュージックという映画と音楽レーベルでコンテンツを持っていたにもかかわらず、「iTunes」というプラットフォーム戦略によってデジタル音楽市場を抑えられ、没落せざるを得なくなった、という失敗例から、後進の我々は大いに学ぶ点が少なくないものと思います。
良いお盆休暇となりますように。