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性別のない私がいい
私は基本的に、性別を出さないようにしています。文体や表現から推測できる方もいると思いますが、一応男です。
私はほんの少しだけ、今の自分の性別に違和感を感じています。
小さい頃、「俺」という一人称が苦手でした。なんだか怖いイメージがあって、周りが急に使い始める「俺」に少なからず戸惑った記憶があります。少しの違和感を感じながら、なんとか「僕」を習得し、大学に入ってからは「私」になりました。私が一番気に入っています。
私は「男らしい」になりたくなかった。くびれがある体型に憧れるし、イヤリングもつけたい。ヒールのある靴を履いてみたい。スカートもはいてみたかった。化粧だってやりたい。かっこよくなるより、かわいくなってみたい。
世の中にはLGBTという言葉もあって、そういった人達にも優しい社会を作ろうという動きはあります。カミングアウトする人も増えてきましたし、同性婚も認められつつある。
ただ、私は、こんなしっかりと区分されるような人間ではないんです。ただ、「女々しい」人。ただちょっと趣味や話し方が女性に近いだけ。
この程度の私がLGBTを名乗るのは、本当に悩んでいる人に迷惑のような気がします。たぶん私は普通の男で、「性別に関する何か」には括れない存在。LGBTがマイノリティと呼ばれるなら、ただのマジョリティなんだろうと思います。
いっそのこと、私の性別がなかったらいいのに。
男っぽい女性はボーイッシュと言われるけど、それに対比されるような、女性っぽい男を形容する言葉はあんまり存在しない。中性的、より先は表現が思いつきません。
私はきっと、これからも「普通に」男性として生きていく選択肢しかないだろうけれど、いつか自分を表現できる場所に出会えればいいなと願っています。