【最近気付いた細菌スゲエ】002
微生物ってなあに?
微生物と一言でいってみても、色々ございます。私には、目に見えないちっちゃい生き物というイメージがありますが、皆さんいかがでしょうか。
微生物をおおまかに分類すると、次のようになります。
原核生物
アーキア(古細菌)
細菌
真核微生物
単細胞微生物
多細胞微生物
ウイルス
原核生物
ヒトやその他動物、植物は真核生物です。遺伝子が連なる染色体を球状の膜の中に包摂した「核」を有する細胞を持っています。
これに対して、原核生物は、真核生物が持つようなDNAを包む核(細胞核)がないのですが、染色体は持っています。
アーキアの多くは、過酷な環境の中で発見されています。高温の温泉、深海、塩湖など。アーキアがすべての生物の祖先と考えられていましたが、アーキアと細菌の共通の他の祖先が別途存在していたのではないかという研究結果もあります。
原核生物である細菌には、バクテリア、スピロヘータなどがあります。
真核微生物
酵母、カビ、キノコ、原生動物などが真核生物に含まれます。
酵母は、一般的に単細胞で増える真核生物です。細胞の一部から芽が出て膨らんで新しい酵母細胞が増えるタイプの酵母を出芽酵母といい、パン酵母やビール酵母が含まれます。
細胞分裂で増殖するタイプもあり、分裂酵母と呼ばれています。
酵母、カビ、キノコとも無性世代と有性世代のライフサイクルを持っています。普通の状態ではクローンにより細胞を増やしていきますが(無性世代)、なんらかの環境変化があると、オスとメスの役割を果たす2種類の細胞が細胞融合(接合)して有性世代に入ります。
カビやキノコも真核生物で、多細胞生物です。胞子を飛ばして増えますが、キノコの胞子は子実体と呼ばれる胞子製造器官で作られます。この子実体がキノコとして私たちが認識する傘の部分です。
ウイルス
ウイルスには、細胞がありません。また、自己増殖ができませんので、生物とは言い難いです。しかし、生物が持つ核酸(DNAかRNA)とタンパク質を含んでいるので生物としての特徴も有します。
細菌の大きさが1マイクロメートル(1ミリの1000分の1)なのに対して、ウイルスは数十~数百ナノメートル(1ミリの100,000分の1)です。電子顕微鏡でなければ見えません。
ウイルスは、細胞の表面にレセプターと呼ばれるタンパク質に結合して感染し、細胞の中に入ってウイルスの核酸を大量複製します。別途タンパク質を合成してカプシドと呼ばれる核酸の入れ物を生成し、結合してウイルスを大量生産します。おそろしや~。
出典 「眠れなくなるほど面白い微生物の話」山形洋平 日本文芸社