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中日ドラゴンズ2024年ドラフト振り返り
ドラフト会議から早1ヶ月、我が中日ドラゴンズは2024年ドラフト会議にて素晴らしい指名をすることが出来、その余韻に浸っていたら20日以上経過していたので、そろそろ本腰入れてnote投稿でアウトプットしたいと思います。
1.指名選手一覧
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中日ドラゴンズは2024年ドラフト会議にて支配下指名選手6名、育成指名選手2名の合計8名の交渉権を獲得致しました。
まずは何と言っても大学No.1サウスポー関西大学の金丸夢斗投手(神港橘)の交渉権を4球団競合の末獲得したことでしょう。来シーズンより指揮を執る井上一樹新監督(鹿児島商業)の最初の大仕事で素晴らしい成果を出してくれました。金丸投手の獲得はリーグバランスを変えると言っても過言ではないくらい素晴らしい投手なので、セ・リーグのライバル球団を抑えて我がドラゴンズが交渉権を獲得したという意味は非常に大きいものになります。
2位以降でも補強ポイントとして考えていた選手をその順位の中で1番の選手をピックアップ出来た印象です。申し分ない200点ドラフトを振り返りながら個人的な感想を述べさせてもらいます。
1-1 金丸 夢斗(関西大学)
2024 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD
— 中日ドラゴンズ公式🐨 (@DragonsOfficial) October 24, 2024
1巡目指名
金丸夢斗投手の交渉権を獲得!
名前:金丸 夢斗(かねまる ゆめと)
生年月日:2003年2月1日 21歳
所属:関西大学
出身地:兵庫県
位置:投手
投・打:左・左
身長:177センチ
体重:77キロ pic.twitter.com/BQjxRROpKP
中日ドラゴンズの1位入札指名は関西大学の金丸夢斗投手でした。左腕投手事情が苦しいチームの中で4年連続規定投球回到達の小笠原慎之介投手(東海大相模)のポスティングシステム行使によるMLB移籍が濃厚という状況もあって、チームとして最重要補強ポイントと位置付けしていた即戦力左腕投手の中で最高の投手を獲得出来ました。
余談ですが金丸投手を4球団競合で獲得した瞬間、中継を見ていた飲食店の店内で絶叫してしまいました。それくらい心の底から嬉しかったです。
金丸投手の評論はここで申し上げなくても知っている方が多いと思うので多くは語りませんが、体調が万全な状態の金丸投手であれば今季の埼玉西武・武内夏暉投手(國學院大学)が挙げた投球回145回、10勝、防御率2.17の成績と同等の成績が見込めます。
懸念される事案としては腰の故障でしょうか。春のリーグ戦で痛めた影響で夏の大学日本代表には選考合宿の時点で辞退を申し出しており、故障は秋のリーグ戦にも影響し今秋は先発での登板機会は1度もありませんでした。それでもリリーフとして10試合に登板し15回を無失点、イニング数を上回る18奪三振を挙げるなど故障を抱えながらも素晴らしい投球を見せてくれた秋でした。
指名後の挨拶でも井上新監督は故障を治すことを最優先にという方針を金丸投手にも伝えており、来年1月の合同自主トレやその先のキャンプインに関しても無理はさせない首脳陣であると一連の報道を見て思いました。
ですので金丸投手もじっくり治して万全の状態でプロ野球選手のキャリアをスタートして欲しいと思います。必ずチームの戦力になることは間違いない投手だと思うので、無理をしてキャリアを縮めることだけは避けたいのでゆっくりスタートしてもいいのかなと思います。それでルーキーイヤーに稼働が上手く行かなかったとしてもそれは正しい判断だと思うので、中長期を見据えた起用を首脳陣にも期待したいですし金丸投手も焦りを出来るだけ持たないようにして欲しいなと思います。
10年に1人のスーパー左腕の加入、チームには沢村賞左腕の大野雄大投手(佛教大学)という素晴らしい左腕の先輩が居ますし、過去を見ても山本昌広投手(日大藤沢)や今中慎二投手(大阪桐蔭)、野口茂樹投手(丹原)、チェン・ウェイン投手(国立体育大学)など左腕の好投手が育っていく土壌がドラゴンズにはありますので、この路線を金丸投手にも是非継承して欲しいと思います。
来年からドラゴンズのユニフォームを着る金丸投手を非常に楽しみにしています。
![](https://assets.st-note.com/img/1731929916-CFG0PceIh7MvTEyAg9jwKfSq.jpg?width=1200)
1-2 吉田 聖弥(西濃運輸)
2024 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD
— 中日ドラゴンズ公式🐨 (@DragonsOfficial) October 24, 2024
2巡目指名
名前:吉田 聖弥(よしだ せいや)
生年月日:2002年5月23日 22歳
所属:西濃運輸
出身地:佐賀県
位置:投手
投・打:左・左
身長:175センチ
体重:80キロ pic.twitter.com/nB4FQFVXwS
ドラゴンズの2位指名は西濃運輸の吉田聖弥投手(伊万里農林)を指名しました。ドラフト直前のnoteで私はこの吉田投手はドラゴンズには縁が無いかもしれない選手の1人として紹介していましたが、2位で指名された時に飛び跳ねるように喜びました。
1位で金丸投手を獲得出来たので2位の部分では即戦力左腕投手を重ねるのか、それとも高校生投手を指名するのかを注目していましたが西濃運輸の吉田投手指名は本当に素晴らしい指名となりました。
吉田投手は今年1年の伸び代が素晴らしい投手でした。昨年の日本選手権で先発した時の平均球速は130キロ台後半と綺麗なフォームから投げ下ろす姿に対して球速面が少し物足りなさがありましたが、冬を越して春になると平均球速が5キロ以上速くなり最速は147キロを計測するようになりました。それと同時に決め球だったチェンジアップにも磨きが掛かりストレートとチェンジアップのコンビネーションで都市対抗東海2次予選では27イニングを投げて防御す率0.00の驚異的な成績を残してチームを都市対抗出場に導きました。
秋の日本選手権予選で2試合連続ノックアウトとドラフト前に少し不安になる内容の投球が続きましたが、吉田投手は西濃運輸入社後昨年までの3年間で故障などがあって1年間しっかりと投げたシーズンが無く、エース格となった今年は春先からフルで稼働し都市対抗でも3試合に先発するなどチームのために誰よりも腕を振ってきたことの代償としてシーズンの疲れが終盤で出てしまったのかなと思います。
1年間投げる体力面というのがプロに入ってからの課題となるとは思いますが、持っているポテンシャルは素晴らしいものがあるのでまずはしっかりと体作りをしてからシーズン後半辺りで1軍で投げ始めるといったルーキーイヤーになると良いなと思っています。
吉田投手は高卒入社4年目の22歳、この2002年世代はドラゴンズではエースの髙橋宏斗投手(中京大中京)を始め今年育成から支配下を勝ち取りシーズン2勝を挙げた松木平優太投手(精華)やドラフト1位の金丸夢斗投手とこれからのドラゴンズを担う素晴らしい投手が揃った世代です。右の髙橋・松木平、左の金丸・吉田の4人は昔のダイエーホークスに在籍した斉藤和巳・和田毅・杉内俊哉・新垣渚の先発4本柱に匹敵する投手になってもおかしくないと思います。特に今年の金丸・吉田の両投手は令和の和田・杉内と呼んでも過言ではないと思います。個人的には金丸投手の投球フォームは和田投手に近い所がありますし、吉田投手の決め球チェンジアップは杉内投手を彷彿とさせる球だと思うので、和田投手杉内投手のように球界を代表するような左腕投手になったら嬉しいなと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1731946923-xAak5vojgSBOs1h4IzZfte9G.jpg?width=1200)
1-3 森 駿太(桐光学園)
2024 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD
— 中日ドラゴンズ公式🐨 (@DragonsOfficial) October 24, 2024
【3巡目指名】
名前:森 駿太(もり しゅんた)
生年月日:2006年12月25日 17歳
所属:桐光学園高
出身地:神奈川県
位置:内野手
投・打:右・左
身長:187センチ
体重:91キロ
ドラゴンズが3位指名したのは桐光学園の大型スラッガーの森駿太選手です。個人的には森選手がこの順位でよく獲得出来たなと思いました。それくらいドラフト前から森選手を高く評価していたので、とても嬉しい指名となりました。
森選手は187㎝91㎏の恵まれた体格から高校通算48HRを放つスラッガーであり、高2の秋は故障もあってファーストを守っていたものの基本的にはショートを守り、最後の夏はサードでレギュラーとして出場していました。
私が実際観戦した試合ではサードで出場していましたが、サードからの送球はとても力があり肩の強さは相当だと感じました。また足の速さもスピード感のある選手だと見ていて思ったので、内野手だけではなく外野手としても大成しそうなスケール感のある選手でした。そして何よりスイングの強さに目が行きました。観戦した試合では4打数1安打でしたが三振になった場面でもしっかりとフルスイングしており、そのスイングも綺麗で力強い振りをしていたので、見ていてとてもワクワクする選手でした。唯一のヒットになった場面も北海道日本ハム2位指名の東海大相模・藤田琉生投手から放っており、無理に引っ張らず逆方向に鋭い打球を放っており非常に魅力のある選手だなと感じました。
そして自分が1番森選手に感じたことはスター性でした。打席に入る予備動作を含めて動き1つ1つに華があり、打った後のフォロースルーも含めて大器を感じるような選手でした。
今のドラゴンズにはあまり居ないような雰囲気を持った選手なのもありますし、特に若手選手を始め左打者が枯渇しておりその中で左打ちのスラッガータイプは皆無だったこともあるので、何度も言いますがこの順位で森選手を獲得出来たことが神ドラフトになった所以の1つだと思います。
プロのレベルに順応するには少し時間が掛かる選手かもしれませんが、モノになった時の期待値は相当高い選手なのでじっくり台頭してくることを願っています。本当に楽しみな選手を獲得出来たと思っています。
![](https://assets.st-note.com/img/1731949209-NbxkP8BDJhYfzUjgHVe6sMcd.jpg?width=1200)
1-4 石伊 雄太(日本生命)
2024 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD
— 中日ドラゴンズ公式🐨 (@DragonsOfficial) October 24, 2024
【4巡目指名】
名前:石伊 雄太(いしい ゆうた)
生年月日:2000年8月18日 24歳
所属:日本生命
出身地:三重県
位置:捕手
投・打:右・右
身長:178センチ
体重:84キロ
ドラゴンズの4位指名は日本生命の石伊選手でした。ドラフト前のnoteにて捕手指名の可能性について記載していますので、そちらをご覧ください。
上記の中で捕手の指名なら日本生命の石伊選手一択であると書いていましたが、実際のドラフトでは3位までに石伊選手の指名が無かったのでまさかの指名漏れの可能性があるのではないかという所まで考えました。
というのも社会人捕手の指名は2019年の埼玉西武4位指名だった柘植世那選手(Honda鈴鹿)が最後となっており、大卒経由の社会人捕手となると2017年の読売3位指名の大城卓三選手(NTT西日本)まで遡ることになりますので、近年のスカウトが社会人捕手を敬遠しがちな風潮を読み取ると指名漏れの可能性があってもおかしくはありませんでした。
しかし私はドラゴンズの捕手事情を鑑みてもし4位に石伊選手が残っていれば迷わず指名するだろうと思っていました。それは紙面による事前報道の影響もありましたが、それ以上に今の捕手陣では厳しいという見立てもあったからです。(そちらに関しては前回noteを参照ください)
直前で埼玉西武が指名しないことを祈りつつ4位指名を待っていると西武は4位で日本経済大学の林冠臣選手(日南学園)を指名したためドラゴンズの4位で石伊選手を指名することが出来ました。事前報道では上位指名の可能性も示唆していた中で4位で石伊選手を獲得出来たことは非常に良かったのではないかと思います。
石伊選手に期待していることは持ち味である強肩です。今シーズンドラゴンズの捕手陣は盗塁阻止に苦しんだ1年でした。決して捕手だけの責任ではないものの盗塁阻止の数字が散々だったことは重く受け止める現実であり、捕手という扇の要がしっかり固定出来なかったことも低迷した要因の1つと考えると石伊選手指名の流れは必然であると思います。
ドラゴンズでは近年捕手のプロスペクトとして石橋康太選手(関東一)が控えていたものの今シーズンは中々1軍に上がることが出来ず、数少ない1軍での試合出場でも散々な結果に終わりチーム内でも期待値が薄れている選手に思えます。ここで石橋選手の尻に火をつける意味合いでも同世代のライバルとして石伊選手を迎え入れ、2人で切磋琢磨して正捕手の座を奪いに行くといった姿勢を見せてくれると来シーズン非常に楽しみだなと思います。
またここ最近の報道で木下拓哉選手(トヨタ自動車)のFA権行使が話題になりました。球団は宣言残留を認めている方針とはいえ木下選手に抜けられたら非常に痛手になることが想定されます。そうなると石橋選手の復活と石伊選手の台頭に期待を賭ける1年となりそうです。来年の今頃には石伊選手を指名して良かったと思えるシーズンになっているかもしれません、それくらい石伊選手には期待値を高めで設定していますので、是非それに応える活躍を期待したいと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1731952469-fGRzIQOeKgrA2tTH7FkiX01U.jpg?width=1200)
1-5 高橋 幸佑(北照)
2024 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD
— 中日ドラゴンズ公式🐨 (@DragonsOfficial) October 24, 2024
【5巡目指名】
名 前:高橋 幸佑(たかはし こうすけ)
生年月日:2006年12月31日 17歳
所 属:北照高
出 身 地:神奈川県
位 置:投手
投 ・ 打:左・左
身 長:177センチ
体 重:82キロ
ドラゴンズの5位指名は北照高校の高橋幸佑投手でした。まさかこの投手が5位で残っているとは思わなかったので、とても良い指名だと思います。3位から5位に掛けてまさかこの選手をこの順位でという流れが続いたので、トータルで見ても神ドラフトと言われる所以なのかなと思いました。
高橋投手の名前を知ったのは今春のU-18候補合宿でした。この時に初めてくらいに名前を聞いたのですが、合宿を取材していたスポーツライターの西尾典文氏によると1番良いボールを投げ込んでたと絶賛していたコメントを見て、自分は興味が湧いた投手でした。
なかなか北海道に足を運ぶことは厳しかったので今夏はバーチャル高校野球で高橋投手の投球を見ていましたが、まず目に付くのはフォームのしなやかさです。そこから投げ下ろすストレートは最速148キロと威力もありそして何より制球力の高さが魅力の投手だなと思います。
南北海道大会では34回を投げて与四死球7奪三振44で与四死球率は1.83と高校生投手の公式戦成績ではかなりの高数値が出ており、奪三振率は11.53とこちらも高水準な所を見ると本当に良く5位で残っていた逸材だなと思いました。動画を見ているとオリックスの宮城大弥投手(興南)のようなイメージが湧くかもしれません。宮城投手のような球界を代表する投手へ成長して欲しいです。
1-6 有馬 恵叶(聖カタリナ)
2024 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD
— 中日ドラゴンズ公式🐨 (@DragonsOfficial) October 24, 2024
【6巡目指名】
名 前:有馬 恵叶(ありま けいと)
生年月日:2006年9月20日 18歳
所 属:聖カタリナ学園高
出 身 地:愛媛県
位 置:投手
投 ・ 打:右・右
身 長:190センチ
体 重:78キロ
ドラゴンズが6位で指名したのは聖カタリナ高校の有馬恵叶投手です。今夏の甲子園で登板し146キロを計測した190㎝の大型右腕を支配下の最後に指名しました。
有馬投手は2年秋まで背番号を貰えず記録員としてベンチ入りしている特筆目立った選手ではなかったのですが、3年春に球速アップの手応えを掴み実際15キロ近く球速を伸ばしてエースに登り詰めチームを甲子園に導きました。甲子園では自己最速の146キロを計測し岡山学芸館を相手に7回途中1失点の好投を見せました。(チームは惜しくも0-1で敗戦)
こういったエピソードを見ると伸びしろの部分は計り知れないものを持っているなと思います。今ドラゴンズにはルーキーの福田幸之介投手(履正社)や森山暁生投手(阿南光)など伸び盛りの投手たちが増えてきており、来期より2軍監督に就任する落合英二氏(日本大学)の下で高校生投手達がノビノビ育つ環境は有馬投手にとっても好環境だと思います。来年からナゴヤ球場で投げる有馬投手に期待しています。
この有馬投手の指名に関して、中四国地区担当スカウトの野本圭氏(日本通運)は有馬投手がレギュラーを掴む前、つまり記録員時代の2年秋から目を付けていたというエピソードがあり、聖カタリナ高校の浮田監督も最初に目を付けていたのは野本スカウトというコメントが出ており、野本スカウトが1年間熱視線を送ってきた有馬投手に私は相当な期待を寄せています。野本スカウトが以前担当していた福島章太投手(倉敷工業)と三好大倫選手(JFE西日本)は今シーズンで戦力外となってしまい、野本スカウトの担当選手が少なくなっていた中での有馬投手の加入で彼には期待したいと思います。
1-7 中村 奈一輝(宮崎商業)
2024 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD
— 中日ドラゴンズ公式🐨 (@DragonsOfficial) October 24, 2024
育成1巡目指名
名 前:中村 奈一輝(なかむら ないき)
生年月日:2006年8月16日 18歳
所 属:宮崎商業高
出 身 地:宮崎県
位 置:内野手
投 ・ 打:右・右
身 長:183センチ
体 重:73キロ
続いて育成ドラフトの指名選手です。ドラゴンズが1位指名したのは宮崎商業の中村奈一輝選手です。こちらの選手はドラフト前に本営の中日スポーツから1面記事が出ていた選手でした。
甲子園での活躍を見て非常に良い選手だなと思いつつ上位指名に関しては少し疑問符の残るといった印象の記事でしたが、実際のドラフトでは育成まで残っていたので正直驚きました。この選手が育成で取れたのは凄く良い指名なんじゃないかと思います。
今シーズンのショート事情を見ると1軍では2年目の村松開人選手(明治大学)が109試合に出場しレギュラーと呼べる地位を確立しました。続く出場選手としてC.ロドリゲス選手と山本泰寛選手(慶応義塾大学)が出場していました。ファームでは主にC.ロドリゲス選手と辻本倫太郎選手(仙台大学)が出場機会を与えられている起用でしたが、今名前を出した選手に加え4年目の龍空選手(近江)を加えた選手達は年齢を考えると1-2年で1軍の戦力化に貢献しなければならない選手達です。よって彼らがファームに出てるようではチームのショート事情が停滞していると言ってもいいので、来期からはこの中村選手がショートとして出場機会を与えられ順調に育成出来る環境になって欲しいと願っています。
先ほど挙げた選手の中で1番若い龍空選手とは4歳差ということで彼らが1軍の戦力になってる裏でファームでは中村選手の育成という形が出来ていると1番良いのかなと思います。そういった意味ではこの順位で中村選手を取れたことはチームにとっても非常に大きいと思います。
1-8 井上 剣也(鹿児島実業)
2024 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD
— 中日ドラゴンズ公式🐨 (@DragonsOfficial) October 24, 2024
【育成2巡目指名】
名 前:井上 剣也(いのうえ けんや)
生年月日:2006年12月20日17歳
所 属:鹿児島実業高
出 身 地:鹿児島
位 置:投手
投 打:右・右
身 長:178センチ
体 重:80キロ
そして今回のドラフトでドラゴンズの最後の指名となったのは鹿児島実業の井上剣也投手でした。この投手も支配下指名があってもおかしくないと思っていた投手で育成でよく取れたなと思いました。
ただ指名直後には指名について前向きも大学・社会人のオファーも含めて熟考するという記事が出ていたので育成指名に少しためらいを感じているのかなと思いました。実際支配下指名があってもおかしくないといった前評判だったことを考えると大学や社会人からのオファーも相当数あったと思われますし、そこは本人の意思を尊重したいなと思いつつ是非入団して欲しいと思う投手でもありました。
直近の話にはなりますが、今月18日に井上投手と無事仮契約を結ぶ事が出来ました。色々と悩んでの決断かと思いますが、プロへの一歩を踏み出す井上投手をこれから全力で応援したいなと思います。九州地区担当スカウトの三瀬幸司氏(NTT西日本中国野球クラブ)を始め球団関係者の方に感謝です。
井上投手は最速151キロのストレートが武器の投手で上背はそこまでないものの力強いボールを投げ込める素材のいい投手として注目していました。3年春の県大会で奪三振ショーを見せたことで注目が集まった投手でしたが、夏の県大会では15回を投げて与四死球6失点8と少し制球力にはまだまだ課題を抱える投手なのかなと思います。プロの世界に入るとストライクゾーンも厳しくなるのでより一層制球力に磨きを掛ける必要がありますが、井上投手なら制球力の課題を乗り越えつつ自慢の速球も威力を増していずれ一軍に台頭してくる投手だと信じています。来期からドラゴンズのユニフォームを着るのが楽しみな選手です。
2.ドラフト後の展望
![](https://assets.st-note.com/img/1731977106-ItxVGgrOSveBEjmnFQRLJ4YZ.png?width=1200)
今年はドラフト前に戦力外・引退等の退団選手が9名おりドラフト前の支配下選手は61名(ポスティングシステム行使の小笠原投手を含む)でした。ドラフトでは支配下選手を6名指名しておりドラフト直後の支配下選手は67名でした。
10月末にドラゴンズは支配下選手4名の戦力外通告を行いました。その中でルーキーの加藤竜馬選手(東邦ガス)は野手に転向した後育成指名を結ぶという異例の条件付きコンバートでの残留となりますが、この報道により支配下選手の人数は63名となりました。
また去就が不透明な守護神のR.マルティネス投手は現在プレミア12のキューバ代表として参加している関係もあり、残留交渉は長期戦になる見込みとなり、国内FA権行使を発表した木下拓哉選手と福谷浩司投手(慶応義塾大学)は球団としては宣言残留を認めているものの、今度の動きは不透明。
上記3名が退団となると支配下選手は60名となりこれでは少ない人数での開幕となり戦力面でやや不安は船出となりそうです。
ドラフトでは育成を含め5名の高校生を指名し将来への舵を切りつつ、現有の野手戦力が充実を迎えるタイミングで金丸・吉田の即戦力左腕投手を獲得しいよいよ上位進出に向けて時は来たと思っていましたが、このままでは戦力的に不足した状態で2月を迎えることになりそうですし、特に投手陣はもう1枚2枚戦力計算が出来る選手の確保がマストと考えます。そんなタイミングで1つ朗報が入りました。
ソフトバンクを戦力外となっていた三浦瑞樹投手(東北福祉大学)の獲得を発表しました。三浦投手は今年7月に支配下登録を勝ち取り5試合に登板。ファームでは防御率1.60でウエスタン・リーグの最優秀防御率を獲得した将来性のある25歳の左腕です。
今回は育成契約での入団とのことですが三浦投手の実績があれば投げられる担保があればすぐにでも支配下登録に昇格してくると思います。
そんな三浦投手を今季アマチュア野球の現場で1度拝見致しました。
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2024年3月17日、愛知工業大学のグラウンドで愛知工業大学と福岡ソフトバンクホークス3軍のオープン戦が行われました。
この日のお目当ては後の東京ヤクルトドラフト1位指名となる愛知工業大学の中村優斗投手(諫早農業)の視察でしたが、その中村投手と投げ合ったのがホークス先発の三浦投手でした。
この日の三浦投手は愛工大打線を相手に4回まで無失点の好投、5回に連打を浴び3失点するものの最終的に7回を完投(この試合は7回制の特別ルール)し勝利投手となりました。内容は7回を投げ被安打8与四死球0奪三振6失点3、ストレートの球速は140前半を推移しており特筆して凄いボールを投げるといった印象は無かったものの、目立っていたのは制球力の良さでした。
与四死球0という数字もそうですが各打者に対してカウント3ボールになったケースは7回を投げてなんと0回。大学生相手とはいえこれは凄いことだなと思いました。しっかりとカウントメイク出来るボールを持っている証拠でもありますし、7回を投げて77球で終えているのも見ると制球力が武器の投手なのかなと思います。奪三振は6つと特別多い数字ではないですがここぞの場面では三振が取れており、ゴロアウトも8つと打たせて取る投球スタイルはバンテリンドームで堅守を売りにするチームカラーにもフィットする投球スタイルかなと思います。
三浦投手の補強は第一弾に過ぎずここで終えることなく第二弾第三弾と引き続き補強の手を緩めて欲しくはないですが、まずは好投手を獲得出来たことを素直に喜びたいと思います。
3.2025年ドラフト候補7選
2024年のドラフトが終わったということは既に2025年のドラフトに向けて動き始めているということでもあります。ここでは私的にはなりますが来年の指名が有力視される選手を7人ほど紹介出来たらと思っています。まだ余韻に浸っていたい気持ちも非常に分かりますが来年のドラフトは既に始まっていますので是非目を通していただけると幸いです。
3-1 芹澤 大地(高蔵寺)
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まず最初に紹介したい選手は高蔵寺高校の芹澤大地投手です。まず高蔵寺高校という名前に馴染みが無いと思いますが当然です。高蔵寺高校は愛知県の尾張地区にある至って普通の公立高校で学力面では進学校と呼べる高校ですが高校野球の実績は県ベスト16が最高の所謂強豪校ではありません。
そんな高校からドラフト1位になり得る好投手が出現したことはびっくりでしょうし私自身も芹澤投手の登板試合を観戦するまでは半信半疑でした。
芹澤投手の情報を最初に知ったのは今年の春でした。高校野球通の知人から高蔵寺高校に凄い投手が居るという情報を貰い実際自分の目で確認しようと春の県大会に足を運ぶ予定でしたが、残念ながら予定が合わず断念し高蔵寺高校も初戦で負けてしまい春は見ることが出来ませんでした。
リベンジとして夏の大会に見に行こうと企画しましたが、高蔵寺高校の組み合わせと私の予定が嚙み合わず5回戦まで勝ち上がれば見れるという予定でしたが、残念ながらその直前の4回戦で敗退し夏も芹澤投手を見ることが出来ませんでした。
その4回戦の試合を侍ジャパントップチーム監督の井端弘和氏(亜細亜大学)が視察に訪れていたという衝撃の情報をキャッチし、代表監督からも一目置かれる存在なんだなと思い改めて見逃したことを悔いました。
春夏と連続で見ることが出来ず秋も見逃すことになったら本当に悔しいので秋の県大会初戦はどんな予定があっても高蔵寺高校を見ると決意して実際見に行くことが出来ました。実際その日は愛知大学野球連盟の秋季リーグ戦開幕戦の日でもあり愛工大の中村優斗投手を見たい気持ちもありましたが、今回は芹澤投手を優先しました。(後日談としてこの日は中村投手は先発を回避したため何とかなりました)
2024年9月7日、小牧市民球場での試合は予想通り芹澤投手が先発しました。芹澤投手は初回から球場ガンで146キロを計測するとその後もコンスタントに140キロ中盤を連発するなど速球の威力が十分でありながら、カーブやチェンジアップといったブレーキの効いた変化球を時折混ぜながらフォークボールのような落ち球も投げ桜丘打線を完璧に抑えていました。
投球内容は6回を投げて被安打2与四死球1奪三振10無失点の好投でした。被安打2の内1本はセンターが打球の目測を見誤りスリーベースヒットにしてしまったものなので実質の被安打は1本と言っても良いと思います。与四球1についてもネット裏では入ってるようなボールを2.3球取ってもらえず出してしまった四球だったのでこちらもほぼ無四球と言っても良いと思います。
投球回数が6回で降板してしまった理由として秋の県大会が初戦から土日の連戦になることで球数を調整していたため、次戦の連投を見据えて90球で降板したという談話を試合後監督さんから発信されていたため仕方ない降板かなと思いました。降板時は2-0で高蔵寺高校がリードしてたため、高蔵寺サイドとしては予定通りの降板だったと思いますが、その後リリーフ投手が打ち込まれ8失点して高蔵寺高校は2-8で敗戦し初戦敗退となりました。
この起用法に各方面から賛否があったみたいですが個人的には1人の投手を使い潰すことなく慎重に起用している面が見られたので好印象を受けました。勝負の世界なので勝ち負けにこだわるのも重要ですが選手寿命を縮めない起用法もこれから考えていかなければならないことだと思うので、今回はこのケースで負けてしまったということで実際それが悪いとは1ミリも思いませんでした。
秋の県大会は初戦敗退してしまい次に芹澤投手を見るのは春まで待たなければいけないと思っていた所にローカルの尾東大会という県の公式戦があるのを知り、高蔵寺高校が強豪の中部大春日丘と試合するという情報を耳にして春日井球場に行きました。
![](https://assets.st-note.com/img/1731982013-w6U8DFlrtBGxeq79nXRHmb05.jpg?width=1200)
2024年10月12日、春日井球場で行われたオール尾東大会準決勝の高蔵寺vs中部大春日丘の一戦。高蔵寺の先発は芹澤投手で初回から3者連続三振の好スタートでした。そこから奪三振を積み上げ5回までに10奪三振の快投を見せました。この日の最速は143キロと前回よりも少し球速面が落ちていましたが、ネット裏で見るストレートの球筋には変わりなくむしろホップ成分はこの日のが上な気がしました。それを思わせるシーンは中部大春日丘の打者が高めの速球に手を出し着払い(ミットにボールが収まってから空振りすることの例え)しているシーンがこの試合何度も見られたからです。
中部大春日丘は今秋の県大会では享栄・愛工大名電といった強豪を倒してベスト8に進出したチームなので決して弱いチームではなく寧ろ強いチームでありながら打者がこのような対応になっているということは芹澤投手のボールが手元でノビながらベース板の上で強いボールが投げ込めている証拠だと思います。今まで色んなドラフト候補と呼べる投手を何人も見てきましたがこれが出来る投手はそうは居ませんでしたし、現2年生でこのボールが投げられることに驚きすら覚えました。
結果的に芹澤投手は9回を投げて被安打1与四球2奪三振15で中部大春日丘相手に完封勝利を挙げました。もう言うまでもなく素晴らしい投球でした。こんな投手を愛知の高校生で見たのは2011年秋の愛工大名電・浜田達郎投手(元中日)以来かもしれません。当時の浜田投手は花巻東・大谷翔平投手(ドジャース)、大阪桐蔭・藤浪晋太郎投手(メッツ)と並び高校BIG3と称されてたスーパー左腕だったので、その浜田投手に匹敵するということはつまりドラフト1位候補と言っても大げさな表現ではないかと思います。
9月の桜丘戦で見た芹澤投手はドラフト候補で間違いないと思う投手でしたがこの中部大春日丘戦でドラフト1位候補で間違いない投手だと確信しました。今後私がドラフトを語る際には芹澤投手を軸に話を展開すると思います。それくらい彼がスーパーな存在であるということをこれからも発信出来たらと思っています。
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3-2 髙木 快大(中京大学)
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続いて紹介したい投手は中京大学の髙木快大投手(栄徳)です。髙木投手が一躍有名になったのは春のリーグ戦で愛大連59年ぶりの完全試合を達成したことでしょうか。この試合の凄さは1人のランナーも許さない完全投球に加え94球のマダックスでの達成だったことが凄さの要因でした。それくらい髙木投手の制球力というのはずば抜けて凄いものがあります。
この完全試合を皮切りにリーグ戦では無双状態となりリーグ戦成績は4勝1敗防御率0.51の驚異的な成績で中京大学をリーグ戦優勝に導き最優秀選手賞を受賞しました。
大学選手権でも初戦の日本文理大学戦で完封勝利を挙げると準々決勝の青山学院大学戦では昨年の大学JAPANメンバーで今年のドラフト1位指名選手になった佐々木泰選手(広島1位)と西川史礁選手(千葉ロッテ1位)を無安打に抑える好投を見せました。
その後大学日本代表候補合宿に追加招集されそこでも好投を見せると、大学日本代表に見事選出されます。そしてプラハ・ハーレム大会でも好投を見せ、特にハーレム準決勝のチャイニーズ・タイペイ戦では11奪三振完封の快投も見せJAPANのエース格として活躍しました。
今秋のリーグ戦では疲れからか本調子じゃない投球が続いていましたが、リリーフ登板では自己最速の153キロを計測するなど球速面での成長が見られました。最後は故障もあってリーグ戦に登板することなくチームも負けてしまった為髙木投手の秋は静かに幕を閉じました。さらに有力視されていた12月の大学日本代表候補合宿も参加を見合わせることとなり少し不安を覗かせてますが、このオフの時期を利用してしっかりと治して万全な状態でまた素晴らしい髙木投手が見れることを願っています。
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3-3 後藤 凌寿(トヨタ自動車)
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3人目はトヨタ自動車の後藤凌寿投手(東北福祉大学)を紹介します。この投手は大学時代から名を馳せた投手でしたが指名漏れで今季よりトヨタ自動車に入社しました。
1年目の今シーズンはエースの嘉陽宗一郎投手(亜細亜大学)や増居翔太投手(慶応義塾大学)の影に隠れてなかなか登板機会がありませんでしたが、都市対抗2回戦の三菱重工West戦では1回を無失点、日本選手権2回戦のNTT東日本戦では2回を無失点、この試合では自己最速となる155キロを計測するなどトヨタ自動車に入社して一皮剥けた瞬間でした。
オープン戦やJABA大会では先発を任されることもあり、そこでも多彩な変化球とのコンビネーションでいつもゲームメイク出来ている印象があり、リリーフ登板すれば暴力的なストレートでゴリ押すスタイルが様になっている投手なのでプロに行っても通用すると思います。
トヨタ自動車には日本選手権MVPの増居投手を始め後藤投手と同期入社の池村健太郎投手(愛知学院大学)など来年もドラフト候補が集まる中でまずは社内の競争に勝たなければいけない立場ですが、来年は主戦投手の座を掴んでドラフト上位で指名されるような活躍を後藤投手には期待しています。
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3-4 堀越 啓太(東北福祉大学)
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4人目に紹介するのは東北福祉大学の堀越啓太投手(花咲徳栄)です。この投手はまだ日本代表候補合宿でしか見たことがない投手ですが、最速157キロの速球を武器に東北のみならず全国的な知名度を有する投手かと思います。
東北福祉大学は櫻井頼之介投手(聖カタリナ)を始め先発出来る力を持った投手を複数抱えているチームなので、堀越投手の起用法がリリーフになってしまうのは非常に勿体ないと思いつつ、リリーフでも驚異的なボールを投げ込む堀越投手はやはり1位候補に名を挙げてくる投手なのかなと思います。
高校時代はドラゴンズの味谷大誠選手(花咲徳栄)とバッテリーを組んでいたこともありますし、東北福祉大学の先輩になる三浦瑞樹投手が来年から加入するということでドラゴンズにも縁のある投手だと思っていますので、来年の1年は堀越投手に注目をしていきたいと思います。
3-5 島田 舜也(東洋大学)
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5人目は東洋大学の島田舜也投手(木更津総合)です。横浜DeNA2位指名された法政大学の篠木健太郎投手の高校の1つ下にこんな怪物投手が居たことは正直知りませんでした。さらに言うと島田投手の1つ下には早稲田大学の越井颯一郎投手も居るので改めて木更津総合は凄い高校だなと思います。
話が脱線しましたが、私は今年の秋初めて東都大学野球連盟2部のリーグ戦を観戦しに等々力球場に行きまして、そこで東洋大学の島田投手の登板に立ち会ったのですがその試合の島田投手が凄かったので今回ここで紹介しようと思いました。
相手は国士舘大学との試合、初回から最速153キロを計測するなど立ち上がりからエンジン全開の投球を見せます。2回にはファーストライナーのダイレクトキャッチの有無で誤審があり、東洋大学の監督が30分以上抗議して中断するハプニングがあったにも関わらず島田投手は冷静で一二塁のピンチをしっかり抑えました。その後も7回に1度ピンチを迎えるもダブルプレーに抑え結果的には8回を投げて被安打6与四球1奪三振7無失点の好投を見せました。
この日の投球を見てとても2部で投げていてはいけない投手だなと改めて感じると共に国士舘大学3番の山下来球選手(大阪桐蔭)との対戦はハイレベルすぎてこれもまた2部でやってはいけないものでした。
東洋大学は入れ替え戦を制して来春は1部でリーグ戦を行うことが決定したので、来年は島田投手の年になるような気がします。非常に楽しみです。
3-6 松下 歩叶(法政大学)
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6人目で初めての野手になりますが、法政大学の松下歩叶選手(桐蔭学園)を紹介します。
2年秋から頭角を現しセカンドでベストナインを獲得すると、今季よりサードにコンバートし春秋連続でベストナインを受賞しました。特筆すべきは長打力で春に2HR秋に至っては5HRを放ち秋は楽天5位指名を受けた早稲田大学の吉納翼選手(東邦)の4HRを抑えてホームラン王に輝きました。
その打撃は代表でも輝きプラハ・ハーレム大会では大会通じて打率.333の7打点の活躍でJAPANの世界一に貢献しました。
高校時代は遊撃手をやっていたこともあり内野手としてユーティリティ性を持ちながら長打力と確実性も秋は加わり六大学を代表する打者へと成長しました。
私も松下選手のHRを現地で2本見たことがありますが、やはりその放物線は美しいものがあり見ていてワクワクする選手なので来年1年の活躍が非常に楽しみです。
3-7 立石 正広(創価大学)
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最後に紹介するのは創価大学の立石正広選手(高川学園)です。この選手は昨年の大学選手権の富士大学戦で中岡大河投手(現JR西日本)から打った逆方向へのホームランが衝撃的すぎて印象に残った選手でした。
その後の松山合宿でもスイングスピードや打球速度で青山学院大学の西川史礁選手(千葉ロッテ1位)や大阪商業大学の渡部聖弥選手(埼玉西武2位)に匹敵するモノを見せておりこの時点で25年候補に名乗りを上げるだろうと思ってました。
今年のリーグ戦、特に秋のリーグ戦はなかなか打球が上がらず数字も寂しいまま終わってしまいましたが、横浜市長杯準々決勝の中央学院大学戦では特大の逆転3ランホームランを放ち改めて来年は立石イヤーであると確信しました。
リーグ戦の不振が影響したのか秋の松山合宿には招集されなかったものの、来年の主役は間違いなく立石選手であると発信し続けたいと思います。
4.最後に
ドラフト・アマチュア野球を1年間真剣に追いかけた2024年でした。中部大学のオープン戦から始まり11月中旬時点で230試合を観戦してきました。
どの試合も心に残る素晴らしい試合の連続でしたが、その中でも特に揺さぶられる試合・選手に何度も立ち会えて本当に楽しい1年でした。
贔屓にしているドラゴンズも素晴らしい満点ドラフトを展開出来たので文句のない1年でした。
今後もアマチュア野球への愛は変わらず発信していきたいと思います。これからもよろしくお願いします。