河野太郎は時代遅れ? 人事は他人を変えることではないよ 9月6日 Performance Appraisals 人事のための4つの問い
9月6日金曜日です。
今日の #ドラッカー365の金言 テキストは、昨日と同じく『 #経営者の条件 』1966年版 161〜162ページより
#自民党総裁選 候補者の #河野太郎 氏が解雇規制緩和について言及したそうです。
以前↓でもお伝えしましたが、
そもそも高度経済成長期、日本の企業は人事評価シートを使っていなかった、という事実があるのをご存知でしょうか。ドラッカーはその模様を大層驚いて以下のように記しています。
人事制度が改悪?されていなかった60〜70年代、日本企業は成長著しい時代でした。ところが、90年代以降?採用されてきた欧米式の人事評価制度の結果、日本企業は低成長、そして、バブル崩壊後「失われた平成30年間」となった、ということでしょうか?
確かに現在の一度雇ったら首にできない解雇規制について、経営の柔軟性がもてず、いわゆる「不良社員」を抱え続けるリスクを経営側が甘受しなければならない点は、欠点と言えるかもしれません。
しかしながら、中途採用市場が現状のような限定的でブルーカラーワークしかない状況において、ホワイトカラー職の社員を金銭を払ってクビにしたら、社会保障負担まっしぐら。国家全体としてみたら、企業のツケといったら失礼ですが、それを国に付け替えてるだけと言えるんじゃないでしょうか。
今の若い人は知らないと思いますが、昭和30年ごろ、今の経団連と労組との協定がありました。
当時は日本全体がまだ貧しい時代です。その際に、国民が豊かになるまで労使協調して頑張っていこう、公平に分配しよう、と協定が結ばれました。
この三原則を踏まえて、ドラッカーの『経営者の条件』を読み直してみましょう。日本の大企業経営者が人事考査を使わない理由が記された箇所に戻って読んでみると、その理由がより一層明確に理解できるでしょう。
「むしろ、我々は、従業員の弱みについて知るところが少なければ少ないほどいいのです」
経営者側のこの態度が、失職を恐れず、従業員のチャレンジ精神を促し、それが結果的に高度経済成長を呼び込んだのかも知れないなと思います。
河野氏がどのように解雇規制について述べたか詳細不明ですが、トップダウン式のワンマン経営を意識した上で、言うことを聞かず貢献しない部下はいつでも首にしていいんだ的な浅はかな考えで組織運営したら、職場の「心理的安全性」が失われ、経営者へのイエスマンばかりで暴走を止めることのできない組織が輩出されることにならないだろうか?
確かに今も中小企業のほとんどがワンマンな経営者やリーダーが少なくないでしょう。かといって、「はい、クビ」とやっていては、若年人口減少のこの雇用情勢で新たな人材を雇うことは難しいでしょう。
人間は部品ではありません。壊れたからとっかえろ、というもんじゃないと思いますが、いかがでしょうか。
今日のテーマ:
#Performance_Appraisals (パフォーマンス(成果)の鑑定)
#人事のための4つの問い
今日の金言:
#腐った強いものほど組織を腐らせる者はいない 。
今日のACTION POINT:
#次の人事考査では実際にこれら4つの問いを考えてください 。
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