【ごきげん人研究】017 ドロシー　その4

カルマのようなスピリチュアルな教えを習う理由は、我々の選択の結果に責任を持つことによって生活の質が向上するようにすることです。スピリチュアルな真実は、神に奉仕することの喜びと全ての存在への共感へと我々を導くためにあります。

『どんな状況でも、我々は知恵を得、気持ちをポジティブな行動に向かわせ、神の前に謙虚である機会が与えられます。今日のようなストレス一杯の世界では人々は鬱屈しやすくなっています。鬱屈は進歩を邪魔しますが、適切な助けを得られれば心を安定させ、ポジティブな考え方を育て、我々の高次元な性質を目覚めさせます。魂は神聖です。あなたは永遠に至高主の愛された子供なのです。』

『でも、善人が馬鹿を見て悪人が栄えているのに、どうしてカルマを信じなければいけないの？』

『何年も前に、ヒマラヤの年老いた世捨て人がこんな話しをしてくれました。

昔々、農夫が良質な穀物でサイロの半分まで満たしました。しかしその後、質の劣る穀物を加えるようになりました。穀物はサイロの上から入れ、底から取り出します。最初は良質な穀物が出ていたので、農夫は金持ちになりました。しかし、次第に良質な穀物は尽き、農夫は悪質な穀物を売り出しました。時間と共に、人々はこの農夫の穀物を買わなくなり、農夫は財産を失いました。

別の農夫は、サイロを良くない穀物で満たしたので、お客さんがほとんどいない状態でした。このやり方では持たないと学び、サイロの上からとても良質な穀物で満たすようになりました。農夫は、過去の悪い状態が徐々に薄れていき、より繁栄した未来に向かっていきました。

我々は自身の選択で運命を決めています。我々は自由に選択することができるので、一旦選択して動くと、その結果に縛られて生きることになります。それがカルマです。

その実践的な意味は、どのような試練が待っていようとも、どのように試練に反応するかを選択することにより今世、来世の運命が決まるということです。』

『神はなぜ私たちに自由意志をお与えになったのかしら？　沢山悪いことが起こるというのに。』

『自由意志は、最も完全な愛に繋がります。コンピューターのように我々が愛するようにプログラムされていたり、より強いものに愛するよう強制されたりしたら、その愛は不完全であって、愛する方も愛される方も真に満足することとはならないでしょう。我々は至高神を愛するかどうかの自由意志さえあり、神を避け他に幸福を求める選択をすることもできます。ただいつでも、永遠なる魂は神の愛に戻ることができるのです。』