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スペシャリストは、外部専門(家or企業)として企業からの請負業になるしかない? 6月5日 Rewards for Information Specialists スペシャリストの昇進

6月5日 火曜日の #ドラッカー365の金言 テキストは、昨日に引き続き、『新しい現実』 14章 情報化組織 312〜313ページより。

本日のテーマ:

#Rewards_for_Information_Specialists  (情報スペシャリストへの報酬)
#スペシャリストの昇進  

本日の金言:

#スペシャリストにとってマネジメントへの転進による昇進は難しくなる

本日のACTION POINT:

#異動の機会が横か外にしかなくなったときスペシャリストの報奨システムはどのようなものに変えたらよいでしょうか

企業や組織は、スペシャリストを非正規雇用やUberのように個人事業主扱いとしたいように感じます。

マスコミのスペシャリストへの扱いを見ていると如実にそれを感じます。
いわば、「トカゲの尻尾切り」がやりやすいのです。

番組や誌面で問題発言するよう台本に書かれていたことで炎上やスポンサーから非難されたとしても「あれは局の責任ではない。あれはスペシャリスト自身の勝手な発言である」と分離し、責任逃れをする方便としてスペシャリストを利用しています。

官僚的な組織となると、それが顕著です。

例えば、組織改革会議などで私などが呼ばれて「社内で活発な議論を」と促しても、「周りを見渡し」「雰囲気で」創造性を刺激するよりも調和や服従を重んじて、既定路線に従ってさえいれば誰も傷つくこともなく昇進/昇格することができる、となっていて、ジリ貧になっているのがわかりつつも、自社を巡る問題を直視せず、「他所だって同じなんだ。うちのせいじゃない。うちの経営には何も問題はない」と結論づけ、「あのコンサルのせいだ」と斜め上の問題にする組織もあるほどです。

コンサルなんてアルバイト程度だ、とバカにする方も残念ながら、おられます。

こういう態度では、専門家の知見は活かされません。

平等/公平を重視するがためでしょうか、日本の企業は内部職員を重視し、外部のスペシャリスト/コンサル、研究職などを予算なしで使おうとすることが多く、せっかくの才能を活かしきれていないように感じます。

つまり、

もう安い人材などどこにも居ませんし、二度とないのです。かつて、戦前は「1円5銭で」農村出身者をリクルートすることができましたが、そんな世界はもう来ないと思ったほうがいいでしょう。

医療介護業界でも、これまで日本市場に来ていたアジアからの人材は、英語が通じない日本市場よりも、英語が通じて待遇が格段に良い米国市場へ渡っており、待遇面でも日本企業および厚労省の政策の失敗による「雇い負け」が明らかになっています。

安くても真面目に働くから、と、日本人をやりがい搾取して奴隷化することで、利益を得てきた経団連の十倉会長は、

日本では少子高齢化により労働力不足や消費市場の縮小が進み、持続的成長への制約になると懸念される。課題克服のため、十倉氏は「外国人政策委員会」を新設すると明らかにした。委員会で議論し、施策をまとめて来年1月に公表する。

 外国人活用などについて、十倉氏は「社会、国民に共感してもらわなければならない」と指摘。政策実現に向け、他の民間団体や組織との連携を視野に入れる。若年世代の将来不安払拭のため、「公平・公正で持続可能な全世代型社会保障制度の構築を目指す」

と移民政策をより一層推奨するとのことですが、低賃金でサービス残業過多の日本で働く魅力がないことがアジアでも知れ渡ったため、犯罪者や不法滞在者などの不良外国人しか日本で働こうとせず、しかも、労働意欲が低いため、すぐに生活保護受給者になって居座るだけ、と言うことになっている東京・埼玉、特に、川口市で起こっている事実を無視しています。

もはやスペシャリストや優れた人を安くは雇えない時代となった、ことを経団連企業はじめ多くの企業や組織は学ぶ必要があるでしょう。

もはや、安く人を雇おう、とすることが悪、でしょう。

自分を高く買ってくれる市場へ移動する。
それが、プロの世界です。

ドラッカーは、情報に責任をもつ情報化組織に働く者たちをマネジメントする問題として以下の4つを挙げています。

①専門家に対する有形無形の報奨システムを作ること、および専門家としての経歴上の機会を作ること
②組織の中に共通のビジョンを作ること、
③タスクフォースのための経営管理システムを作ること、
④トップの座に着くべき人たちを養成し、準備させ、かつ彼らをテストすること、

同書、311〜312ページ

 欧州の職人たちは、それを知っているから、工房やレストランなどで働く職人も高待遇が得られるよう社会を構成しています。

個々の職人だけでなく、かつてのギルドのように職人組合が、職人でもサッカー選手のように尊敬され、高待遇を得られるよう地位向上・待遇改善に尽力もしているそうです。

誰もが、一定の分野でスペシャリストです。スペシャリストが報われる社会、それがこれから我々が目指すべき社会、なのかもしれません。

腕を磨き、能力を上げていきましょう。

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