生成AIから作品を守れ! 生成AIからの防衛方法
皆さん、いつも応援ありがとうございます。
さて、皆さんはX(Twitter)の規約改定をご存知でしょうか。
今回はこの“規約改定の内容”と、”話題に挙がっている生成AIの正体””生成AIの弱点””学習対策””結論”さいごに”
に分けてお話します。
規約改定の内容
「何が問題なんだ?」「どうせいつもの更新か不具合についてだろ」……ect.
そう思われる方もいらっしゃるかと思いますが、11月15日(本日)、
10月に公開された規約に発効され始める日付となります。
”ユーザーの権利およびコンテンツに対する権利の許諾
ユーザーは、本サービス上にまたは本サービスを介して、自ら送信、投稿、または表示するあらゆるコンテンツに対する権利を留保するものとします。ユーザーのコンテンツはユーザーのものです。すなわち、ユーザーのコンテンツ(他のコンテンツに組み込まれたユーザーの音声、写真および動画もユーザーのコンテンツの一部と考えられます)の所有権はユーザーにあります。
お客様は、このライセンスに、当社が(i)お客様によって提供されたテキストやその他の情報を分析し、その他の方法で本サービスを提供、促進、改善する権利(生成型か他のタイプかを問わず、当社の機械学習や人工知能モデルへの使用やトレーニングなど)
一部上記利用規約より抜粋。
話題になっているのはこの上記の部分です。
要するに、口語訳すれば「ここで投稿してるもの皆で見あって良くしていこうね! あ、うちの開発したAIくんの学習元になるよ」
とのこと。
当然、クリエイターの方々はパニックになるし、話題を呼ぶのも当然といえましょう。
この件についての問題点(騒動の具体的理由)
生成AIは、いまや絵柄に限らず文体の特徴さえも模倣できます。
漫画アニメ風、といったような抽象的なイラストから具体的なイラストまで学習してしまう始末。
一時この無垢な力が、熟練のイラストレーターや小説家を殺してしまうのではないかと危惧されたりもしていました。
しかし、一方でAIによるXの投稿物から学習すること自体は2023年9月から行われていたようです。
”最初の方でもお伝えしましたが、今回の利用規約の改訂はAI学習について明確化しただけであり、XでのAI学習はすでに行われているのが事実です。”
(上記リンクより抜粋)
また、Xでの対抗策としてこういったものもあるようです↓
1. アカウントの公開範囲の見直し 「設定とプライバシー」→「プライバシーと安全」→「データ共有とカスタマイズ」の「Grok」から「ポストに加えて、Grokでのやり取り、インプット、結果をトレーニングと調整に利用することを許可する」をオフに。 また、ツイートの保護機能を有効化することで、「フォロワーのみに公開」へと制限することも有効とされています(上記記事より)
リンクをクリックしていただいて、安心できるようならこのままブラウザバックしちゃってください。
まだ不安だ、疑問が残るという方はこの記事にお付き合いください。
Xの生成AIの正体
では、上記記事にあるAPI、”Grok”とは何か。
”Grokは、イーロン・マスクのxAI社が開発・公開している対話型AIです。
2023年11月に公開されて以来、X(旧Twitter)を介したリアルタイム情報へのアクセスや、オープンソース化などで注目を集めています。
xAI社によると、Grokは「あらゆる質問に答えること」を目的としており、一般的な対話型AIが回避する「道徳や社会に反するような質問」にも回答する点が特徴です。
また、他の対話型AIよりも人間味のあるユーモアな回答が得意で、「ときには反抗的な態度をとることもある」と公式サイトで紹介されています。”
(上記リンクより引用)
とのこと。
また、このAIの利用料金はX(Twitter)における最高課金プランであるプレミアム+でのみ使えるそうで、月額1950円と高額です。
月額でこれほど取られるなら、正直chatGPTの一日数回の有料機能を使っていた方がまだコスパが良い気がします。
なお、そちらも2600円と価格も高く、一日80回しか使えないようです。
それなら、無料で永遠に数回を使える方がありがたいような。
生成AIの弱点
という訳で、敵に敵の弱点を尋問しました(尊厳破壊的思考)
ざっと言えば、以下の事が弱点と言えるようです。
・登録型の創作投稿サイトは学習できない
・web上に無いものは学習できない
・スクレイピング防止(スクレイピング=データ抽出)がかかっているサイトには情報を抜き出せない。(Twitterはその良い例)
では、この11月15日から創作物がAIによってデータとして抜き出される誤認騒動の問題が見えてきた所で、次。
学習対策
上記共有リンクにあります通り、様々な創作物の保護方法があります。
私が強くお勧めするのは、これから先は各創作物の投稿SNSに登録し、そこにのみアップする方針です。
「そんなわかりきった事をわざわざこんな長ったらしい記事にしやがって」と思われるかもしれませんがごもっともです。
「鍵垢で身内だけでわいわい創作を楽しみたいのに」
「気楽に出来るのが良かったのに」
という方も。
ディスコ―ドは距離感が近すぎるし全体に公開する手段として使うにはひと手間かかる、かといってXは不安。
話題のブルースカイも学習元にされるかもしれない。(少なくともchat介入不可と出ましたが)
なら、そうお考えの方は猶更です。
また、ウォーターマークを付ける事も有用との事です。
どうしてもXで活動を続けたい、という方は一部分だけ晒して呼び込むという事をしても良さそうです。
結論
結論として、対策はしておくに越したことはないものの、周りは悲観視しすぎだというのが私なりの結論です。
まるでウイルスが流行っているので手洗いうがい、マスクの着用を推奨する学校の保険だよりのような対策法で申し訳ありません。
ですが、同時に安心すべき点もあります。
・Xでは自社製のAI以外から守ってくれる可能性がある
・AIは登録型のサイトに介入できない
・ChatGPTはSNSに介入できない
特にクリエイターの多くは、pixivなどのサイトに登録されている事が多く、実際そのプロフィールにも”AI学習禁止”の字を当てている方も数多く居ます。
Xはサブスクの登録費用が月額にしては高額で、あまり使用は現実的ではない。
XのAIの学習元として、投稿データを独占する意味合いもあるとは思いますが、逆にいえばその他多くあるAIから守ってくれるという可能性もあります。
AIの被害そのもの、被害記録も透明なもので、具体的な例があがりにくいという事が怖い所です。
しかし、大手のChatGPTがSNSに学習元として記憶できない以上、必要以上に怖がることはないかと。
さいごに
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
AIは使い方さえ違えなければ良きビジネスパートナーであり、おもちゃです。
しかし、テクノロジーというのはいわばハサミです。
ハサミは何かを作れますが、同時に刃物故、相手に向けて下手をすれば、自身の意図問わず相手を斬りつけてしまいます。
切れないように、もしくは手が滑らないようにという造形的な工夫はされるでしょう、しかしハサミはハサミ。切るものです。
同様に、こうしたテクノロジーも意図せず相手を傷つける可能性があります。
創作でご利用の際は、一旦間を置き、冷静になってから計画的にご利用ください。
普段私はAIを玩具にしていますが、これを機に私も我が袖振り直す事にします。
それではみなさん、良き創作ライフを。