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“根無草”の生き方とは? 1月19日 The Purpose of Society 社会の目的


19日日曜日です。今日の #ドラッカー365の金言 テキストは、『 #産業人の未来 』より。原書は第二次大戦中の1942年に発表されました。私の手元にあるのは1965年未来社発行の田代義範訳のもの。第2章 #機能的社会とは何か  28ページより。

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社会の目的

社会は、その目的と理想が個人の目的と理想の観点から意味を持つ場合にのみ意味を持つ。


個人にとっては、社会的地位と機能がなければ社会は存在しない。個人の生活と集団生活の間には、明確な機能的関係がなければならない。機能と地位を持たない個人にとって、社会は不合理で、計算不可能で、形がない。「根無し草」のような個人、追放者--社会的機能と地位の欠如は、人を仲間たちの社会から追い出すからである--には、社会は見えない。彼が見ているのは悪魔のような力だけであり、半分は分別があり、半分は意味がなく、半分は光であり、半分は闇の中である。彼らは彼の人生と生活について、彼が干渉する可能性もなく、実際、彼がそれを理解する可能性もなく決定する。彼は見知らぬ部屋で目隠しをされ、ルールのわからないゲームをしているようなものだ。

アクション・ポイント:
失業中や定年退職後の「根無し草」に声をかける時間を作る。応援の手紙を送ったり、ランチに誘ったりする。

「社会的機能と地位を失った人にとっては、社会は何の意味もない。」というドラッカーの言葉は、病院で過ごす病人や震災の当事者になったことがある自分には大いに刺さりました。特に、ふるさとから都会へ出てきて、現代の都会に生きるひとが抱える孤独感は半端ないと思います。

ドラッカーのこの提言は、都会に生きる個人の孤独について記したものではないのですが、個人が社会の中で機能的な役割を持つ重要性を強調しています。以下に、彼の見解に基づいた我々の生き方について考えたいと思います。

個人の社会的役割とその意義

  1. 個人の価値と社会的貢献:

    • ドラッカーは、個人は社会の中で特定の地位や機能を持たなければならないと主張しています。これは、個人が自分の存在意義を見つけ、社会の一部として貢献することを可能にします。失業や定年退職などでその地位を失った場合、社会からの疎外感が生じる可能性があります。

  2. 全体主義の問題:

    • ナチズムの恐怖体験から学んだドラッカーは、全体主義が個人の自由と尊厳を奪う危険性を指摘しています。右翼的な全体主義だけでなく、リベラルなDEI(ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン)やSDGs(持続可能な開発目標)のような現代の動きが、個人の自由や自己実現を制限する可能性がある点に注意が必要です。

  3. 孤立化とコミュニティの役割:

    • 社会から孤立した個人は、自分自身の存在を理解しにくくなります。ドラッカーは、「根無し草」や追放者という比喩を用いて、この状態を表現しています。こうした人々に対しては、友人やコミュニティが積極的に関わることで、再び社会的な結びつきを提供する必要があります。

具体的な行動

  • アクション・ポイント:

    • 失業中や退職後の人々にアプローチ: 彼らが新たな役割を見つける手助けをする。例えば、ボランティア活動や新たな学習機会を提供することで、新しい社会的地位や機能を見つけるサポートが求められています。

    • 応援の手紙やランチの誘い: これらの小さな行動が、彼らに自分が社会から忘れ去られていないことを感じさせ、再び社会に参加する意欲を引き出します。

現代の社会での生き方

  • 自己実現と社会貢献のバランス: 個人が自分の価値観や目標を追求しつつ、社会にどのように貢献できるかを考えることが重要です。これは個人の幸福感と社会の発展の両方を推進します。

  • 批判的な思考: 全体主義や特定のイデオロギーが個人の自由を侵害する可能性があるため、常に批判的かつ独立した思考を持つ必要があります。

  • コミュニティへの参加: 孤立を防ぐためには、地域やオンラインでのコミュニティに積極的に参加し、互いに支え合う関係を築くことが推奨されます。

ドラッカーの提言は、個人が社会の中で自分自身を見つけ、意義を見出すための道筋を示しています。それは、個人の自由と社会の結束の両方を尊重し、全体主義的な圧力から身を守るための方法でもあります。


 都会で失業し、故郷に戻ってきたものの、居場所なく、所在なくブラブラしていると、故郷でも冷たい視線や冷たい言葉が投げかけられた経験があります。

失敗した、挫折した、という負い目もあって、ふるさとの幼馴染や学生時代の同窓生らとは交われません。

彼らが違和感なく過ごせるのは、誰も話しかけない快活クラブのようなネットカフェ漫画喫茶だったり、図書館だったり、過去を詮索されないスポーツクラブのような気のおけない場所です。

会社勤めの時間の流れから一旦、距離をおいて、こうした場所に、自分の人生の時間を避難させて、人生を見直すのも大切な時間と思います。

人生100年時代です。生き急いでも仕方がありません。いわゆる定年とされる60〜65歳になっても、そこから人生は30年も続きます。社会の尺度で生きなくても大丈夫です。

自分の人生です。ナチズムのような政治家や組織に自分の人生をいいように奪われていいわけありません。自分の気に入った仲間たちと過ごす時間は大切です。

一方で、孤独に悩むあなたのところへは、得体のしれない恐ろしい新興宗教や政党が入り込んでくる危険もあります。そういった団体は非常に巧妙にあなたの時間とお金を取り込もうとしてきます。お気をつけください。

いい人生に変えられます。良い週末をお過ごしください。


今日のテーマ:
#The_Purpose_of_Society
#社会の目的

今日の金言:
#位置づけと役割をもたなければ見捨てられし者
#根なし草である

今日のACTION POINT: 
#退職した人にメールを送ったり一緒に昼食をとってください

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