【初夏の風物詩】アオリイカの産卵行動
ダイビングをやるときは、ぜひ見て欲しい光景。
伊豆半島のダイビングでは、「初夏の風物詩」といってもいい行事がある。
「アオリイカの産卵行動」だ。
「アオリイカ」は日本近海に生息するイカだ。大きいものだと体長は50cm近くまで成長し、釣り人からの人気も高い。
ダイビングでは、その「アオリイカ」の産卵行動を直近で観察することが可能で、多くのダイバーが「アオリイカ」の産卵行動をみようと潜っている。
以下の画像は、私が3年ほど前のダイビングで撮影した画像だ。
「アオリイカ」は、人工的に設置された産卵床に卵を産みつける。
「アオリイカ」は、頭上から近づいてくる生き物には非常に敏感で注意深い。そのため、産卵床の少し手前から這うようにして近づくと、非常に近距離で「アオリイカ」の産卵行動を観察することができる。
「アオリイカ」が産卵する姿は、非常に優雅で「命のリレー」を強く感じる光景だ。
アオリイカを保護する取り組み:人工産卵床
優雅な産卵行動を観察することができる「アオリイカ」だが、日本近海に生息する「アオリイカ」は、年々その数を減らしている。
その原因の一つが、「産卵場所の減少」だ。
「アオリイカ」は、海藻やサンゴの根本に卵を産みつける習性がある。しかしながら、近年の「磯焼け」や「サンゴの白化」の進行により、「アオリイカ」の産卵場所は減少している。
「アオリイカ」の減少を食い止めるため、漁業に関係者は「人工産卵床」の設置を日本各地で行っている。
産卵床の設置により、「アオリイカ」が産卵床に集まる光景が一つのスポットとなった。
もちろん、「アオリイカ」が産卵できる環境が戻ってくることが、一番理想的な姿ではあるが、「アオリイカ」の産卵を間近でみれるといった意味で、「人工産卵床」は非常に楽しい場所である。