【ここまでのまとめ&現地レポ】日本作品で初!金森慧さん『Origami』学生アカデミー賞授賞式に密着しました。
開学史上最大のニュース
2024年10月15日、デジタルハリウッド大学(DHU)の開学史上、最もビックと言えるニュースが飛び込んできました。
2024年3月にDHUを卒業した金森慧(かなもりけい)さんのフルCGアニメーション作品『Origami』が、米国アカデミーが主催する「第51回学生アカデミー賞」(STUDENT ACADEMY AWARDS)のアニメーション部門にて銀賞を受賞した、というニュースです。
奇しくも2024年10月は、DHUを運営するデジタルハリウッド株式会社の創立30周年の節目にあたります。在学生や教職員の間でも瞬く間に話題となり、各種メディアでも大きく取り上げられました。
メディアの反応まとめ(一部)
本家・アカデミー賞へ!
そして2024年12月18日。またまたビッグなニュースが飛び込んできました!
『Origami』が、学生アカデミー賞に続き「本家」である、第97回アカデミー賞の短編アニメーション部門のショートリスト(TOP15)に選ばれました!👏👏👏
アカデミー賞のノミネート作品発表を来月(2025年1月)に控え、文字通り世界が注目するCGアーティストとなった金森さん。今回のnoteではそのきっかけにもなった、2024年10月にイギリスで行われた学生アカデミー賞授賞式の様子をレポートします!
text & photo: ITO Mayumi(DHU)
edit: DHUnote編集部
授賞式の舞台裏
2024年10月14日(現地時間)、ロンドンで開催された第51回学生アカデミー賞授賞式において、DHU卒業生の金森慧さんがアニメーション部門で銀賞を受賞しました。
金森さんの「Origami」は、日本の文化をテーマにしたCGアニメーション作品です。デジタルハリウッド内の2023年度最優秀作品を決める「DIGITAL FRONTIER GRAND PRIX 2024」でもすでにグランプリを受賞しています。
今回、金森さんからのご招待で、DHU事務局スタッフも会場入りし、授賞式を一緒に見守りました。
授賞式は、ロンドン中心街にあるODEON Luxe Leicester Squareで行われました。夕方の18時頃からアカデミー賞名物ともいえるレッドカーペット前での写真撮影やインタビューが行われ、世界中の記者が取材を行っていました。
会場に入るとウェルカムドリンクが準備されており、審査員や受賞者、ゲストが自由に交流できる時間が設けられました。金森さんは、映画「ハリー・ポッター」を手掛けた著名な制作スタッフから直接に声をかけられるなど、和やかに交流していました。
授賞式を待つ会場の雰囲気は温かく、両側にオスカー像が立つスペシャルな舞台に期待と緊張が大きくなっていきました。
アニメーション部門はすべての部門の中で最初の発表でした。固唾を飲んで見守る中、「銀賞、金森慧!」とのアナウンスが。日本時間は深夜2時過ぎでしたが、現地にいたお母様、ならびに日本にいる事務局スタッフと喜びを分かち合いました。
アニメーション部門のプレゼンターは、なんと映画「ヒックとドラゴン」の監督、クリス・サンダース氏でした。
トロフィーを手に、DHU入学前から得意だった流暢な英語でスピーチをする姿を、金森さんのお母様と観客席から見守りました。授賞式最後の記念撮影ではセンターに位置取り、他の受賞者とともに堂々とした立ち姿を見せてくれました。
メディア取材と歓迎パーティー
授賞式終了後、国内外のメディアへの取材対応を行いました。
取材後、金森さんは歓迎会のパーティー会場へ向かいました。会場では、米国アカデミー社の社長をはじめ、多くの業界関係者と交流を深めました。
学生アカデミー賞について
学生アカデミー賞は、映画芸術科学アカデミーが主催する学生版のオスカーであり、1972年の設立以来、世界中の新進気鋭の才能に活躍の場を提供しています。過去の受賞者には、ロバート・ゼメキス(『バック・トゥ・ザ・フューチャー』)、ピート・ドクター(『モンスターズ・インク』、『インサイド・ヘッド』)など、名だたる監督が名を連ねています。
2024年の学生アカデミー賞には、世界738の学校から過去最多の2,683作品が応募され、ナラティブ、ドキュメンタリー、エクスペリメンタル、アニメーションの4部門で12作品が受賞作として選ばれました。
日本でも有名なアカデミー賞の選考対象になるためには、アメリカのロサンゼルスで連続7日間の有料上映が必要条件です。そのため学生やアマチュアの応募は大変厳しいのですが、学生アカデミー賞受賞作品は自動的に選考資格を得ることができます。金森さんは、学生アカデミー賞受賞とともに、アカデミー賞へのノミネートを目指しています。
受賞作品と金森さんについて
金森さんの作品「Origami」は、日本の折り紙をテーマにしたフルCGアニメーションで、生命が誕生するように、正方形の紙がさまざまな生き物に変わっていく様子を描いています。この作品は、技術的に非常に高い評価を受けており、特にCGアニメーションにおける折り紙の表現は、これまで困難とされていた部分を克服した点で注目されています。
大学としての取り組み
DHUでは2023年より3DCG制作にのみ使用できるPC教室、通称「CG部屋」を設置。既存のシステムであるANFT(All Night Free Time。通常の閉館時刻である22時以降も夜通し制作ができる)などと合わせて、在学生がCG制作に専念できる学習環境を整えてきました。
金森さんの受賞を受けて、CG制作をする学生の支援をさらに強化するため、今年度より学生アカデミー賞などの海外コンテストに応募する取り組みを進めています。学生が3DCG制作に専念できるよう対応し、より多くの学生が世界に羽ばたけるよう、今後も教職員を挙げてサポートしていきます。
以上、学生アカデミー賞授賞式の現地レポートでした!
金森さん受賞の一報を受け、DHUでは在学生たちが金森さんに続けとばかりに、今日もCG部屋にたくさんの学生が集まり、切磋琢磨しています。DHUは、デジタルコミュニケーションの力を使って、夢を追いかけるみなさんを応援します。
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