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あなたには、利害関係がなく、心許せる仲間と話せる場がありますか?6月30日 Effective Management of Nonprofits NPOの成功例

おはようございます。いよいよ今日で6月も終わり。
#夏越の祓え  ですね。というか、 #上半期 終了ということで、
今日も #ドラッカー #365の金言  でやっていきましょう。

本日 #6月30日  のテーマは、
#Effective_Management_of_Nonprofits
#NPOの成功例

金言はこちら

#NPOの成功の根底にあるものがマネジメントである

 1990年代のはじめ以降、フロリダ州では初犯者を仮釈放し、救世軍の保護観察下においている。その数は年間25000人におよぶ。刑務所に入ると、50%以上が犯罪常習者になる。ところが救世軍は、ボランティアが運営する労働プログラムによって80%を更正させる。費用は刑務所よりはるかに少ない。
 NPOの成功の根底にあるものがマネジメントである。40年前、NPOにとってマネジメントは汚い言葉だった。営利活動を意味した。NPOは営利と無縁であることを誇りにしていた。
 しかし今日、NPOの大半が、収支という基準を欠いているからこそ企業以上にマネジメントが必要なことを知っている。NPOは善をなすためにある。だが、今日彼らは、善き意図といえども、組織、リーダーシップ、責任、仕事、成果に代わることはできないことを知っている。

(『未来企業』)


ACTION POINT

#あなたのNPOにマネジメントを導入してください

#組織#リーダーシップ#責任#仕事#成果の基準を引き上げてください

今日のテキストは、『未来企業』(1992年)に収録された論文、30章 非営利組織による革命 280〜282ページより。

 かつてNPOにとって「マネジメント」とは汚い言葉だったという。

 50年代には、非営利組織にとってマネジメントという言葉は良い言葉ではなかった。それはビジネスを意味した。非営利組織はビジネスではなかった。当時は、あらゆる非営利組織がマネジメントを必要なしとした。そもそも非営利組織には収支なるものがなかった。
 今日に至るも、ほとんどのアメリカ人にとって、マネジメントとはビジネスのマネジメントを意味する。

『非営利組織の経営』(1990年)まえがきより

 しかし今やマネジメントは組織運営においても、責任を果たすということにおいても欠かせないものになっているという。ドラッカーの「マネジメント」は、NPO組織においても必要不可欠と印象が変わったそうです。

 今日の非営利組織は、非営利組織には収支なるものがないからこそ、マネジメントが必要なことを知っている。非営利組織は、マネジメントの使い方を知らなければならないことを知っている。自らのミッションに集中するには、マネジメントを知らなければならない。事実、すでに非営利組織の世界ではマネジメントブームが進行中である。

『非営利組織の経営』(1990年)まえがきより

 さて、わが国では、どうでしょうか。私の周りだけかもしれませんが、「マネジメント」を「管理」と訳すせいか、「管理」に悪印象を持つ人が少なくないように感じます。

「管理」は「自由」の反対語、「管理」⇄「自由」と対立関係にある、そんな印象を持っている人も少なくありません。

 ドラッカーは当初から、健全な成功への鍵は、成果を上げる、組織をうまく束ねて動かしていく、貢献する、能力を高める、備えを怠らない、目標を達成するなどだと心得ていた。著作には必ず、どう行動するかが経営の成否を決定づけることを示唆する言葉やフレーズが、何十も散りばめられている。最も、ただ行動すれば良い、というものではない。組織の目標達成に向けて、責任ある行動を取らなくてはいけないのだ。

『ドラッカーへの旅』ジェフリー・A・クレイムズ著(2009年)、48ページより

“組織の目標達成に向けて、責任ある行動を取らなくてはいけない“

 そのための「マネジメント」だ、マネジメントの実践だ、ということです。管理とか自由とかではなく、組織には達成したいと掲げた理想(それは、たいてい理念とかミッションとかビジョンと呼ばれるもの)があり、そこへ到達するための手段として「マネジメント」を知り、組織の運営のためにもマネジメントが実践されなくてはなりません。

 もはや、寄付者に頼ったままでいることはできない。一歩進めて、彼らを参画者にする必要がある。これが今日の非営利組織が直面する第一の課題である。(中略)寄付者を参画者にするということは、大勢の人が毎朝鏡の中に、見たい自分、あるいは見たいと思うべき自分、市民としての責任を果たす自分、隣人として人を愛する自分を見られるようにすることを意味する。

『非営利組織の経営』(1990年)まえがきより

 今回(2022年7月)の参議院選挙に登場したいくつかの政党は、これまでの政党のように、お金だけの寄付、支援者を求める、というよりも、寄付者・支援者=参画者として、積極的に党運営や選挙活動に参画させる、そんな姿勢があるように感じています。

https://www.sanseito.jp/hashira08/ より
https://syoha-senkyo.jp/policy/012/ より

 もちろん新政党側にとっては、資金的にも、組織的にも脆弱だから、という理由があるのだろうが、それだけではないようです。

 寄付者・支援者側も、政治を新政党の新しい候補者にアウトソーシングして、任せて、ということよりも、さらに一歩進んで、「一緒に政策から作っていこう」「一緒にやっていこう」とよりコミットメントさせることで求心力がアップしているように思います。

 有権者側も、これまでのように、政治のことは、政治の専門家である既存の政治家たちに任せて、自分達は金だけ納めていればいい、という姿勢から、「もっと政治に、政策に関わっていきたい」、「もう既存の政治家に任せておいてはいけない」、「任せられない」、「俺たちも関わりたい」、「関わらせてくれ、だって自分達のことだから」そんな想いを抱いている方々が増えているように感じますし、また、そういうコミットメントを新政党側も期待していて、それが、この選挙戦に新政党が勢いを感じさせています。

 NPOや非営利組織において「参画者」の多くは、無給のボランティアです。彼らは報酬を得ていないからこそ自らの参画と活動への貢献から満足を得なければ去っていってしまいます。組織がコミュニティとして成り立っていなければなりません。したがって、非営利組織においても彼らをマネジメントすることが重要です、とドラッカーは記しています。

 かつて、昭和の時代、会社がコミュニティの役割も果たしていました。しかし、今や会社も社員側も「プライバシーがある」という「建前」で、関わりを最小限にするよう減らしてきたところに、感染症の流行。ますます関わりが減り、孤独が進んでいます。

 寅さんや森繁久彌の「社長漫遊記」の映画に出てくるような、お節介なおじさん、おばさんは、もういません。

 利害関係のないところで、胸襟を開いて、話ができる「場」を、あなたは持っていますか?

 いい世界にしていきましょう。愛を込めて。

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