3月19日 コーポレート・ガバナンスのあり方
おはようございます、
今朝もドラッカー365。続けていきましょう
#ドラッカー #365の金言 #3月19日 #コーポレート・ガバナンスのあり方 #企業活動の目標は富の創出能力を最大化することにある
このNoteは、「ドラッカー365の金言」に記された1日1テーマに対して、自分の感想や想い、そして、私自身の実践について書いたNOTEです。本文そのものを全て引用することはありませんので、ドラッカー博士の論文をお読みになりたい方はぜひ本書をご購入されることをお勧めします。
“汝の時間を知れ“ ドラッカー
上記は本書の扉の次のページに記されていたメッセージです。これは「時間は無限ではないから集中せよ」という意味かも知れません。ドラッカーの65年以上にわたる著作集を読み続けるほどの時間がない方のために、本書がある、という意味かも知れませんね。
編者のマチャレロ教授は
“最後にACTION POINTとして取るべき行動を示唆した。ここでお願いしたいことは、読者ご自身が「すでに起こった未来」を探すことである。新たなトレンドを見出したならば、ドラッカー学校の伝統に従い、自ら行動していただきたい。“
と記して、本書を実践する書、として欲しいと述べています。
著作権等の関係から、日々のドラッカー論文(つまり、本書の本文)を全文引用することはしませんので、ご関心の方はぜひお手元にお持ちになることをお勧めします。
今日のテーマ:コーポレート・ガバナンスのあり方
今日のアクションポイント: #あなたの組織ではマーケティング・イノベーション・生産性・人材育成などの長期の業績要因と短期の利益との間でいかなるトレードオフを行なっていますか
今日の言葉は、2000年9月に発刊された「チェンジ・リーダーの条件」から紹介されたものです。しかし、1958〜63年のGEのCEOラルフ・コーディナーの経営方針が、2000年にドラッカーによって紹介され、さらに、2019年の米経済団体ビジネス・ラウンドテーブルにおける「株主第一主義の廃止」2020年ダボス会議「ステークホルダー経営へ」という流れにつながっていたとは。GEの先見性に、そして、ドラッカーの予見力に驚くばかりです。
ドイツや日本の企業の機関投資家は、業績や成果をどのように定義しているのでしょうか。経営の仕方は全く違うが、同じように定義しているのである。コーディナーとは異なり、彼らは何かを「バランス」させることはしない。最大化するのである。しかし、彼らは株主価値や企業の「ステークホルダー」の短期的な利益を最大化しようとはしない。むしろ、企業の富を生み出す能力を最大化するのである。短期的な成果と長期的な成果を統合し、市場での地位、革新性、生産性、人材とその育成といった業務上の業績を、財務上のニーズや業績と結びつけるのは、この目的です。また、株主、顧客、従業員など、すべての構成員が自分の期待や目標を満たすために依存するのもこの目標です。
ドイツや日本の企業は機関投資家が所有権を持っている。機関投資家たちは、何かをバランスさせるのではなく、「企業の富を生み出す能力を最大化すること」を目標としている(かつては、じゃないかな。今もしているのかな?)。
ここでドラッカーが言っているのは、逆で、2021年の今は、日本の経団連企業の方が「ステークホルダー経営」にシフトした米ビジネスラウンドテーブルよりも、短期的な成果を追求しているように思える。
そして、短期的な成果の追求の結果が、平成の「失われた30年間」ではないだろうか。
米国も1920年からのオレンジ戦略だったり、対ソ連の長期戦略を持っていた頃は強かった。中共も2049年までに世界の覇権国家になる、という長期戦略を掲げて様々な分野に戦略的な布石を打ってきている(必ずしも善ではないものの)。
長期戦略を持っている組織は強い。現在は、先が見えない乱気流の時代ではあるものの、わが国も、そして、企業も今一度、長期の経営計画を掲げていくことが必要ではないだろうか。
今日もやっていきましょう。