猫_じぇふてぃ

主に読書、言葉、科学をめぐるあれやこれや。言葉と科学を軸に日々思うことや読書感想文的なものを書きます。

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    本アカウント執筆者の発言・文章に出現する言い回しなどの語釈。あるいは、もう一つの悪魔の辞典。

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目次

本アカウントの全体像を俯瞰するためのページです。かつ現在の頭の中を整理するためのページでもあります。随時更新、というか建設真っ最中。執筆者のインスタグラムアカウントはこちらです。DM、コメントは対応します。気づいたら、ですが。 目次第1章 読書論エトセトラ     読書について     等身大の読書論 第2章 センス・オブ・ワンダー  2.1 人と自然     生物保全     都市で進化する生物たち     失われた「自然」     アララ         「したた

    • 末木文美士の『日本宗教史』を片付けて、氏の『日本の思想を読む』を読みながら、『国体の本義』をチラ見しつつ、丸山真男『日本の思想』を読了。平行して本居宣長や平田篤胤の国学を見直し、幕末思想関連本を読んで、どうやら「国体」を理解するには水戸学を無視してはならないと分かった。

      • 糞袋たちの清潔騒ぎ

         この「コロナ禍」と呼ばれる数年間の間に、学校や職場など、人々が集う場所では様々な「対策」を取ることが求められた。  その一つに、紙の配布物を避けるという「対策」があった。紙を介して感染が広がることを防ぐための対策である。  大学では、レジュメの配布は紙では行わず、ホームページから各自ダウンロードし、必要に応じて印刷するという対応を、多くの教員が取った。また、出席確認のような学生側から教員へ提出する書類も、その場で紙を配って回収するのではなく、オンラインで提出する形式が採用

        • 【時代】 歴史の時間軸上のある区間を指す。転じて、その区間に生きる一人一人の人生であり、そうした人々の間で成立している関係性や考え方。したがって、人間から独立して存在するものではない。にもかかわらず、これを人間の上位に位置する「神」的概念と見る向きが昨今の流行である。

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        • 末木文美士の『日本宗教史』を片付けて、氏の『日本の思想を読む』を読みながら、『国体の本義』をチラ見しつつ、丸山真男『日本の思想』を読了。平行して本居宣長や平田篤胤の国学を見直し、幕末思想関連本を読んで、どうやら「国体」を理解するには水戸学を無視してはならないと分かった。

        • 糞袋たちの清潔騒ぎ

        • 【時代】 歴史の時間軸上のある区間を指す。転じて、その区間に生きる一人一人の人生であり、そうした人々の間で成立している関係性や考え方。したがって、人間から独立して存在するものではない。にもかかわらず、これを人間の上位に位置する「神」的概念と見る向きが昨今の流行である。

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        • 辞典
          7本

        記事

          【トイレの神様】 トイレにいるとされる神様。何でも水に流してくれる。ただし、運も一緒に、だが。

          【トイレの神様】 トイレにいるとされる神様。何でも水に流してくれる。ただし、運も一緒に、だが。

          【シマエナガ論法】 断片的な事実から一般法則を導こうとして失敗すること。 人から聞いた話だ。シマエナガを見に行きたいと言った人がいた。季節は夏。調べてみると、思っていたのと違う。当然だ。シマエナガは冬にモフモフになるのだから。 「君の言っていることはシマエナガ論法だ」

          【シマエナガ論法】 断片的な事実から一般法則を導こうとして失敗すること。 人から聞いた話だ。シマエナガを見に行きたいと言った人がいた。季節は夏。調べてみると、思っていたのと違う。当然だ。シマエナガは冬にモフモフになるのだから。 「君の言っていることはシマエナガ論法だ」

          【個性】 抑圧の中で育まれる、他人とは違った、その人をその人たらしめる特別な性質。それゆえ、時にその人自身を苦しめることがある。「抑圧」が重要で、野放しにして置けば勝手に生えてくるものではない。

          【個性】 抑圧の中で育まれる、他人とは違った、その人をその人たらしめる特別な性質。それゆえ、時にその人自身を苦しめることがある。「抑圧」が重要で、野放しにして置けば勝手に生えてくるものではない。

          【教養の安売り】 新刊書籍のタイトルや帯に「教養」の文字がズラリと並んでいるさま。またそのようにして安易に売り買いされる知識、技術などの情報。教養のたたき売り。安売り教養。人々がどんな知識を求めているかではなく、「教養」という言葉のもつ脅迫性の検討が必要か。

          【教養の安売り】 新刊書籍のタイトルや帯に「教養」の文字がズラリと並んでいるさま。またそのようにして安易に売り買いされる知識、技術などの情報。教養のたたき売り。安売り教養。人々がどんな知識を求めているかではなく、「教養」という言葉のもつ脅迫性の検討が必要か。

          【違和感の正体】 他人の言動やメディアの情報に触れた際に抱いた違和感を、放置せずに突き詰めることで明らかになったこと。違和感の原因。

          【違和感の正体】 他人の言動やメディアの情報に触れた際に抱いた違和感を、放置せずに突き詰めることで明らかになったこと。違和感の原因。

          【幸福な降伏論】 戦争が始まったとき、攻められた方は早急に降伏すべきという主張。人命を最優先するためと説明される。しかし、降伏すれば平和が訪れるという予想は歴史の事実に反しており、安易な降伏呼びかけは害悪となる場合がある。慎重に発言するべきである。

          【幸福な降伏論】 戦争が始まったとき、攻められた方は早急に降伏すべきという主張。人命を最優先するためと説明される。しかし、降伏すれば平和が訪れるという予想は歴史の事実に反しており、安易な降伏呼びかけは害悪となる場合がある。慎重に発言するべきである。

          祈り-健全な肉体-

           昔、坊さんが法話で、参拝ではお願いではなく決意を表明するのだと言っていて、なるほどそうだよなと思って、特に願い事もないのでそうしている。だが世の中、あれやこれやと叶いそうもない夢を必死に願う人がいるもので、これは二千年前からそうであるようだ。  「健全な精神は健全な肉体に宿る」という言葉がよく座右の銘として挙げられる。この言葉は元を辿っていけば、古代ローマの詩人ユウェナーリスの“randum est ut sit mens sana in corpore sano”である

          祈り-健全な肉体-

          チチカカコ

           本屋に行くと、面白そうな本がわんさと置いてあって興奮する。が、ここにある本を全部読み切る時間はないのか、とか、そもそも全部買うお金ないわ、とか思うと、なかなか絶望的な気分になってくる。  「チチカカコへ」という、無料で配布されている本紹介の冊子がある。ちくま文芸、中公、角川ソフィア、河出、講談社学術、平凡社の頭文字をとって「チチカカコへ」という、秀逸なタイトル。紹介される本も思わず食指が伸びるものが多い。  冊子冒頭の「ごあいさつ」にいろいろと書いてある。今回(2021

          おもかげ

           古い日本語。それは古事記や万葉集の中の言葉だろうか。もちろんそれは古い日本語であるに違いない。が、それよりも古い日本語のまとまった記録はなく、太古の日本語がそのような言葉だったという確証はない。それらの言葉は、「この列島上に、言葉が多様な声ばかりで賑わっていた長い長い時間の後、きわめて知的な選択や整備を経て、外来文字でしるされた文字上の言葉だからである」。  声だけの言葉は、時の彼方に姿を消した人々とともに消え去って、カタチが遺ることはない。しかし、消えてしまった人々のコ

          真理を秘める

          $${e^{i\pi}+1=0}$$ 『博士の愛した数式』小川洋子 *  巷間、オイラーの等式は美しいと言われていて、とある数学誌のアンケートでも「世界で最も美しい数式」に選ばれた。解析学のネイピア数、代数学の虚数、幾何学の円周率、乗法単位元1、加法単位元0が一堂に会しているから美しいのだと言われる。そう言われると確かにきれいだなと思うが、毎日のようにこの等式のもとになっているオイラーの公式を使っている身としては、これが美しいかどうかの感覚も吹っ飛んでしまった。が、小川

          センス・オブ・ワンダー

          『センス・オブ・ワンダー』レイチェル・カーソン 七月。例年なら、梅雨が明け、本格的な暑さがやってくる。後半からは小学校の夏休みも始まり、六月とは打って変わって生き生きとした月となる。    ラジオの「子ども科学電話相談」をたまに聞く。こちらの度肝を抜く質問に専門家がたじたじになっているのは本当に面白い。「子どもならでは」という言い方は嫌いだが、「地球は回ってるのに、なぜ人は感じないの?」「ハチミツはハチのゲボなのに何で甘いの?」など、答えるの大変だよなと思う。もちろん、答え

          センス・オブ・ワンダー

          「したたかさ」と「分際」

          『熊を殺すと雨が降る』遠藤ケイ * 自然保護とは一般には、昆虫や草花や大小さまざまな動物が人間の影響を受けずに生活している環境を守ることと理解される。そこで里山という空間が自然保護の理想として語られることは少なくない。しかし、その意味での“自然保護”なら、本来注目すべきは里山ではなく、流域である。川の流域から広がる自然環境こそ、人間の直接的な影響を受けない、手つかずに近い環境が残っている。また川は山(内陸)と海をつなぐ重要な存在であり、だからこそ、『森は海の恋人』で畠山氏は

          「したたかさ」と「分際」